霊の存在を信じるか?
私は、実は見かけによらず結構信じている方である。
小学生時代の、いつだったか、家に生後半年くらいのアメリカンショートヘアーが家にやってきた。
別に私から飼いたいと言い出したわけでもなく、なんなら薄っすら動物が怖かったくらいで、とりあえずONEPIECEにハマっていたので「ルフィ」と名付けた。メス猫なのに。
それから数か月がたつと、特に違和感なく家族になじむ存在となった。
私が寝ているときにはたまに上から乗られてうなされる。それもまた良し。
冬場は湯たんぽ代わりとなり、夏場は地獄と化すこの毛むくじゃら。しかしまあ悪い気はしなかった。
さて、そんな猫は寿命を全うし、2016年の夏に鬼籍に入る。14か15歳か。
死因はリンパ腫なんたらと言っていたが、もう覚えていない。病名などどうでもよかった。
これでも一応仕事にはプライドがあり、病気以外の理由で休むことなど私は一度もなかったが、猫が臨終した真夏の1日だけは、仕事ができない精神状態だと自覚。「遠い親戚に不幸がありまして…」とズル休みをした。生まれて初めての仮病。。
私の母親は、自分の父親が死んだときより憔悴していた。
当分は、抜け殻のようだった。そらそうだ、もともと母親が猫を連れてきたのだから。
「なんでどうでもいいような死にかけのオッサン(夫のこと)より猫が先に逝くのか…」とたまに漏らしていた。…私もそう思う!
以降、私は家にいるときは基本寝る前に、必ず猫の仏壇(もどき)の前で線香を焚くようにした。
毎日、毎日。毎日、毎日…。
半ば惰性になりつつ、毎日焚いている。今でも、そう。
そんな猫が家族の中から消えた半年後。2016年の12月31日。
大晦日。年の暮れ。
ふと、猫が夢に現れた。
生前の様子と変わらない面持ちで、私の目の前に現れた。
「お、ルフィがいる!暇だし、いつも通り少し遊んでやろう。…あれ?なんか変だな。」
夢の中って基本精神状態がおかしい。おかしなことに、すぐ気づかない。猫はもう半年前にこの世にいないというのに。
ひとしきり戯れたあと、そこで、ふと我に返る。
「あれ?そういえば君は、半年前に虹の橋を渡ったのではないのか?」
と猫を前に言葉を発した。
すると、猫はスゥーっと消えていった。
そこで、ちょうど目が覚めた。
2016年12月31日深夜3時のことであった。
起きて、いろいろ夢を思い返してみた。
そのことをふと、母親に言ってみると
「毎日線香をあげてくれてありがとうという気持ちを、一年の終わりの大晦日に伝えにきたのや」
と。
やれやれ、無駄に泣かせるなぁ。と思った。
人身事故でJRが延着した時なんか
「クソボケが!人に迷惑かけんなカスが!電車に飛び込むくらいなら俺が直々にぶっ殺してやらぁ!コラ!」
と大声で喚き散らす私だが、まだ私にも人の気持ちは残っているらしい。
以降、たびたび猫は就寝時に現れた。
時々、寝ている私の身体に覆いかぶさってくる(感覚があるときがある)。
時々、顔の周りがかゆい(猫を飼っている人あるあるだが、猫が近くによって来ると、猫の髭で顔がかゆくなるときがある。その感覚が、今でもあるときがある)。
そんな感じなことが、年に3~5回はある。
そして、この記事をなぜ今書いているかというと、昨日の就寝時も、夢の中か寝ぼけているのか知らんが、また猫が現れたからだ。
昨日の晩は結構リアルで、深夜4時くらいに鳴き声とともに布団の上に乗っかってきた(という感覚があった)。
……普通の人なら精神異常か心霊現象で怖くなるところだが、これだけは私はそうは思わない。
これからも、私が30年後くらい?に、そちらへ行くまで、ときどき現れて私を叱咤激励してほしいと思うもんです。
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