マガジンのカバー画像

【棚番号1】 未来につなぐ、アナログの世界

15
萩原珈琲ってどんな会社? 歴史や伝統をはじめ、紡いできた技術。 アナログの世界だから生むことができる新しい取り組みや、ひととの関わり。私たちがなぜ存在するのか?未来につなぐ、ア…
運営しているクリエイター

#焙煎室

焙煎工場・焙煎室。灼熱と極寒の地。

萩原珈琲の焙煎室。 それは、天井が約3階建て程の高さがあり、広さも相当な広さがある。焙煎室には、4台の「炭火」焙煎機と、1台の大型撹拌機。そして、電子選別機(色を区別し、異物を除去する装置)が設置されている。 その焙煎室には、空調がない。 代わりにあるのは、超大型の排気口と吸気口だ。そもそも、屋根が3階ほどの高さで、広いスペースの温度をコントロールすること自体が、ほぼ不可能だし、仮に操作できても、その費用対効果がどれほどのものなのか…。 当然、真夏には室温が40℃近くまで

焙煎室の危険と火之要心。

焙煎師の仕事。 そこには、繰り返される日常と、稀に非日常的な出来事(イベント)が生じることがある。今日は、その非日常にスポットを当てた話。 種類にもよるが、炭火焙煎には概ね20分前後の時間を要す。 その際の火力はもちろん人間の力で調整していて、ガスや電気、熱風式のようにレバーやプログラムでは制御できない。炭の種類やくべ方、どのくらい投入したか?そんな感覚作業が重要だ。 非日常的なイベントは、突然やってくる。 それはまさに、サントス・ニブラ 極深煎りを焼いているときのことだ