【萩人図鑑Vol.5】高橋伸匡さん
「萩人図鑑」は萩の面白い人を紹介するコンテンツです
皆さん、こんにちは!
萩人図鑑5人目はテラハーベストの高橋伸匡さんです。
高橋さんのおもしろポイント👍
生活をより良くするシステムを開発し、
むつみを農業王国・田舎のシリコンバレーにすることを目指している!!
プロフィール
名前:高橋伸匡
身長:177cm
出身:大阪府枚方市
口癖:せやな、ええんちゃう
萩でよくいる場所:畑
萩に来た経緯
東京でシステムエンジニアとして働いていたが、生きることに直結する分野に技術を使いたいと思い立ち、農業の現場に役立つシステムを作りたいと考えた。そのためには東京にいながらではなく、農家として生計を立てる中でどこに技術を使うべきかを考えたい。そんな時に地域おこし協力隊の募集があり、萩へ。
高橋さんとはビニールハウス張りプロジェクトでお会いしました!
高橋さんは明るい方で、プロジェクトを盛り上げてくれてとても楽しかったです!
そんな高橋さんを今回は紹介します!
萩での活動について
高橋さんは夏はトマト農家、冬はシステムエンジニアとして主に活動しています。
[年間スケジュール]
・トマト農家
17アールのビニールハウスで「山口あぶトマト」を栽培しています。
「山口あぶトマト」としては2種類の品種を出荷しています。
1つ目は甘みが強く、酸味はほのかに感じられる「桃太郎」
2つ目は爽やかな酸味、丈夫で流通先でも痛みにくい「麗夏」です。
[トマト栽培の様子]
※この映像は【萩人図鑑Vol.3】JOさんが撮影しています!
また、今年からビニールハウス張り助けてプロジェクトを実施しました。
このプロジェクトの背景として農業の担い手不足があります。
しかし、いきなり就農に踏み切ることは技術や生活環境などの側面からハードルが高いです。
そこで、
①就農とまではいかずとも、農業に触れる機会の創出
②初心者のデータを集めること
を目的に企画立案しました。
プロジェクトを通して、よかったことは5つありました。
①興味を持ってくれた人たちがむつみを訪れ、手伝ってくれた
②観光を意識したアトラクションとして受け入れ体制を整えるのではなく、産業そのものの基礎作業に地域外の人に参加してもらえた
③素人がどの作業に苦戦するかなど、どのくらいで即戦力になるかの貴重なデータを集めることができた
④少数精鋭で素早く済ませることが定石であったが、一定の準備をすることで、素人が入って作業できる程度にハードルを下げることができることを示せた
⑤普段当たり前のように黙々とやっていた作業に賑わいが生まれ、自分たち(それを見ていた周りの農家も)も元気が出た
↓ビニールハウス張り助けてプロジェクトの様子はこちらから!
・システムエンジニア
田舎に効くシステム開発をしています。
(1)農産物直売所の経営再開支援
むつみの農産物直売所が高齢化によって閉店してしまいました。
しかし、この店は4tトラックで大量の野菜を仕入れに来てくれるような業者が中心であること、また、豆腐など根強い固定ファンがついてくれていました。
そのため、地域の経済循環を止めてはならないと思い、むつみという農業王国の小さくも、商品が大きく動く青果市場をなんとか再生させようと新たなシステムを導入し、少人数で経営できるようにしました。
具体的には、
①そろばんからクラウドのレジシステムへ
②独自のバーコードと表示ラベル導入
③大量入荷・大量販売を円滑に回す業務フォローの整備
以上3点を行いました。
コストを極力かけず、少人数でも運営できるようにしたことで、周辺の直売所よりも販売手数料を安く抑えることが可能になり、地元の生産者に還元することができるようになりました。
[再開させた直売所の様子]
[独自のバーコードとレジシステム]
(2)有害鳥獣対策システム開発検討(サル接近警報システム)
萩では猿による農作物への被害が問題になっています。
そこで、猿接近警報システムを現在開発しています。
このシステムは、都市部のセキュリティ技術と大量の中古スマートフォンを組み合わせて畑の監視ネットワークを作り、猿が接近した際に通知が行くようにして、人々に現場に駆けつけてもらうようにします。
人間が畑にいる状態など、猿が危険だと感じる状態に持ち込めれば、猿は来ません。
つまり、退治するのではなく、作物を守ることが目的なのです。
[猿の被害にあった畑]
[猿接近警報システムのイメージ]
他にもハンターとして活動したり、地域の伝統芸能であるむつみ神楽で奉納をしたり、消防団として活動したりと幅広い活動をしています!
[むつみ神楽]
萩の魅力について
海と山が近いうえに、生活圏がコンパクトなところです。
東京に住んでいた時には、区分がよくわかりませんでした。
しかし、萩には違和感がありません。
住んでいる町と自信を持って言えます。
また、むつみ地区の魅力としては、ど田舎なのに住みやすいことが挙げられます。
むつみ地区は光ファイバーがあります。
また、下水道が村全体までに行き渡っていて、ボットン便所がありません。
ど田舎なのに家での生活が都市と変わりなくできます。
サバイバルは好きだけど、毎日サバイバルはきつい人にとって最適な場所ですよ!
今後について
夏はトマト農家、冬はシステムエンジニアとして活動し、最新の技術を農業や中山間地域で実現可能かを世界に示していくこと(田舎のシリコンバレー)を目指しています。
むつみ地区は萩市の3%の人口にも関わらず、萩市の総売上の1割を占める農業王国です。
つまり、一人当たりの生産能力が高いと言えます。
農家としての営みをコンピュータの技術でアシストしたいです。
現在の主な構想としては、積算温度から市場のトマトへの流通量を予測して栽培管理していくような戦略的な農業産地の確立です。
積算温度
日々の平均気温を一定期間にわたって合計したもので、作物の生育スピードを測る指標。例えば、トマトは開花から900度で実が赤くなると言われている。
気温データを蓄積し、ピーク時期が予測可能になれば、必要な人員などを把握できるようになります。
ピーク時への備えがあらかじめできるというわけです。
また、これを発展させて、ライバル産地の動きを予測し、市場に流通するトマトの量を予測しながら出荷量をコントロールできたら株のデイトレーダーのようで面白いのではないかと考えています。
まずは自分の畑で実験をして、成功したら部会のみんなでトマト流通量を予測しながら作業計画を練るような戦略的な産地にしたいです。
最後に一言
一緒にトマト農家になりましょう!
トマト農家になっても、ソフトウェアも作れますよ笑
いきなり農家になるのはハードルが高いと思います。
トマトのシーズン中は毎日畑で何かしらの作業をしています。
ぜひお手伝いに来てみてください。
見てみることによって少しは理解できると思います。
自らの手でものを生み出せることは楽しいですよ!
皆さんどうだったでしょうか?
高橋さんの壮大なビジョンに引き込まれましたか?
私は、萩に対する熱い思いや壮大なビジョンに自分も頑張ろうと刺激をもらいました!
高橋さんは冬は農業ではなくシステム開発をしていますが、冬のむつみの様子を見れば、冬に農業ができないことがわかると思います。↓
萩の中心地は雪があまり降らないみたいですが、むつみ地区はすごい雪ですよね、、、
それだけ萩市は大きくて、色々な景色があり、萩の魅力の1つなんですね。(むつみから一番近いコンビニは萩ではなく、島根県だそうです笑)
最後まで読んでいただきありがとうございました!
次回は萩人図鑑初の女性の方にインタビューを行いました!
お楽しみに!!
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