見出し画像

会社側に開示を求めている質問状を公開します

OKWAVEの現経営陣から、「臨時株主総会付議議案の追加」が出て、会社側が現体制を維持されようとしているのが明確になりました。また、社長の福田さん自ら主要な株主の方への戸別訪問もされているようですので、それだけ現経営陣の福田さん、野崎さんは、現経営体制維持に必死なのだと感じています。

一方、OKWAVEがここまで危機的状況になっているにもかかわらず、引き続き現経営陣からは株主や社会に対しての説明が無いことと、Raging Bull社(以下「RB社」)への投資のみならずいくつか会社側(現経営陣)の主張には不可解な点があるので、8/2(火)に会社側へ質問状をお送りしました(8/4(木)先方到着確認済み)。

この質問の内容は、OKWAVE株主のみなさまが8/25の臨時株主総会における議決権行使の参考になるものですので、会社側にはこの質問が届いたこと、そしてその回答についての開示を合わせて求めていますが、いまだそれがされていないこともあり、ここ(↓)に公開します。

質問の内容は大きく下記3点です。

  1. RB社への投資について

  2. OK FUND L.P.(昨年設立されたCVC)及びアップライツについて

  3. 会社が推薦する取締役候補者について

※(前の記事)会社側からの「臨時株主総会付議議案の追加」について思うこと

(1)Raging Bull合同会社(以下「RB社」)への投資について

RB社への投資については5/25のダイヤモンドオンラインの記事他いくつかのメディアで取り上げられていることと、会社側から調査報告書も出ています(不十分として追加調査にもなりましたが)。それらに関して以下の質問をしました。

①運用先なぜRB社を選んだのか?

余剰資金を運用する必要性は分かります。しかし運用先であれば、もっと安全な他の預け先もあったはずで、それにもかかわらず、会社の純資産の6割にもあたるような多額の資金を、どうしてRB社のみに預けることにしたのか。
常識では考えられない高利回りの金融商品(ですらなかったのですが)に、多額の資金を集中した理由を知りたいです。

5/6に設置した調査委員会の各調査委員選任理由

各調査委員がどのような経緯で選任されたのか(誰の推薦で候補者となったのか、調査委員の適格性について取締役会でどのような議論がなされたのか等)、が開示されていないので、質問しました。
結果、これらの委員による調査が不十分として、追加の調査が実施されることになりましたが。

③調査報告書内の記述、RB社への投資を決めた取締役会の詳細について

調査報告書では、3名のうち1名の調査委員より以下の指摘がなされています。

『「取締役会においてもI常勤監査役から「運用会社が投資実績を公開しないことに加えて本件運用する株式の売却元がIPO前に取得しているため現在株価の約3分の1で入手できる等の条件に経済合理性がなく、適正な会計処理が行えるのかという観点で疑問を感じる」との指摘がされており、さらに取締役H副社長は「本日提示された資料の内容は当社が調べたものをテキストに起こした資料に過ぎず先方からのエビデンスが示されていないため、想定される利益に対するリスクについて株主を代表する取締役の立場として賛成できない」と述べて決議に反対の意を表明している。投資決定はこのような過程を経てなされたものであり、かかる状況にあっては、決定の過程に著しく不合理な点がなかったとは到底言い切れず、追加的に慎重な議論を行わずに決議に賛成した取締役には明確な善管注意義務違反 が認められると評価されるべきである。」(本調査報告書32頁より抜粋)』

このI常勤監査役及び取締役H副社長からの指摘に対し、他の取締役(特に福田さん、野崎さん、辞任した廣瀬氏)がどのように回答し、どのような議論が重ねられた上で取締役会決議を行ったのかを知りたいですし、取締役会の議事録を開示してほしいとも思っています。

④飯田俊彦元常勤監査役と佐藤哲也取締役副社長の辞任理由について

私はお二方とお会いしたことがないのですが、RB社への投資を反対されたと思われる飯田さん、佐藤さんは、それぞれ任期満了を待たずに「辞任」されています。そしてそれ以降、RB社への投資が加速度的に増加しています。

このような貴重な意見を述べられている取締役と監査役の方が、なぜ任期途中に辞めることになったのか。また、投資実行を決議した取締役会以外の場で、RB社への投資についてどんな意見をしていただいていたのかを知りたいと思っています。

⑤廣瀬光信氏に対し、損害賠償請求訴訟等の法的措置を行わないのはなぜか?

RB社への投資実行について、一番責任が重いとされ、RB社から資金提供も受けていた元取締役の廣瀬氏を、なぜOKWAVEは原告として提訴しないのか?廣瀬氏は調査報告書の中でも明確に「善管注意義務・忠実義務に違反している」と認定されており、責任追及訴訟を提起しない積極的な理由は見当たりません。

現在、OKWAVEは不可解なことに、詐欺被害にあったとOKWAVE自身が主張する加害者であるRB社の補助参加人として、RB社が廣瀬氏に行う訴訟に補助参加しています。本来は訴えるべき相手でもあるRB社を訴えずに協力し、しかも廣瀬氏に直接責任追及をしないのはなぜなのか。

OKWAVEは自ら「RB社に対する債権回収に努める」と明言されているのですから、すでに破綻をしていてかつ他の債権者もいるRB社への協力ではなく、廣瀬氏に対して原告として直接責任追及すべきではないでしょうか。

⑥新たに設置された調査委員会について

7/22に新たな調査委員会が設置されました。旧調査委員会の調査は不十分だったと思いますが、なぜ、前回の調査報告をして6週間も経過したのち、敢えてこのタイミングで改めて調査委員会を設置するのか。

(2)OK FUND L.P.(以下「CVC」)およびアップライツについて

OKWAVEは昨年12/10に、CVCという名目でOK FUND L.P.を設立しています。このCVCの実態と投資先のアップライツに関して不可解な点があると感じています。

なお、この質問状を送ったのちに、8/5にM&A Online から関連記事が出ました。この記事の内容が事実なのか、また、こういった目的が会社側にあったのかは、私にはわかりません。また、エムズ・コンサルティングの佐久間将司氏と福田さんが同窓ということも知りませんでした。

私としては、会社側が主張する「エンターテイメント事業の拡大と、その領域のベンチャー投資」という点において、特に私自身がVC業界出身でもあり、長くスタートアップに関わってきたこともあり、あまりに不明点が多いので質問を行いました。

①あえて別法人としてCVCを設立した具体的な理由とその経緯

余剰資金を使ってCVCを作り、ベンチャー投資を通じて事業の柱を作っていくという戦略は理解できます。ただ、1号案件がアップライツだったわけですが、CVCの資金20億円の半分、約10億円の投資を実行しているのは疑問です。ファンドの資金の半分を使い、しかも、投資先のシェアの過半数以上を取得するというのはVC投資なのかな?と。こういった投資はOKWAVE本体から直接投資をしてM&Aをする案件ではないかと感じます。

CVCとして運営するのであれば、具体的な想定ポートフォリオや投資戦略を伺いたい。
また、会社側は「CVC設立後ベンチャー企業への投資・業務提携の可能性を協議するなど事業展開に注力」しているとのことなのですが、具体的にどんな人員、体制で、昨年12月のCVC設立以降、何件の投資検討を行っているのか、CVCとしての活動の実態があるのかを確かめたい。

加えて、質問状の中で触れている通り、CVCの業務執行組合員としてエムズ・コンサルティングが選任され、ケイマン諸島にファンドが設立されているわけですが、CVCの設立でケイマン諸島?と不可解な点だらけです。CVCの設立であれば他にももっと良いパートナーがいますし、国内ではなくケイマンに作る必要もない。なぜケイマンに、エムズを通じてファンドを作ったのか、その具体的理由と経緯を知りたいです。

②アップライツへの企業価値算定について

昨年12/15に開示されているとおり、アップライツに約10億円(999,999 千円)を出資し、52.6%の株式を取得しています。これは、時価総額換算ですと、プレバリュー約10億円、ポストバリュー約20億円というバリュエーションです。
少なくとも会社側から開示されている資料を見る限りでは、アップライツはこれだけの企業価値があるような企業ということが分かりませんでした。また、アップライツのWebサイト自体もなくなっていますし、関係会社のアップドリームとの支配関係もよく分からない。

12/15の開示資料によると、同日行われた取締役会で投資実行が決議されているようですので、その際に提出された資料と議事録を確認したいです。
投資判断を行うのであれば、アップライツの企業情報・財務情報の詳細と、同社の今後の事業計画、OKWAVEとのシナジーがいつどれぐらいの金額換算で見込めるのかといった資料が、当然あることと思います。

-------------
(8/9追記)
M&Aオンラインより、アップライツの投資についての株価評価について記事が出ました。参考までに。

-------------

(3)会社が推薦する取締役候補者とOKWAVEとの利害関係の有無

会社提案の「臨時株主総会付議議案の追加」で推薦された5名の候補者福光衛氏、山口十思雄氏、遠藤浩太郎氏、藤本真由美氏、日下部笑美子氏それぞれについて、利害関係があるのかどうかを質問しています。

今回の臨時株主総会の争点は、現経営陣が行ってきたこの数年の経営による結果を鑑みて、

現経営陣のコンプライアンス意識の欠如と
そこから引き起こされたOKWAVEの企業価値の損失の責任を
現経営陣に対して問い、
現体制を助長したガバナンスを刷新すること

だと思っています。そのため、会社側推薦の取締役候補のみなさんには会社と利害関係がないのか?というのはとても重要です。
もし、利害関係のある方や現経営陣と親しい方が取締役会を支配してしまいますと、結局この数年何が取締役会内で起こっていたのかが明るみに出ない可能性もありますし、廣瀬氏はもちろん、福田さん野崎さんへの責任追及も不十分になるかもしれません。

特に、遠藤浩太郎氏(現東京桜橋法律事務所所属)と藤本真由美氏(元東京桜橋法律事務所所属)の2名は弁護士ということもあり、かつ同じ法律事務所関係者ということもあり、詳細な説明がされることを希望しています。


以上が、私からOKWAVE社に送った質問状の内容です。

私の提案の内容についての詳細は、今後予定されている説明会でお伝えするほか、下記で質問いただければお答えいたします。

Twitterでのダイレクトメッセージ
②下記サイト(友人がボランティアで作ってくれました)の問い合わせフォームからのお問合せ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?