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低評価作品を見よう! 第1回目【MONSTER HUNTERレジェンドオブ・ザギルド】(★★☆☆☆)

 面白くない!!!!!!!!!!!!!!

 ハンター達の爆速コミュニケーションが織りなすモンスター鑑賞ムービー。

 ハンターを目指す少年が、彼の村を襲った古龍(すごいドラゴン)と、それを追うギルドハンター(すごい猟師)と出会う物語だ。

 この作品、実はゲーム版モンハンに出てくるキャラの過去編にあたり、まあファンサとしてはよろしい。
 だが、そもそも尺が60分の時点で怪しさを感じずにはいられず、フタを開ければやはり、尺のおかげで感情曲線が極度に圧縮、メンヘラ気味となったハンター達が繰り広げるスピーディな口喧嘩、瞬間的な仲直りに目が離せない。
 さらに彼らはハンター未満である主人公をほぼ躊躇なく戦場に同伴させるし、死にそうになってるのに「大丈夫か!」とかも言わないので心理状態は恐らくよろしくない。
 主人公は主人公で、とんでもなく低レベルのダジャレを連発して視聴者からのヘイトを買うのに余念が無いし、一体だれを応援すればいいの?

☆☆以下重大なネタバレ☆☆

 
 肝心の古龍迎撃パートに関して、ひいき目に見ても相手を舐めてるとしか思えない迎撃プランを組み、やはり上手くいかず、主人公が採った行動によって村が壊滅するというムチャクチャなチャブ台返しによってこれを撃退。
 その上、『うまくいって良かったね! 自然との調和だね!』みたいなムードで話が終わるのでモヤモヤする事この上なく、おどれが守ろうとした村と村人はどないなっとんねん、という気にさせられる。

 というか、古龍戦ではヤケにあっさり人が死ぬ。囮としてナナの顔面に躍り出たハンターが、ぼわん、吐息の一吹きで消滅するというとんでもない映像化がなされており、お前ら、こんな世界で素人未満の少年を古龍の眼前に晒したんけ?!?!?化け物!!!とも思う。
 あと、操虫棍の虫が殺される、というのも斬新だったな。そりゃそうだけど、だったらそんな武器は誰も使わないだろ……
 
 この作品、唯一のいい部分は映像化されたモンスターの挙動であり、時折操り人形みたいな動作をするハンターよりも余程キビキビと動く。
 尺から考えればモンスターの種類も豊富で、イビルジョーVSババコンガみたいな珍しいマッチアップも存在する。ババコンガ如きが善戦するのはどうなの?

 総評で言えば、ゲームに比してやけにシビアな世界観と、ゲーム準拠して呑気なキャラクター達とがチグハグで痒い。というかそのお陰で、我々とキャラクターたちとの間でなにか一線、決定的な死生観の違いみたいなものが醸し出されていて怖い。あんな世界で呑気に生きていけるのは狂乱に他ならない。
 どう見ても尺が短すぎるし、60分しか使えないのであれば敵のレベル設定は絶対に誤りだ。
 こんな少年が古龍と対峙してはいけない。なぜなら原作と比べあなた方のモンハンには救いがなさすぎるので。
 
 そういうことで、【MONSTER HUNTERレジェンドオブ・ザギルド】でした。次回あるか未定。

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