萩恵

気紛れな書き置き。

萩恵

気紛れな書き置き。

最近の記事

夢の記者

印象に残っている夢はどんなものがあるだろう。こう問い掛けた時に何と答えるかは相手によりけりだとは思うが、私がこれまで友人に問い掛けて返ってきたものは、恐ろしい夢や奇怪な夢である事が多いように思う。往々にして『恐怖』とは印象に残りやすいものだ。それに、どうせなら盛り上がる夢の話がしたいと思うのではないだろうか。ただ、個人的な理論ではあるが、人は自分の本当に蜜な話はあまりしたがらないと考えている。そもそも夢を操作する事は難しく、自身の願望が反映された甘美なものである事は稀だ。そし

    • 夜の散歩

       東京に越して来て二年。僕はすっかりこの街に馴染んでいる。そう思い込まなければやっていけない。けど、案外都会というのは田舎者の集まりでもあり、東京生まれではない者も大勢いるのは確かである。  そんな群衆に紛れているような僕は至って平凡な人間だ。  元来、街をぶらつく事をあまりしない僕は、二年も住んでいるこの街のことをあまり知らない。家から一番近いコンビニとか、薬局とか、いざという時の病院ぐらいは把握しているけど、家の近くに美味しい店があるのかどうかは分からない。外食は殆どしな

      • Aとその他の会話

        ①会話文のみを抽出 「すいません、おくれましたっ」 「Bさん!」 「あれお前どこにいたんだ」 「いやぁ…」 「もしかして最初からいなかったとか?」 「最初はそこいたけど…」 「あのグループ、ウルセェしな」 「確かに〜私もあの席嫌かも」 「すいません」 「オレもあんまり煩いのは得意じゃないから」 「だから静かにしてくれる?」 「は、はい!」 「お前、実は強気だよなぁ」 「実は一番男前ですよね」 「えーでも私はCが一番男気あるというか、かっこいいと思うなぁ」 「それ、聞き飽きた

        • 謎解きとゲーム

          皆さんわんばんこ。略して萩恵こと、はぎちゃんです。 脱出ゲームもメジャーになった昨今ですが、『#全力で推したいゲーム』という企画があったので少し語る事にしてみました。 推しゲーはそれなりにありますが、ワタクシ、ゲーマーという肩書きを名乗る程の者ではありません。 ただのゲーム好きとして、取り敢えずSwitchで一番好きなゲームを語ります。 □HUMAN fall flat(ヒューマンフォールフラット) 公式でのジャンルとしては『オープンワールドパズルゲーム』との事。

        夢の記者

          幽霊が本当に見えてきた話

          夏が終わろうとしているこのタイミングで、夏になると思い出す、『幽霊が本当に見えてきた話』をしたいと思う。 高校2年の部活動中、陸上部に所属していた私はマネージャーと『幽霊は本当にいるのか』という話で盛り上がっていた。 確かその日は雨による基礎トレばかりで、お喋りが中心になっていたんだと思う。 怖がりなマネージャーは「幽霊なんて居ないって言い切れないけど、怖いから見えなくていいかな…」と心底怖がっている様子だった。 それを受けて、意地の悪い私はすかさず、「実はうち見える

          幽霊が本当に見えてきた話