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未だ聴こえない音楽の制作日誌-64- 恐怖を認識する日

昨日までの風邪も良くなって本日の体調は良し。

風邪で耳が悪くなっている間に作った音も良い感じだ。

4年ぶりのアルバム制作を追い込んでいく。

2分程度のスケッチを曲として落とし込んでいく作業。アイデアが尽きて煮詰まる前に別の曲に移り、また煮詰まりそうになったら別の曲へ、を繰り返す。

この勢いを保てれば5月の中旬にはアルバムが形になるはずだ。

そう思えた瞬間、再びあの感情を認識した。

完成出来そう、と思うと襲ってくる恐怖。

「これで良いのか。」「本当に良い曲なのか。」「世の中に出す価値があるのか」

一ヶ月半ほど前は、この恐怖に負けた。急に内容に自信が持てなくなって、大幅に方向転換することにした。

今回はその恐怖を感じる前に気分を変え、勢いを落とさないように気をつけているが、ふとした時にじわじわとそれが、地下水が地面にしみて土を濡らしていくように、体の奥の方から広がってきているのを感じる。

今作っている曲たちを信じるしかない。

これまでの自分のアルバムとは違う、新しい可能性が提示できるはずなのだ。恐怖に目を瞑って、自信の無さにも目を瞑って駆け抜ける。

制作に没頭し自信過剰に突っ走る時間と、不安でそわそわする時間が繰り返される。完成が近づくにつれその間隔も短くなっていく。ここからは心の体力もかなり重要になってくる。

常に寄り添って、肩に手を置いてくる「不安」と三歩先から自分の手を引っ張り続ける「自信」。二つの感情と共に制作を追い込んでいく。

何度目だろうか。楽しくも苦しい日々がまた続きそうだ。

明日も音楽を作ろうと思う。

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