トランプ襲撃から見える次の総理大臣

衝撃のニュースが飛び込んできた

トランプ元大統領が襲撃された。土曜日の朝、そんなトップニュースが飛び込んできた。そして耳に銃撃を受けたトランプが立ち上がりガッツポーズを見せた。アメリカでは強いリーダーの姿に、"もしトラ"と呼ばれていたもしもトランプが大統領に再選したらというifの話が一気に現実味を増し、トランプ大統領の誕生が予感されている。ニュース露出でもトランプが圧倒的に出ていることだろう。

一番もしトラを恐れているのは

この件で一番焦っているのはウクライナのゼレンスキー大統領だろう。トランプはアメリカにとっての"右"であり、アメリカファーストの姿勢を貫く。合理性のない他国の戦争に関与したくないというような趣旨の発言もされている。アメリカ人にとっての利益を考える政府なのである。
ご存知の通りウクライナはロシアとの戦時下にある。ヨーロッパの戦争はEUの国々が自分たちで関与するという姿勢を示すトランプ大統領の誕生にヨーロッパ諸国は戦々恐々としている。ゼレンスキー大統領はバイデンに"プーチン大統領です"と絶対に間違えてはいけない発言をされるというどんなコメディアンもなし得ない歴史上に残る"緊張と緩和"があったにも関わらず苦笑いで留めるなどバイデン側にべったりである。そうなれば、トランプ大統領が誕生した瞬間にウクライナの今後が危うくなる。

日本も対岸の火事ではない

この状況は日本にとっても対岸の火事ではない。日本にとっても、アメリカが他国の戦争に関わらないというのはかなり危ない状況なのである。日本は現在3つの領土問題を抱えているのは誰しもが知っているだろう。中国との尖閣諸島、ロシアとの北方領土、韓国との竹島である。一番緊張感があるのは台湾に近い尖閣諸島であろう。
日本は現行憲法によって交戦権がない状態であり、今の日本の平和は日米同盟・日米安全保障条約に頼り切っている状態である。アメリカが関与してくれないとなると台湾が動くと日本の領土問題も危なくなる可能性がある。もちろん、日米同盟についてはアメリカにとってもメリットを持つので見放されるというのは可能性は低いかもしれない。しかし、日米安保について疑問を持っているのは確かだろう。真偽は分からないが日米安保破棄について側近に漏らしていたという報道もあった。前回のトランプの大統領時代には日本の総理大臣は安倍晋三が務めていた。トランプと安倍晋三のかなり密接な関係を築くことができていたのだ。この2人の関係がアメリカが日本を守るという固い絆が作られていた。しかし、あのトランプとの関係をがっちりと構築していた安倍晋三はすでにいなくなってしまった。
日本は、これから自民党総裁選を控えている。次の総理大臣が決まる自民党内の選挙である。憲法改正も出来なかった今、次の総理大臣ではトランプとの関係値が鍵となる。トランプとの関係が築くことができる総理大臣は誰か、という視点が大事になってくるのだ。外務大臣を長く務め、総理大臣になった岸田総理の継続が外交上は一番の適任ではないかと考えるが、現在の自民党の汚職問題を考えると岸田おろしはしょうがないところである。
そうなったときに、思い浮かぶのが安倍路線の後継者である高市早苗氏である。ただ一方で、人間関係は安倍路線が出来るのか、は分からないところである。
そして、今年の4月には、トランプに麻生太郎氏が面会をしたというのがニュースになっていたがこの面会が勝手な行動だと批判も受けてはいたが、ファインプレーとなったかもしれない。河野太郎氏も麻生太郎氏のお膳立てがあれば、トランプとの関係も悪くはならないだろう。
今後の日本を強い国と考えるのであれば、石破茂氏が一番だろう。石破氏は防衛のプロである。気になる方は野田政権時代の石破茂氏の国会質疑を見てみれば百聞は一見にしかずである。当時の田中直紀防衛大臣がかなりの知識がない、責任感のない人間というのを露呈させた。トランプになった場合、アメリカが日本を守ってくれないのであれば、これからの台湾有事の可能性などを考えると自衛をするしかない。アメリカに寄り添う外交という方向ではない場合は石破茂氏が適任である。過去に何度も総裁候補と言われては総裁選で敗れてきた。今回こそは、石破茂総裁の誕生なるか注目である。

政権交代は今ではない

そして、自民党総裁選の後には、衆院総選挙もあるだろう。多くの人が政権交代を期待しているという意見もあるが、トランプ大統領が誕生した場合、政権交代は今起きてはいけない、と私は見ている。現在の野党が現在の緊迫した情勢を任せるのは危険である。これまでの関係値がない中、これからもよろしくとはいかないだろう。外交努力は継続が必要である。岸田総理は外務大臣を長く努めていたことは海外の要人からも支持があるのはそういう部分でもある。前回の民主党政権時代に、鳩山由紀夫氏の基地移設問題など外交上の失敗ともいえることも多くあっただろう。尖閣諸島に関しても田中角栄時代に長らく棚上げをしているという"前提"を理解していないと一触即発になりかねない。
このトランプ襲撃事件からの今後を見据えると、これからの日本の政治において総裁選や政権交代についての議論については、タイミングというものもある。我々も感情的にならずしっかりと見極めた上で考える必要があるだろう。そして、メディアも政権交代を煽るのではなく、様々な視点で政権交代が起きたときのメリット・デメリットなどを合わせて報道もすべきだろう。

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