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うつ病になってから、参考に読んだ2冊の本

こんにちは、はいねです。


今回は、自分がうつ病と診断された際に
参考に読んだ2冊の本を紹介します。


今うつ病になっている方、自分はうつ病かも?と思っている方
また、うつ病になっていない方にも
興味があったら是非お読みいただけれればと思います。


一冊目は「うつ病九段」という漫画です。
これはプロ棋士として活躍されている
先崎学九段が、実際にうつ病にかかってから回復していくまでの
プロセスを綴った体験記です。


この本の特徴としましては、
「実際のうつ病患者が書いた書籍」だということ。


著者の、うつ病の前兆の症状から発症まで、治療中の自身の心境や
治療経過が、リアルに、生々しく描かれています。
頭が重く抑うつな気分が続く、早朝覚醒してしまう
電車に飛び込むイメージが頭から離れない等々・・・。


特に日内変動が起きて、朝が最も辛く、夜が一番元気になるのに
一番元気になった時点で眠らなければならないという症状は
自分の症状と全く同じで、自分以外にも
うつ病特有の症状に苦しんでいる人がいたことを実感できました。

この本を読んだことで、自分のうつ病の状態を
より客観的に見ることができました。


僕はこの方ほど症状はひどくありませんが
自分のうつ状態がどれくらいひどいものなのか、の指標になり
これからの治療方法や自分なりの回復の仕方を
冷静に判断することができました。


また、漫画ですので単純に読み物としてとても面白いです。
うつ病ではない方にも是非おすすめしたい一冊です。


二冊目は、デラさんの
「うつ病で20代全部詰んでたボクが回復するまでにやったこと 」です。
この本は、二十代をずっとうつ病で苦しんでいた著者の方が
自分にとって最も過ごしやすい生き方の方法をまとめた
Tipsのような本です。


この本のユニークな点は、「朝に散歩する」「規則正しい生活を送る」
といった一般的にはうつ病の治療に「正しい」と言われている
治療法をすべて無視して
「朝じゃなくて深夜の5分散歩する」
「その日お期待時間に起きて、眠たくないときは寝ない」
など、著者自身の最も過ごしやすい生き方を
紹介しているところにあります。


実際この著者の方は、執筆時点で週二回のバイトを主にして生活していて
週五回のフルタイム出勤をしていません。


うつ病になった方が治療を受け
回復した時に脳裏に浮かぶのは「社会復帰」という言葉でしょう。
うつから回復するために「規則正しい生活」「朝散歩する」は
確かに効果的だと思いますが
それらは否応にも「社会復帰」という言葉と結びつきます。


それは個人的には、うつ病にかかる=社会のレールから外れる
うつ病から回復して社会復帰する=社会のレールに「正しく」戻る
という図式が浮かんできてしまいます


正直、僕自身が今通っているメンタルクリニックでも
社会復帰=会社に戻ることをできるだけ早く行うべき
というニュアンスを含んだ言葉を受けることもあります。


誤解のないように書きますが
担当医師はとても良い方で、処方された薬を飲むことで
徐々に自分が回復に向かっている実感も得ています。

しかし、同時にうつ病から回復する=元通りの社会人の生活を送る
ということに対して違和感があるのも、また事実なのです。


この本は、規則正しい生活を送り、現代社会に復帰を果たす、といった
「正しさ」の領域には回収できない部分を
書いた本なのではないかと感じました。


正直、この本に書いていることすべてに賛成、という立場ではないのですが
うつ病という病気への向き合い方に対して
自分にはなかった視点と知見を与えてくれました。


うつ病だと診断された際
ネットで検索して買った本がこの二冊でした。


この二冊は今でも度々読み返していて、そのたびに勇気をもらっています。
この記事を読んで少しでも興味を持った方は
是非購入してお読みいただければとお思います。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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