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足立区竹ノ塚

お久しぶりです。

人力舎のピン芸人土屋です!

めちゃくちゃnoteサボってました!


今日は土屋が養成所時代を含め約2年程住んだ街、東京都足立区竹ノ塚で体験した話をします!
8年くらい前の話。写真も8年前のです。



山形出身の土屋が上京して、19歳から21歳まで住んでいた街、東京都足立区。

足立区ってなんとなく怖そうだなとか、都心まで遠いっていうイメージはあった。
でも家賃安いし23区だしいいかと思って住む事を決めた。
住んでいたアパートの最寄りの駅は竹ノ塚駅と舎人公園駅。

竹ノ塚駅は徒歩20分、舎人公園駅は徒歩15分。だいぶ遠い。

仲のいい先輩とルームシェアで1人3万円の物件。


土屋は引越してすぐに竹ノ塚駅近くの個人経営の居酒屋でアルバイトをして生活費を稼いでいた。

ここで土屋は人生で初めて胸ぐらを掴まれた。


この日20名くらいの団体が飲み放題付きのコースを予約していた。
いざ団体客が来店すると背筋が凍った。
ギリギリ10代にも見える怖そうな男女20名だったのだ。

恐る恐る幹事っぽい人に年齢確認をした。運転免許証など持ってますかと。

「あ?持ってねぇけど?」

色付きメガネをした腕にタトゥーが入ってらっしゃる幹事に睨まれながらそう言われた。

聞けば20名全員が年齢を確認できる物を持っていないと言う。嘘つけ!!!

「あ?俺らが10代に見えるっつーの?」

怖すぎる。
当時20歳だった土屋。恐らく歳下であるヤンチャな少年達にビビりすぎてキッチンにいた店長の元へ逃げた。

「やべーっす!団体のお客様が全員身分証ないって言ってます!どうしますか??!!」

すると店長が

「じゃあアルコール出せないね。コース料理ももう作っちゃったし、キャンセルするにしても料理分のお金は貰うって伝えて。」

と言うのだ。


おい!俺が言うのかよ!!無理だよ!!!

だが店長もヤンチャ系の人だったので逆らえない。

土屋「お客様申し訳ありません。年齢が確認できないとアルコールの提供ができなくて、、」

幹事「あ?!ふざけんなよ!じゃあキャンセルするわボケ!」

土屋「も、申し訳ありません、、、当日キャンセルとなりますとコース料理の代金は頂く事になってまして、、、す、すいません」

幹事「は?無理に決まってんだろ。払わねぇよ」

すると店長が後ろから助けに来た。

店長「ソフトドリンクの飲み放題に今から変更できますよー」

おい!バカ!何言ってんだ!刺激するな!!!

そう思った瞬間、土屋は代表のタトゥー兄ちゃんに胸ぐらを掴まれた。

幹事「テメェ舐めてんのか?!」

いやオレに言うなよ!!!おい!こえーって!!!

人生で初めて胸ぐらを掴まれた。
恐らく歳下に。
絶対チビってたと思う。


店長「予約のお電話頂いた時、当日は全員年齢確認できるものお持ちくださいって伝えましたよ?当日キャンセルの場合の説明もしてますし。どうしますか?払わないなら警察呼びますけど」

おい店長よ。いい加減にしろ。アンタ刺激しすぎだって。

そこから2時間。
男女20名によるアルコール無し、ソフトドリンク飲み放題付きコースでの大宴会が開催された。


ホールは土屋、キッチンは店長。
20名分のコーラ、オレンジジュース等を運ぶ。

ドリンクや料理を持って行く度に罵声を浴び、舌打ちをされながら注文を受ける。

「おいメガネ。ケチャップ持ってこい」
「おいのび太。マヨネーズも」

味変しすぎぃ!!呼び名統一してぇ!!

「お待たせしました。ケチャップとマヨネーズです。」

「おいガリ勉。マヨネーズもっと持ってこい。」

「かしこまりました。」

急いでキッチンに戻り大量のマヨネーズを用意していると店長が
「こんなにマヨネーズ使っちゃダメだよ。コレ以上はお金頂くって言ってきて。」


おい!!マヨネーズくらいいいだろ!!コレ以上お客様を怒らせないでぇ!!!


「申し訳ありません。コレ以上のマヨネーズは追加料金を頂くのですがよろしいでしょうか?」

本日二度目、胸ぐらを掴まれた。さっきの幹事だ。

「いい加減にしろよテメェ。」

ひぃ!!!
そして土屋の頭を掴み耳元で一言。
「“マヨネーズマン”が、、、」

え?!!どゆこと?!!“マヨネーズマン”?!!俺が?!“マヨネーズマン”ってなに?!!え!!!既存のキャラクター?!!

疑問が怖さを上回った。

そこから飲み放題のオーダーの度に全員に“マヨネーズマン”と呼ばれ、土屋の呼び名が統一された。

「“マヨネーズマン”、コーラ5つ」
「“マヨネーズマン”、取り皿持ってこい!」

屈辱だった。
歳下に胸ぐらを掴まれる事より“マヨネーズマン”と呼ばれる方がよっぽど悔しかった。


2時間のノンアルコール宴会が終わった。
帰り際タトゥー兄ちゃんに「二度とこねぇよこんな店!」

ギャルの女の子に
「“マヨネーズマン”バイバーイ!」
と言われた。


ヤンキー的な人とは無縁の人生だった土屋にとって悪夢の様な2時間だった。
ふと振り返ると店長が笑いを堪えながこう言った。
「“マヨネーズマン”、、、笑」


こうしてしばらくバイト先での土屋のあだ名が“マヨネーズマン”になった。

今でもマヨネーズを見るたびに思い出すイヤーな思い出。


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