【銀行員が明かす】住宅ローンの繰上返済をすると後悔する3つの理由
夢のマイホーム、早期完済への思い、わかります!
しかし、ちょっと待ってください。
実は、住宅ローンを早めに返済せず、賢く活用することで、家計をぐっと楽にすることができるんです。
この記事では、なぜ繰上返済をすると後悔するのかを銀行員で住宅ローン業務を担当している経験から解説します。ぜひ参考にしてください。
住宅ローンの繰上返済とは?
住宅ローンの繰上返済(くりあげへんさい)は、通常の返済スケジュールに加えて、元金を先に返済する手続きです。
この方法には「期間短縮型」と「返済額軽減型」があり、どちらを選ぶかは返済計画によって変わってきます。
期間短縮型
返済額軽減型
住宅ローンの繰上返済をすると後悔する3つの理由
住宅ローンの繰上返済をすると後悔する理由は以下の3つです。
団体信用生命保険がもったいない
繰上返済でなく他に資金を使った方がいい
住宅ローン減税制度のメリットが減る
理由1.団体信用生命保険がもったいない
団体信用生命保険(団信)は、ローン利用者が亡くなった時にローン残高が完済される保険です。
なので、繰上返済をすると、ローン残高が減少し、団信のメリットが薄れるます。
たとえば、1,000万円を繰上返済した翌年に死亡した場合を想定してみてください。
繰上返済をしなければ手元に1,000万円を遺したまま住宅ローンもなくなりますが、繰上返済をするともちろん手元に1,000万円はありません。
理由2.繰上返済でなく他に資金を使った方がいい
住宅ローンは金利が低いため、繰り上げ返済するよりも余ったお金を別の投資に回すと、長い期間で見て利益が大きくなる可能性があります。
借金の返済だけでなく、お金を増やす方法も考えましょう。
理由3.住宅ローン減税制度のメリットが減る
住宅ローン減税制度とは、年末の住宅ローン残高の0.7%を最大13年間にわたり所得税(一部住民税)から差し引かれる制度です。
住宅ローン減税は、ローン残高に基づいて計算されるため、繰上返済によりローン残高が減少すると、この税制メリットも減少します。
繰上返済をするときに知っておきたい3つのポイント
繰上返済をする前に知っておきたいことを3つお伝えします。
手元のお金は生活費の6〜12ヶ月分残しておく
住宅ローンより高い金利のローンを優先して返す
借り換えも検討してみる
【ポイント1】手元のお金は生活費の6〜12ヶ月分残しておく
万が一の事態に直面したときに対処できるよう、最低でも6か月〜12か月分の生活費を貯金しておきましょう。
これにより、予期せぬ支出が発生しても安心して対応することが可能となります。
【ポイント2】住宅ローンより高い金利のローンを優先して返す
借金がいくつかある場合には、利息が高いものから先に完済していきましょう。
低金利の住宅ローンは、支払いの優先順位を下げてもいいので、まずは他の借金の完済を優先しましょう。
【ポイント3】借り換えも検討してみる
現在の住宅ローンの条件よりも良い条件での借り換えが可能な場合は、借り換えによって月々の返済額や総返済額を減らすことができます。
以下の条件に当てはまる人は借り換えを検討してみてください。
現在の金利が0.8%以上で借りている
住宅ローン残高1,000万円以上ある
今から5〜10年より以前に住宅ローンを借りた
住宅ローンの負担を減らしたいなら繰上返済だけでなく借り換えも検討する
住宅ローンの金利が高くなったら早く返済した方がいいですが、いまの住宅ローンは低金利なのであわてて返す必要はありません。
団体信用生命保険や住宅ローン減税などのメリットも、繰上返済することで効果が薄くなってしまいます。
それでも、住宅ローンが精神的負担になっているなら、繰上返済も選択肢の一つになります。
住宅ローンの返済負担を減らしたいなら、住宅ローンの金利を下げられないか借り換えも検討してみましょう。
借り換えの検討には、住宅ローンをまとめて比較ができて一番オトクな住宅ローンが見つかる「モゲチェック」がおすすめです。
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