#020 母暮ALS 最近の様子
現在母は要介護3。週3日医療保険でケアを受けている。火曜日:リハビリ、水曜:訪問看護、金曜:言語聴覚士リハビリ。
借りている福祉器具はベッドとテーブル。購入品はお風呂の椅子。これからトイレ・バスの手すりの検討をしている。夜は呼吸器をつけて眠る。カフアシストは上手く使えず何度かトライして置いたまま。
医療保険で鍼灸師さんに来てもらっていたけれど、やめようと思う。思うような効果がないことや、針の金属が少し気にかかることと、筋肉がはっているわけではないのでそもそも針ではないのではないかというで、それならば理学療法士さんにリハビリをしてもらったほうがいいと判断したので。
母は上京したときよりもベッドで過ごす時間が増えている。指も曲がってきているし、病気のストレスから胃腸の調子がよくない。毎日ほとんど食べてくれないので胃瘻の使用が増えてきている。こんなに早くこのように頼りにして使用するとは思っていなかった。あのタイミングで造設しておいてよかった。もう少し遅かったら体力がなくて回復に時間がかかったかもしれない。
犬が一日中一緒にいたがって、眠るときも母に寄り掛かるので重くて仕方ないと言うので、夜中に私が犬を回収に行っている。もともと私の犬なのにすっかり母とコンビになってトイレもお風呂もお散歩も母の移動する場所すべてについてまわる。寄り添っているのか、同世代同士のんびりと気があうのか。ペットのいる家の老人の方が長生きするというデータがあるそうなので大いに仲良く過ごして欲しいと思っている。私の目標は母の長生きだけど、ついつい自分のやりたいことを優先してしまい介護を後回しにすることが多く、母も頼みにくい、面倒かけて悪いなと思っていると口にするので、私も何が一番大切なのかもう少し冷静に優先順位を考えないといけない。反省ばかりの毎日。
ALSクリニックには月に1回通院している。ビタミンB12の投与をできないか聞いてみたらまだ実用化していない、多分年末あたりと言われた。新しい情報を知って主治医に話すとすんなりと見解や医療の現場の話をしてくれる。けして否定をしたり偉そうにしたりしない。本当にありがたいし頭がさがる。看護師さんも優秀で親切。つくづく上京させてこの病院にして間違いなかったと思う。母はそろそろ病院に行くのがしんどくなってきたと言うので、なんとか年内は頑張って通院してビタミンB12を投与してもらおうねと励ました。
病院へ行くと薬や栄養剤、精製水ととにかくすごい荷物になる。車いすの母を連れて一人で移動して薬や段ボールに入った精製水や器具を運ぶのは一苦労。だいたいは配達にしてくれるのだけど、通院の前日にいつもの薬局から電話がきた。病院でもらう荷物が多いから娘さんが大変だからお会計のときに電話をくださいと。病院にカートで行って精製水とか処方箋を預かります、そして薬と一緒に自宅に届けますよと言ってくれた。なんて親切!そんなサービスがあったの?これって普通のこと?この薬局だけ?病院のまわりにはたくさん薬局があるけどどこもこのサービスはやっているのだろうか。それともALSが難病で薬剤や栄養剤などもろもろが多いから?
母を田舎から連れ出してきた時期、通えるところにALSクリニックをしている東邦医大があったこと、胃瘻の造設のタイミングがよかったこと、私の子育てがちょうど終わったところ、いろいろなことが微妙なバランスでなんとか流れてくれている。まだまだ悩みや問題は本当はいろいろ抱えてはいるけれど、それでも毎日に感謝しながら足るを知って謙虚に生きていきたい。自分への戒めも込めて。
右手から始まった指も、左も曲がり始め、両方とも親指が使えないから物が握れない。親指は大事だとつくづく言う。右の肩から背中が毎日痛い。
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