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「手紙の時間」 - 花見月、春陽を祝う手紙 後編-(全2回)

POSTORY代表の近藤千草さんとおおくりする、手紙の時間。
春を感じる手紙と切手のコーディネートの後編をご紹介いたします。


門出を祝う純白のカード

掲載切手:グリーティング切手「ハッピーグリーティング」(92円)2017年6月23日発売
※モチーフ:こんぺいとう

春はお祝いの季節です。新たな門出を祝う手紙は、受け取る方の心を励ますだけではなく、一生の指標となることもあります。
上質な手漉き和紙に、特殊な技法で模様をのせた「浮彫和紙」の美しい意匠が、想いをさらに引き立てます。
合わせた切手はこんぺいとうです。こんぺいとうは、慶事や引出物に用いられることもある、愛おしい寿ぎのお菓子です。

心浮き立つ花だより

掲載切手:特殊切手「美術の世界シリーズ 第2集」赤の世界(63円)2020年10月16日発売
※モチーフ:「鼓の音」上村松園

色とりどりの和服に身を包み、行楽にいそしむ一行を描いた絵はがきです。
富士と桜の取り合わせは日本の美を伝えます。
切手は、近代を代表する日本画家・上村松園による凛とした清らかな絵画
「鼓の音」です。
春の陽気にさそわれた人々の、明るい心の内を鼓の拍子で表すような気持ちで
選びました。

紋白蝶が運ぶ季節の便り

特殊切手「切手趣味週間」(15円)1968年4月20日発売 ※モチーフ:「舞妓林泉」土田麦僊画 (原画:東京国立近代美術館蔵)
グリーティング切手「伝統文化の世界」(82円)2017年8月4日 ※モチーフ:きもの

花から花へと舞う紋白蝶の姿を、職人による手仕事で一枚一枚丁寧に摺り上げました。
さなぎから蝶へと、新しい生を宿して出現する蝶々に新年度の志が重なります。

合わせた切手は、色合いも美しい「舞妓林泉」です。京都の日本画家・土田麦僊の描く舞子の姿と、着物そのものを意匠とした切手を合わせ、レターセットとの調和を楽しみます。

尽きない話題は蛇腹便箋にのせて

特殊切手「切手趣味週間」(80円)1997年4月18日発売 ※モチーフ:「醍醐」奥村土牛画 
(原画:山種美術館蔵)

特殊切手「おもてなしの花シリーズ 第1集」(52円)2014年4月3日 ※モチーフ:さくら

久しぶりにお便りを送る方に、たくさんお話をしたいときにぴったりなのが
蛇腹便箋です。
文字の分量を気にすることなく、心のまま綴ることができます。
手紙は重さにより郵送料金(切手)も変わりますので、書き終え封をしたら最寄りの郵便局で測ってもらうと安心です。
奥村土牛の描いた桜の切手で手紙が届いたら、心躍るひとときに。
桜の便箋に桜の切手を用いて、手紙の上でのお花見です。

春のおたより 結びの言葉一例

・くれぐれもお体おいといください
・お体にご留意ください
・お健やかにお過ごしください
・花冷えの折、風邪など召されませぬように
・春光のもと、穏やかにお過ごしくださいますように

※ 本連載に掲載の切手は、
日本郵便株式会社において販売終了しているものを含みます。
何卒ご理解の程お願い申し上げます。

心躍る春の手紙時間を、どうぞお楽しみくださいませ。

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