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二十歳を超えた息子にできること

遅ればせながら「小説8050」(林真理子著)読みました。
引きこもりの子供を抱える家族の話です。
先が気になり一気読みしたくなるくらい、惹き込まれました。
(老眼と集中力低下の為一気読みはできませんでしたが……)

コロナ禍により、我が家の息子(大学生)は完全リモート授業になりました。
以前は家には寝に帰る位の息子がずっと家にいるのです。
私一人の昼ご飯でしたら残り物で済ませるのですが、何だかちょっと気を使って昼から料理してみたりします。
狭い家なので邪魔にならないように静かに過ごします。
息子はいつ部屋から出てくるかわかりません。母はいつでもご飯が食べられるようにスタンバイ。です。

こちらはそんな感じで気を使っているのですが当人は食べたり食べなかったり。ふらりと外へ出たらいったいいつ帰って来るのやら。
次第にご飯を部屋に持ち込むようになり、昼夜逆転になり、滅多に顔を合わせることがなくなりました。
言いたいことはたくさんあったけど、自分も同じ年頃のときは親が鬱陶しかったし、など考えぐっとこらえます。

そして久しぶりに会った息子。
太ってる!
目つきも顔色も何だか悪い!!
自称幸せ研究家の息子が何だか負のオーラ満載です。
何か苦言を呈そうものなら
「あぁ」とか「はぁ」とかため息だか返事だかわからない声を発して部屋に戻ってしまいます。

後数年で家を出る予定の息子。
私の人生薄いものでしたが、それでも伝えたいことがあります。
特別なことではありません。
毎日の生活が少し楽になるようなコツとか知恵とか、
そんな雑談に毛が生えたような話。

小説に登場する息子よりはずっと若い息子。
心配事の多くは母の杞憂なのかもしれません。

二十歳を超えた息子を前に母は無力です。
親の心子知らず、また逆も然り。



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