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俳句「やはり私は『俳介護』」

秋うらら母の鼻毛の伸びてをり

 食事介助で母の口に食べ物を運ぶ時、母の鼻毛の伸びているのが目に入った。ベッドに母を横たえた時とか、着替えの時とか、そんな時に爪でも鼻毛でもよく見ておけばいいものを見逃してしまって、いつも間の悪い時に気づいてしまう。そのうえそんなことが気になってしょうがない質で、すぐにも鼻毛が切りたくなる。「優先順位の分からぬやつだな。いま急いですることではないだろう」と自分に言い聞かせるのだが、いますぐにも切りたい衝動にかられて一人で葛藤している。
 日々の仕事、家事、介護に奮闘しておられる方々は、「お気楽なことだ」と呆れられることだろう。やはり私の介護は、「俳介護」とでも呼ぶよりほかないものだ。

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