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海外で暮らす

ニュージーランドにやって来て4年半。

そもそも私は英語はおろか日本語でさえ他人とコミュニケーションを取るのが昔から苦手。
いつでも自信がなくて、ビビリで、そのくせ怠惰でいい加減。
「どうしよう、どうしよう」と悩むばかりで結局「何もしない」ことの繰り返し。


そんな私だが、今は日本を出て海外で暮らしている。


「何かしなければ。このままでは何も変わらない」

「私みたいにぐだぐだした人間は大きく環境から変えなければ変わらないのでは?」

そう思って日本を出ようと思い始めたのが20代半ば頃。
思い返せば高校生の頃から漠然と海外で暮らしたいとは考えていた。ただそれは漠然とした夢にしか過ぎず、怠惰な私は海外での暮らしについて調べることも、英語や外国語の勉強をすることも怠ってきた。

大学卒業後の社会人生活はストレスと不安だらけだった。どんなにコミュニケーション下手っぴ人間でも生きている以上他人と関わらずに生活することはできない。様々な場面で自分のダメさ加減が露出して落ち込む日々。

ある年、体調を崩し身も心もガタガタになった。


「どこでもいいから日本以外の所へ行った方がいい」

という母の助言。今までは漠然とした夢だった「海外で暮らす」ということを現実的に考える時が来たのかもしれないと思った。
それからは行き先を調べて、ニュージーランドと決めて3泊4日で下見旅行をしたり、とりあえず一年間は準備期間として英会話を習い始めたりした。

そして一年後、仕事を辞めてニュージーランドへと旅立った。


環境を大きく変えてもダメな私はダメなままだった。

夢だった海外での暮らしをスタートさせたものの、事あるごとにやはり私のダメ部分が邪魔をするのだと気がついた。
はじめの頃は語学学校のクラスメイトや当時住んでいた寮のルームメイトたちがどんどん成長していく姿を見て、比べて、私は全然進めていないんじゃないかと劣等感でいっぱいだった。


他人と比べてもダメな私は変わらない。ダメなものはダメと受け入れるしかない。

焦っても仕方ない、私には私に合った速度がある。きっと他の人の倍は時間が掛かるんだ。何度ダメな私が出現しても次頑張れば良い。私は私の速度でゆっくり進んで行こう。
本当に少しずつだけれど最近はそう思えるようになってきた。
ニュージーランドのゆったりとしていて、決して急かすことのない空気感にそう気付かされたように思う。


どうだろう、4年半前の私から劇的に何か変わったか?というと、そうではないかもしれない。でも半歩ぐらいは進んだのでは?と感じる。
他の人がチーターなら私はナマケモノだろうか。側から見れば進んでいるように見えないかもしれないが「大丈夫、私は進んでいる。私の速度で確実に」という自信は持てるようになった。そう思えるようになったことこそ進んでいる証。


「海外で暮らす」という夢は始まったばかり。

なんだかんだで4年半の月日が流れたけれど、私はまだニュージーランドに居る。「海外で暮らす」という夢を続けている。これからもその夢を続けていくための新たな半歩としてnoteを書いていきたいと思い立った。次の4年半後の私が振り返ってみる足跡として。

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