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ラナイ島の日々

ラナイ島の日々

昨夜はおまかせメニューでつい食べ過ぎてしまったが、 運良くぐっすり眠り、5時50分に目を覚ました。

雑文の整理整頓をなんとか終えて、部屋の外に出てみると、しとしとと雨が降っていた。

午前中は外に出るのを諦めて、 エイガス博士の書物をじっくり読む事にした。  雨のためか涼しい。 ロビーの暖炉には、火が赤々と燃えている。 

その側に座り、原書に目を通した。 普通の小説と違い、医学博士の文章だけに、のんびり亀さんのようにゆっくり読み進めた。

内容の本筋は、私が昔から考えていた事に近いので、親しみを込めて読み進めた。 

現代人はせっかちで、サプリメント、マルチビタミン類、加工食品を良く口にする傾向があるが、 多くの医学文献資料を参照しながら、エイガス博士は、サプリメントやビタミン錠剤を「あまり飲むべきではない。」と言う意見のようだ。 

現代人は容易く、「市場戦略の罠にはまりやすい傾向がある。」と、博士。 

例外は特殊な身体の持ち主の場合、サプリメントビタミン錠剤を必要とする場合もあり得るようだ。

読書に疲れたので、 ホテル内を隈無く歩き回ってみることにした。  1日一万歩をこなす為にも必要な散歩だった。

正面玄関のある母家の一階は広々としたロビーで、小さな図書室と東側に大きな食堂がある。 2階には客室が数室と教室もどき部屋があった。

母家の両隣の2棟は、2階建ての客室が続いている。 四方を見回しても、 高い建物は皆無だ。  

消防車、パトカーのサイレンも全然昼夜聞こえない。小鳥の声と虫の声、 人間の声も寂しくない程度に聞こえるだけで、 団体客もなく、いたって静かだ。

客室へ行く廊下には、猫とアヒルの彫刻が飾ってあった。

渡り廊下の両側は、外の空気を深く吸い込める。 ゲアフィールドと言う本物のおとなしい猫が、開け放たれた窓辺に座っていた。

生まれて初めて会った私が撫でても逃げなかった。 老齢の猫ちゃんのようだ。 ホテルの猫だけあり、客扱いに慣れているようだ。

昨夜の食べ過ぎ解消のため朝食を抜いたので、少し空腹感を覚え、足は自然と食堂に向かった。 12時から昼食のサービスが始まると言う。

本を読みながら、15分程待たせていただいた。
食堂はガラ空きで、外は雨。

昼食後外を見ると薄日が差し始めた。 朝から続いていた雨がようやく止み、ホテルの庭園をゆっくり歩き回った。  

ホテルの外側はホテル所有の牧場があり、ホテルの泊り客は、指定された牧場内の遊歩道を歩き回れる。

馬が私の姿を見て近づいてきた。 離れた囲いの中にロバ達もいました。  ヤギの小さな群も広い平原でのんびりしていて、平和な雰囲気が気に入りました。

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