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毒親育ちの女性がモラハラ男を選ぶ理由

「家庭内奴隷」は呪いの言葉で生まれる

こちらでも書いたのだけれど、毒親に育てられた子どもは幼い頃から親独自の価値観を、さも世界中の人々の価値観のようだと吹き込まれる。
その価値観に疑問を持ち、反論すれば、

「親の言うことも聞けないなんて情けない」
「親に反論するなんて、一生幸せになれない」

などと呪いの言葉を浴びせられ、せっかく抱いた疑問や自主性を即握りつぶされてしまう。
こうして「親こそ神」という図式が家庭の中で生まれ、子どもの人生はからめとられていく。
「家庭内奴隷」の基礎のできあがりである。

親独自の価値観で育ってきた人が社会に出て恋愛すると、その多くはいわゆる「ダメンズ」と呼ばれる男性を選ぶ傾向が強い。
お金や女にだらしないなんてまだかわいいほうで、たいがいは精神的な暴力をふるうモラハラ男を選んでいるように思う。

ダメだと思ってもモラハラ男を選んでしまう理由


実はここにも毒親の影響がある。
幼い頃から毒親に支配され、否定的な言葉を言われ続けていると、それが常になってしまうからだ。
心の中ではイヤと思っても、毒親育ちの人は自主性を握りつぶされているため、支配する人に依存してしまう傾向がある。
そのため、独自の価値観をもって言葉の暴力で女性を支配するモラハラ男を「頼れる強い男性」と間違った認識をしてしまい、泥沼にはまっていく。

普通ならひどいことを言われれば、すぐにでもわかれを考えるのだけれど、否定的な言葉になれてしまっているため、自分がどんなにひどいことをされているかわからないのだ。
それどころかモラハラ男の中に弱さを見出し、「私がついていないと、この人はダメになる」と思い、ずるずるとつきあってしまったりもする。

この「ずるずるとつきあう」にも毒親が関係している。
というのは、毒親は娘が男性とつきあうことを極端に嫌うため、隠れてつきあうことが多いからだ。
まあ、毒親はダメンズであっても、いい男であっても、自分から娘を奪う相手に対しては全力で否定するので、誰が開いてでも賛成しないのだけれど。
そんなこともあって、周囲が気付いた時にはえらいことになっていることが多々ある。

私も若い頃はさんざん、ダメンズに引っかかっていた。
精神的暴力にとどまらず、肉体的暴力をふるう人もいたが、憎むどころか、あろうことにマリアさまのように「この人を救えるのは私しかいない」と思ってつきあっていたこともある。
その背景にはやはり「支配されることへの慣れ」があったような気がする。

支配から逃れた今、モラハラ男は大の苦手である。
感情をコントロールできない、すぐにカッとなる、平気で人が傷つくことを言う男性は軽蔑の対象でしかない。

「もう少し早く気づいていたら」と思うこともあるけれど、これがこの世に自分に課せられた「何か」なんだろうな。
こうしてネタにもなっているしw

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