地獄も住めば都はるみ

どうも
若手YouTuberです

先日
あるYouTubeチャンネルで
「好きなことを仕事にするか、得意なことを仕事にするか」
というテーマについて
おじさんたちが喋るという
25時の鳥貴族での会話を垂れ流しているような動画を観たんですね

おじさんたちは各々自分のご意見を宣っていたわけですが
皆さんはどう思いますか?

最初僕がこのテーマに相対したとき
真っ先に脳裏によぎったのが

「これどっちにしろ勝ち組じゃねーか」
でした

なんとも夢がないというか
「ほとんどの人はそんなこと考えずに働いとるわ」という
非常にリアリズム溢れる
「いやな感じの時の葉加瀬さん」が顕現したわけです

もう一度問う
皆さんはどう思いますか?

僕は大学を卒業した後
ある企業に就職し
20代前半というSSRな2年間をオーバースローで
ガンジス川まで投擲したんですが(書いてて泣きそう)
そのころからずーーーーーっと
「好きなことしかしたくねえわ」
という文系私大学生みたいな糖分過多な思想を持っていました
(文系を下に見ている理系の偏見です)

よく言うじゃないですか?
「好きなことを仕事にすると苦しい」って

そういう世の中を俯瞰&達観したような意見には
「くだらねー」とつぶやいて
冷めた面して歩く~♪というリアクションだったんですけど

ふと気が付いたんですよ
「確かに苦しいな」って

好きなことって
自分の理想やら初期衝動やら
わりと純粋なあれやこれやが濃縮配合されていて
その割合が絶妙なバランスを保っていることで
「俺はこれが好きなの!」って宣言できると思うんですよね

そういうことを仕事にしていると
当然時代が移り変わっていくことで
変化を求められますよね

そういうタイミングで
僕みたいな「好きなことしかしたくねえわ」という
近距離パワー型人間にとっては
好きという気持ちを保ちながら
軌道修正することが出来ないんですよね

めちゃ不器用なんですが
「好き」という気持ちを削らないと変化できないんです
超めんどくさいでしょ?

もちろんそれが出来る人もいるというのは
じゅうじゅうカルビ!

……失礼
重々承知なんですが
「僕は」できない

と、
こういう文章を書きつつ
自分はどこまでいっても
頑固というか幼稚というか融通の利かない性格だなと
再確認しています

そして現在の僕はというと
神様の気まぐれとGoogle様のお膝元にて
動画を作って広告収入を得るという
謎のミッションをこなすことにより
おまんまを食(は)んでいるワケですが

ではここで問題です
今の僕の仕事は
「好きなこと」か「得意なこと」か?

僕はつい最近まで
「好きなこと」だと思い込んでいたんですね

だってそっちの方が
なんか……
カッコいいし……

『なんつーの?俺ってさ
けっきょく普通の社会っていうの?
そーゆーのに染まれないっていうか
”本当の俺”が染まらせてくれなかったっつーか?』

みたいな勘違い文系私大学生ムーブをキメたかったんですね
(個人の偏見です)

でも
仕事について本気出してぇかんーがーえーてみたらー♪
いまのチャンネルの運営って
完全に
「得意なこと」なんですよね

というか
好きなことを長年やっていたら
出来ることが増えていて
そのノウハウを使ったら
知らん間にお金が振り込まれていて
この文章を記している間も
アルコール飲料で気持ちよくなれているわけです

ゴリゴリのバトル少年漫画を描いていたのに
ちょいエロハーレム漫画を描いたら
長期連載&アニメ化してもーた!
という矢吹〇健太郎先生状態なんですね
(ああ、〇の位置が!あせあせ……)
↑ 90年代の漫画のコマ外にある作者コメのノリ

いや矢吹先生はエロも好きだと思うんですが(笑)

思い返せば
10年以上前のニコニコ動画という「魔界(深奥)」にて
多少バズった動画も
ゲーム実況の皮をかぶった企画ものだったり
頭のおかしいネタ動画だったりなわけで
自分の得意分野は実は「そっち」なんですよね
(皆さんも知っての通りだと思うけど)

いま頑張っている仕事も
もちろん「好き」な感情も含まれていますが
「得意」という自覚の方が勝っているため
ものすごく臨機応変に対応できていて
自分でもビックリです

インターネットのシステムをよく存じ上げていないであろう御老人
(控えめに言って死にぞこない)の罵詈雑言コメントに対しても
「IPアドレスって検索してみてください♪」と
返信できるほどの対応力です(そういうことではない)

そして気がつけば
登録者が100,000人を超えてしまいました

「世間に復讐してやる」という
殺意しかない心で始めたラストチャレンジでしたが
今のところ映画『告白』の松たか子レベルの復讐劇を繰り広げています
死屍★累々

なんでしょうね
銀の盾貰えるんですけど
あんまり嬉しくないんですよ
いや嬉しいんですけど
なんでしょうね……

「あーいけたなぁ、よかったー」くらいの起伏で喜んでる感じ
子供のころクリアしたゲームを大人になって久しぶりにやってみて
無事クリアできたみたいな「安心感>達成感」に近いかも

いやーそれにしても
個人経営のくせにちゃっかり「つきだし」を出す居酒屋くらいの自然さで
100,000人いきましたって言いましたね

こういうことをお伝えすると
おめでとうフィーバーが巻き起こるのが人間的なコミュニティ社会なんですが
実は僕の場合
「へー」くらいのリアクションをしてほしいんです

友人とのLINEグループに
「100,000人いけたよー」って
連絡入れたんですけど
Bくん(またの名を「歩くGoogle」)からのリアクションが
「おー、銀盾もらえるやんw」
だったんですよ
普通だったら「おめでとう」とか言いそうなもんなんですが笑
これを見て僕は
「こいつマジで俺のことわかってくれてるな、結婚したい」
って思ったんですね(マジで結婚したい)
でも正直
これくらいのテンションで聞いてほしい気持ちなんです

そして
僕自身も今年の頭くらいに
「まあ今年中にはいくやろうな」って
冷静に分析しとるんですよね

だからといって
ペースを変えることなく
日々やることをしっかりやっていっただけ

ね?
これね
「好き」なことに対する考え方じゃないんですよ
完全に
そういう感情を引き算した「仕事」に対するドライな感情なんですね

「今月のノルマ達成したよー」
「おー、ボーナス増えるやんw」
まさにこのノリ
待って……例えるの上手すぎひん?(趣味:自画自賛でやらせてもろてます)

YouTuberってめちゃ夢のあるイメージだと思うんですけど
実際にやってみると
「日々淡々と動画を投稿する」ことが一番大切ですし
「めちゃ楽しいわ!」って叫んでるVtuberでも
配信終わったら死んだ目でストゼロぷしゅってるんですよね
(知らんけど)

いつ流れ弾が当たって死ぬかもしれない戦場で
冷静に弾丸を込めて
敵の大将めがけてライフルの照準を絞る毎日です
(もちろん当たらんことの方が多い)

ちょっと理解しがたいかもしれないんですが
それが僕の「”平穏な”日常」なんです

戦場であることは変わりないんですが
「生き残るぞ!」
「死にたくない!」
という感覚が
いつの間にか
「まあ死ぬときは死ぬわな」
「あ、今日も生きれた。よかったー」
という無味乾燥な感情に変容したというか……

ここまで書いて気がつきましたが
おそらく僕は
この数年で
「幸せの基準」が変わったのだと思います

これまでは
数字!
結果!
という荒々しいものを追いかけていたんですが
(負け犬のコンプレックスですね)
今は少し違うんですよね

以前のnoteでも書いたのですが
「生き残る」というよりも
「生きる」が目標になっていて
さて
どうやって生きようか?
という相当デカめの命題が立ちふさがっていて
日々その答えを模索しながら歩いている感じなんです
(伝わってる?)

「生きる」という人間の根源的欲求の本質
それにまとわりつく抽象概念をこそぎ落としていくのに
僕はすごく時間がかかりました

いつ死んでもおかしくないという地獄に長く居すぎて
環境適応してしまったのかもしれません

とは言いつつも……
ここだけの話なんですが
僕は人生で何かを達成したときに
ミスチルの「終わりなき旅」を一人静かに聴くという
謎の儀式を執り行っているんですね
まあ、
大学受験に合格した時しかしてないんですが(笑)
なもんで
達成した日に
「20年以上ぶりに儀式やるかー」ってかんじで
イヤホンをぶっ刺して寝転がったんですよ
それで目を閉じて聴いてたらね
もうAメロ始まって5小節目くらいから
ワケ分らんほど涙がこぼれてしまって(こういうのカミングアウトするの実はハズイ)
嗚咽ですよ
40代男性が一人で布団に寝転がって「うえうえ」言うてるんですよ
完全に「通報or救急」です
誰にも見られなくてよかったー!
……でね
歌詞のすべてに感動してしまってね
過去の自分がそこにいてね……
そして今の自分もそこにいてね
高校生のころから何百回と聴いた曲なんですけど
はじめてその意味を理解できた気になりました(あくまで『気になった』)

アーティストが変わりますが
米津玄師の「さよーならまたいつか!」の歌詞に
『人が宣う地獄の先にこそ 私は春を見る』
というフレーズがあります

これに共感しながらも
僕は社会に出てからずっと
「自分みたいな人間はしょせん地獄しか歩めない」という
諦観を抱いて生きています

この地獄の先に春があるのかないのか
まだ分かりません

でも全部自分で決めて妥協せずに進んできたことだけは
間違いないです

郷に入れば郷に従え

されど

地獄も住めば都はるみ

地獄の入り口で
二の足を踏んでいる
そこのあなた

「「「「 コッチヘオイデ…… 」」」」

さー!
たのしいことやるかー!
じんせいめちゃたのしいわー!

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