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仕事の心構え

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会社の方針や、見聞きしていいなと思った考え方を思い立つままに綴っています。 このマガジンの内容はKindle本でも好評発売中です。
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2021年7月の記事一覧

正しい食事の在り方

過去に一度、会社の研修で「正食道場」の合宿に送り込まれたことがあります。 今で言う、マクロビ、玄米菜食中心の半断食の3泊4日の研修です。 受講者は日本各地から集まった同じ会社の仲間たち。 食べた物が血となり肉となるわけですから、普段食べている内容が実際にその人の身体を作る要素となります。 体調を崩しがちであったり、メンタル面で不調になったりするのは、日頃の食生活に問題があるから。 全国から体調不良の気のある管理者たちが集められ、さらに余った研修枠は「どうせ日頃から不

上司の仕事は決定業 ~ 決められない人はどうするか

コラムのタイトルを見て、自分のことだと心当たりのある社内の役職者もいるかと思います。 私の師匠は、「全ては社長の責任だ」という鬼の経営コンサルタントであった一倉定先生の門下生でしたから、会社が赤字の時でさえ「それは社長がそう決定しているからだ」というのが持論ですし、私もそう教わってきました。 ところが、現場で素晴らしく活躍されて、とても良い営業所運営をされていても、いざ取り立ててみて更に広域のエリアを任せてみると、「決めること」が実は不得手なのではないかという管理職が中に

透明人間だった時期

親になってから、「手がかかる」と勝手に決めつけていた息子のことを心配した時期もありましたが、いざ自分の過去を振り返ってみると人のことを言えるような立場ではなかったよな、とあらためて思うのでした。 自分の親の方が、よっぽど扱いに困っていたでしょうし、大変だったのだろうと思います。 私は、中学2年が始まるタイミングで、父の仕事の都合により家族で渡米しました。 小4の時にこれまた父の仕事の都合で行っていたメキシコから帰国して、競争率の高い第二次ベビーブームの世代でもあったため

「環境整備」の具体的な実践方法

これまでもこのコラムでは環境整備については何度も触れてきました。 環境整備の考え方は、自己啓発書の元祖とも言われているジェームズ・アレンの「原因と結果の法則」に通ずるところがあります。 環境を正しく維持する習慣を持ち続けることで、正しくない状態に違和感を覚えられるようになる。 つまりは、座学ではなくて「気づきの感性」を育むための具体的な行動実践をするのが環境整備なのです。 これまであまり触れてきませんでしたが、ではどのように具体的に実践していくかというのが今回のお話と

言わない美徳

結構、どんな相手とでもやり取りできる方だと思っていますし、人に対しての好き嫌いというのをそれほど出す方でもありません。 特に仕事を通してとなると、そんなことを言っていてはお話になりませんから、こちらからフィルターをかけるようなことはなるべくしないようにしています。 自分で言うのも何ですが、周囲の人から見た私のイメージはというと、あまり近しくない人からすると「結構淡々とした感じ」、それから近しくなると「明るい、楽しそうな感じ」となるのかなと勝手に思っています。 いずれにせ

365日のお掃除メール

前回のコラムで「継続力」について触れましたが、今回はその具体的な取り組みについて。 実際にはお掃除メールではなくて「環境整備メール」と称しています。 主な対象は拠点の管理者や入社したばかりの新卒社員。 いくつか条件がありまして、 上記内容での実践となります。 目的は、日々のトイレ磨きをとおして「気づきの感性」を育んでいくこと。 本気でトイレを磨いて気づくようになってきた人は、メールに書かれる内容も変わってきます。 おそらくは、やらされている感満載でギブアップがで

継続し続けた結果は・・・

以前のコラムで継続する力について触れました。 多くの人が、「筋トレやダイエットをしよう」と一時決意します。 人によっては、周囲の人たちにも自分の決意を声高々に宣言します。 そして、数日後、数週間後、数か月後に周囲の人たちから、「あれまだ続けているの?」と訊かれた際に、どのような回答ができる自分でいるか。 継続していれば、身体に変化が生じますから、おそらくは質問形式で訊かれることはないと思います。 訊かれる本意としては、「本当に続けているの?」「やる気ないの?」「多分

新たな横文字ビジネス用語

横文字が横行する中で、最近耳にするようになったビジネス用語が「パーパス」と「バリュー」。 「ビジョン」や「ミッション」などは、それでもだいぶん馴染んできたような気もしますが、英語を日本語に直訳すると、なんだかまた意味が混ざって混乱しがちです。 パーパス(purpose)とは。 望む目的、目標、狙い。 存在理由、意義、意味。 目標に向かう決意、決心。  バリュー(value)とは。 物の価値、値打ち。 値段、価値、価格。 価値観、基準。 並びでいうと、上からパーパス、ビ

規律がないとPDCAは回らない

組織で働くスタッフ全員が主体的に動いてくれて、それで成果が上がるというのが理想ですが、実際には全てがそういうわけではありません。 例えば、集客が図れていない営業所。 スタッフがなかなか定着しない営業所。 ひと言で表現してしまえば、お客様や関係機関やスタッフにその拠点の在り方が支持されていないのですよね。 求める成果は「お客様を元気にすること」。 シンプルなこの目的を腹落ちさせていない拠点長がいるところは、目指す場所がブレブレとなって行動に表れ、それに対しての周囲からの

失敗にどう向き合うか

新卒採用のスタッフや若い方には、とにかく行動してみて「沢山失敗してください」と伝えています。 大事なのは失敗すること自体ではなくて、「失敗にどう向き合ったか」という点。向き合い方次第で、自分なりの判断軸が少しずつ形成されていくはずです。 若い頃の話をするのは恥ずかしいのですが、私がこの会社に入社した当時の配属先は、横浜の訪問入浴の営業所でした。当時は訪問入浴事業の最盛期。今では考えられませんが、ひとつの拠点に訪問入浴の車両が10台以上ありました。 そして、全ての車両がト

組織と個人、誰の責任と考えるか

組織においては、仕事に従事する人数が多ければ多いほど、その分不祥事の発生頻度も増加していきます。 恥ずかしながら、当社においても多かれ少なかれ不祥事は発生しています。 不祥事の中身はそれぞれ違えど、実は根っこは同じだなと感じるケースも多く見受けられます。 それは何かと言いますと、やはり「考え方」を間違えているから発生するということ。 そもそも、不祥事とは「好ましくない事柄、事件」という意味です。「一定の社会的な地位を持つ個人または団体などが起こした、社会的な信頼を失わ

「人と比べて気づく人」の特徴

前回のコラムでは、自分と他者とを比べて、その差をもって落ち込んでいく人の心情について触れさせていただきました。 比較するということは、「気づく」ということでもあります。 今回は反対に、他者との比較を「自らの足りない要素」として前向きな姿勢で捉える人の特徴について。 そもそも比較できるということは、悲観的であろうと楽観的であろうと「観察力」が優れているということです。 悲観的な観察力は、自分のおかれた境遇を嘆くための素材集めとして発揮されます。 そして楽観的な観察力は

人と比べてしまう理由

多かれ少なかれ、自分の置かれた境遇と他者の境遇とを比べて嫉妬してしまうことは人間あると思います。 なぜかというと、嫉妬は「動物的な発作」、つまり本能だからということです。 嫉妬が起こる原因を突き詰めていくと、愛情や注目が他者に奪われることによって、自分が孤独になることに危機感を覚えて、それが発作の引き金になっているからだと。 本能だから誰にでも起こることと分かっていても、いざそれが我が身に生じるのはたまったものではありませんよね。 そもそも比べるということは、そこに「

ダメな部下だと決めつける前に考えること

いつだって人が不足している業界ですが、せっかく入ってくれたスタッフの様子を見て、「こりゃダメだな」と思わずボヤきたくなることもあるかと思います。 いったい何をもってそのスタッフに「ダメ」のレッテルを貼っているのか。 仕事に対してのやる気が見受けられない、言い訳が多い、ホウレンソウをしてくれない、同じ失敗を何度もする、ネガティブな発言が多い。 表現の仕方は多少異なれども、だいたい上記のような要素をもって「ダメ」としているような気がします。 ところがスタッフ当人からしたら