映画レビュー(36)「ラブ&ポップ」(庵野秀明 1998)
映像実験映画でもお洒落ではある
一両日中にプライムでの無料配信が終わるそうなので、慌ててアップ。
原作が村上龍「トパーズ」の続編だそうだ。
ふと目にした宝石・トパーズを手に入れるために援助交際をする高校生たちの波乱万丈の1日、奇妙で変な連中との出会いを描いたコメディである。
もう物語からキャラからすべて作り物に徹していて潔い。当時まだ新人の庵野監督の演出が面白い。
凝りまくる映像
庵野監督らしく映像は凝っている。
父親が凝っている鉄道模型から見た映像とか。特に印象的なのは、ラストシーン。四人の女子が、まるでヒーローのごとく横一列に並んで延々と歩いてくる。そこへ流れるエンドタイトル。
まるで、ヒーロードラマ。流れる歌はヒロインが歌う「あの素晴らしい愛をもう一度」。これまた俺には刺さる。思うに彼女たちは青春の一日を駆け抜けたヒーローたちなのだ。これはアニメのエンディング演出なのだ。
そして、当時、まだ無名だった仲間由紀恵さんの魅力的なことよ。
1998年当時、勤務先でWEB担当、IT化スタッフの一員として多忙を極めていて、劇場でもビデオでも未見だったが、今回観ることができてよかった。
こういう機会に出合えるところがサブスクサービスのありがたいところだと思った。プライムビデオに感謝だ。
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