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ある日 突然里山に移住しまして、、(3)台風と大雨 湿気

奥さんと1歳半の娘を連れ 京都市内から 近隣の福知山市郊外、山の中のお家の留守を預かることになった。

私は多少の田舎くらしの経験はあったが、奥さんは街の人、京都市内で生まれた1歳半の娘とぷちぽつんと一軒屋の留守番を兼ねての田舎暮らしの仮住まいをすることになった。

そこは元飲食店の築100年以上の茅葺き屋根をトタンで覆った山のおうち

上水道なし 携帯電波なし 電話なし 五右衛門風呂に 薪ストーブ 人はほとんど来ないけど、 虫も動物もいらっしゃいの しずかで たのしく あわただしい 生活を少しずつ紹介します。

引っ越しの数日後 荷物も全く片付かない山のお家に大型台風がやって来た。

虫と動物に馴染む暇もなく大型台風接近で大雨防風警報が出たようだ。前日からバケツ雨がふり続き、山の小さな小川が鉄砲水の様になり、轟々と水しぶきを上げて流れ出した、家の入口の小川なので、人が通れなくなるのではと、ドキドキする、小川の中の大きな石がゴロゴロと動いている、風も強くなり、屋根の上にコツコツとなにか当たる音がする、山の家は杉とヒノキの高い木に囲まれているので、風で杉の葉が枝ごと落ちてコツコツと屋根に当たっていたのだ、家の周りは杉の葉っぱの緑色と茶色の絨毯になった。

台風の対策を家主に電話して聞いてみようと思って、壊れかけの家の固定電話でかけてみた、雑音だらけの電話で、山は木で守られているので、風は大丈夫、雨の量だけ注意してと、遠くの方で家主が言っていた。その時いつも近くで聞こえる携帯電話に慣れていたので、あぁ本当に遠くに彼はいるんだなぁと当たり前の事を久しぶりに感じた。その後電話線は近所の倒木で切れて不通になってしまった。

山の家は地滑りや、土砂崩れの心配があるが、100年以上持っているので、前兆の変化には耳を傾けようと決めて、台風が過ぎるのを待った。朝方風と雨は弱まり、我が家は無事だった。


ふと湿度計を見ると湿度は90%なかなかの湿気だ。田舎の里山の暮らしは虫や動物と、湿気とどう上手く付き合うかだなぁ思った。 洗濯物がパリッと乾くのは時々で、だいたい午後3時まで、それを超えるとまた湿気ってしまうのだ。野外の洗濯機の上に乾燥機がある理由が分かった。子育ては布おむつという、選択を決めていた我が家は、おしめがメインの洗濯物だった。湿気は除湿機も良いのだが、扇風機やサーキュレーターで空気を循環した。大事な物や服は一つの小さめの部屋に集めて、除湿機を置いた。住んだ感じは3ヶ月くらいは80%超えなのではないかと感じた。時々薪ストーブを付けると湿気はなくなるが、その代わり暑いのが困った、街では何でもない事が、いろいろ大変なのだ。

引越してからまだ仕事もしていないのに、街では何でもない事に一日があっという間に終わって行くのだ。不便を楽しむのが田舎なのかなぁとなんとなくその時思った。






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