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書く・描くことで、子育ての日々が少しでも楽になる言葉や考え方を見つけたい

【百万人の夢宣言 お母さんが夢を語るルーム44】

大阪府豊中市在住、5歳の男の子のお母さんである丹治未来(たんじみく)さん。ご夫婦で営んでいる「古絵本とコーヒーのお店 ちぇすなっと」や、子育てのこと、絵本のお話とともに、丹治さんの夢をうかがいました。

子どもに関わる仕事

キッズプラザ大阪のチルドレンズミュージアム(https://www.kidsplaza.or.jp/)で、自然科学に関する展示やワークショップの企画運営をしていました。子どもたちにわかりやすく伝えるため、遊びながら楽しめる企画はとてもやりがいのあるお仕事でした。
結婚を機に退職、その後、出産・子育てをしながら、親も子もほっとできる場所、親子でふら~っと訪れ、しゃべったり、歌ったり、にこやかでいられる場所があるといいなと漠然と考えるようになりました。

 絵本は子どもの頃から好きで、大人になっても楽しむため、特に絵が好きで集めていましたが、絵本屋になりたいと思っていたわけではありません。キッズプラザ大阪を辞めたあと、子どもが遊んで学べる場を自分でつくりたい、変化していく絵本屋なんてどうだろう、と考えるように。子育ての中で絵本に助けられたのも大きく、東京・目白にある「貝の小鳥」絵本の古本と木のおもちゃの店のような住宅地の中でひっそりあるお店を夫婦で目指すことになりました。

子育てしながら夫婦でお店をオープン

息子が3歳の時に「古絵本とコーヒーのお店 ちぇすなっと」をオープン。絵本を中心とした4000冊の古本の販売とカフェのお店で、現在3年目になります。お店の場所探しからスタート。公園、幼稚園、が近くにあり、店内は広く、住宅地の静かなところ。子育てしながらの店舗経営なので、生活のことも考えずいぶん探しました。うちの自慢である授乳室は呼吸するむくのきを使用、循環する気持ちいい空間だとお客さんにも好評です。

 5歳の息子は元気!仕事をしながらも子どもとはずっと関わりたい。大好きだけど、自分の自由にならない。もちろんかわいいけど、ときには辛いことも。夫婦でお店をしているとはいえ、「母」は私一人、どうしても子どもといる時間が負担になってしまいます。それでも、こども園の送り迎えを2人で分担すると、お互いに見えない部分を共有でき、またほんの少しの時間、一人になることで私の心の負担が軽くなったりします。
今回お話をいただいたとき、夜9時はいつも私が子どもを寝かせる時間で心配しましたが、今日は夫が寝かしつけの役を変わってくれました。おかげでこうしておしゃべりできて楽しいです。

 お店番をしながら絵を描いたり、文章を書いたり。楽しくただ描くことがカタチになり、昨年からはじめたフリーペーパー「IGAGURI」は16号になりました。お客さんに来てもらいたいという思いで店頭で配布しています。
お客さんは本棚を真剣に見てくれます。3時間滞在される人も。お子さん連れの方は子どものペースを大切にされるし、子どもを介しておしゃべりが弾むことも。店のスタッフがしゃべりすぎない、お客さんとスタッフ、お客さん同士、またしゃべらなくてもいい。居心地のいい空間をつくるため模索中です。

 珈琲豆卸店がたまたま近くにあり、いろいろ教えていただきました。淹れ方、こだわりは人それぞれですが、真似をしなくても、私たちが心を込めて淹れることが大切。「自由に、本気で」豆を何g、水を何cc、と夫婦で話し合って試作しての繰り返しでカタチになってきました。今も一杯一杯心を込めて淹れています。


これからのお店のあり方

店内では「今回のテーブル」コーナーを1か月ごとに変えたり、棚にある本の並べ方を変えたりしています。イベントに力を入れるより、仕入れるための選書を丁寧に、時間をかけたい。お店の中での私の時間を大切にしながら維持していきたいと、模索しています。選書は息子の反応も大いに役立っていますが、どうしても家族が寝静まってから読むことも多くなります。

オープンして3年、ヨチヨチ歩きだった赤ちゃんが入園したよと制服で見せに来てくれたり、ミルクを飲んでいた赤ちゃんがお店のクッキーを注文して食べてくれたりと、お店とともに成長されている様子がうれしいです。幼稚園や公園の帰りにふらっと寄ってくれる、日常に入り込んだお店であり続けたいです。

改めて気づいた夢とは

子どもが遊んで学べる場づくりがずっと夢でした。子育てを経験し、子どもを連れてほっと一息つける場がほしいと切に願い、それが今のお店になりまし。お店の絵本がさらに充実し、たくさんの人が喜んでくれて、お店を通して町がにぎやかになっていくこと。子どもとの時間と仕事の安定した両立を目標にしてきました。

でもこの度、「自分の夢」を話す機会をいただいて考えるうちに、今の夢は「書くこと」なのかも、と思いました。

 子育ての日々の記録を絵日記にして、インスタグラムや、お店のHP「こどものこと~こどもについて考えた日々の記録~」ブログをはじめました。子育ての日々は楽しくもありますが、しんどいこともたくさんあります。その日々をブログや絵日記に書くことで、私自身客観的に子どものことを捉えられるようになること、またその話を誰かに読んでもらえて、子育ての日々が少しでも楽になる言葉や考え方を見つけていけたらなと思っています。

★古絵本とコーヒーのお店 ちぇすなっと
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★息子との日々について 絵日記
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お話をうかがって

子どもが小さいときに外遊びばかりで読み聞かせをしてこなかった、と反省されるお母さんに対して「絵本だけが情緒、育ちに影響するということはないと思います。大きくなってからどこかで心の支えになると思いますが、どっちもあり。違う遊びで過ごす母子時間も貴重だし、絵本が絶対ではない。個人的には、赤ちゃんのうちはお母さんとしゃべるだけで、お母さんが笑ってるだけで。そこに絵本があればもっといいと思います」と優しく答えられた丹治さん。「今度、大阪に行ったら絶対行きます!」「絵本を手に取りたくなりました」
「なんだかほんわかした気持ちになりました」と参加者さんもゆったりしたひとときを過ごされました。子育て真っ最中の丹治さんが日々お母さんとして過ごすなかで進みながら変化してきた夢。誰だって、いつからでも、どんなことでも夢みていけると感じた一夜でした。

湯番 宇賀佐智子

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