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【毎日読書感想文】カンブリア爆発とはなにか!? 生命の爆発的な進化の謎にせまる! (2020/10/15_Vol86)

本日10月15日は化石の日!(ちなみに由来はこちら)というわけで古生物の本です。
ここ3ヶ月ほど突如古生代にハマりまくって色々と読んでいるわけですが、この本は私が知りたかったところをズバリ教えてくれた一冊です。

「カンブリア爆発とはなにか!? 生命の爆発的な進化の謎にせまる! /
土屋 健 (著), 日能研 (著), 田中 源吾 (監修)」

日能研クエスト、とあるのでこれは、、、本来小学生向けなんでしょう。
まぁいいんです。良書は良書。

さて、タイトルのカンブリア爆発。
Wikipediaによると

カンブリア爆発とは、古生代カンブリア紀、およそ5億4200万年前から5億3000万年前の間に突如として今日見られる動物の「門」が出そろった現象である。カンブリア大爆発と呼ばれる事もある。

とのこと。
崖の上のポニョにもその単語が出てくるほど有名なのでご存知の方も多いと思います。
この本の表紙に出ているような謎のモンスター達が活躍していた約5億年前の時代です。

多くの本ではカンブリア爆発「以降」の詳細に触れられているのですが、この本ではそれ以前の、先カンブリア時代、特に9億年程度まで遡る新原生代からカンブリア紀までをスコープにしています。
これだけでもかなり嬉しい!

まずは冒頭で提起、章のタイトルにもなっているのが

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カンブリア爆発で起きる短期的な多様性の増加についてダーウィン自身が「説明することができない」としていた

というエピソード。
現在の我々がベースだと考えているダーウィンの進化論では説明できないことがあるなんて!という導入からスタートします。。
そこから少しずつ時代をさかのぼっていき、果たしてダーウィンの進化論に即してカンブリア紀より前の生物も進化していったのだろうか、という話が展開されます。

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化石資料なども少なくなる時代を世界中の古生物学者が探偵ばりの推理を働かせ、現代も解き明かしていっている最中の最新情報を学ぶことができます。

また、この本をより盛り上げるのが、章ごとに入る小説風コーナーです。
彼らの当時の暮らしが物語として描かれます。

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学術的なコメントだけでの説明よりもよりダイレクトに生態を理解することができます。

さぁ、このロマンあふれる10億年の旅、わくわくマックス。
小学生はもちろんの事、大人も十分楽しめる内容です!

また、毎度のことですが地球全史スーパー年表を手元に置いて読むのを忘れずに!
10倍楽しめます!

とはいえ残る疑問・新たな関心

多くの疑問はクリアになったのですが、これからちょっと調べてみたいなと思った事を紹介します。

・遺伝子の多様化のタイミング
本の中で9億年前に遺伝子が多様化した、というストーリーが紹介されるのですが

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古生物本の友、地球全史スーパー年表を見る限り多細胞生物の出現は6億年前。これは矛盾しないのでしょうか、今後確認したい点の1つです

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・分子時計について
遺伝子が変わっていくスピードは推測できるらしいのですが、理解できませんでした。
他の本で詳細を確認したいと思います。

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・ラテン語の勉強もちょっとはじめてみようかな
学名は基本的にラテン語なのだと思いますが、名前から形を想像できる程度には勉強してみたいと思います。

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