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CEO日記 2023年6月5日「THE DAYS」

日記には書いていませんでしたが、5月31日、社長とともに福島第1原子力発電所(福1)の廃炉作業を取材しました。ADDReCの福島さま、AFWの桜井さま、東京電力さま、資源・エネルギー庁さま、ありがとうございました。

取材の成果は別な形で出したいと思いますので、ここでは割愛します。

2011年3月11日、私は防衛省がある市ヶ谷駐屯地(東京都新宿区)にいました。おそらく、職務上、被害の状況を比較的早く知ることができる立場にあったと思います。それでも、津波の映像では呆然となり、立ち尽くしました。そして、福1の全電源喪失の情報に接して、メルトダウンが頭に浮かびました。

まさかそこまではという思いと、東日本が壊滅するという思いが交差しました。東電が臨界を止められなかったら、自衛隊が決死隊として送り込まれることになるのか? 陸自の化学防護隊しか対応できないが、何人死ぬんだ? 何人死んでも止めなければ日本は終わる……と最悪の事態が頭をよぎりました。

その後、私は仙台・松島・女川に短期間派遣されたのですが、福島に足を踏み入れることはありませんでした。事故から12年後、1号機を目の前にして、飴のように曲がった鉄骨は当時テレビに映し出されたまま。息が止まりました。

帰京後、Netflixで配信されている、福1事故を題材にした連続ドラマ「THE DAYS」を観ました。当時のこと、取材で見聞したことなど、さまざまな想いを抱えながら、徹夜で全編視聴しました。

Fukushima 50と呼ばれる方々について、東電はプライバシーの問題などから氏名を公表していないそうです。確かに、そのような措置も一理あるでしょう。しかし、私は国・地域のため、国民・住民のために生命をかけて未曾有の危機に立ち向かった方々を政府が顕彰しなくてよいのか、報いなければならないのではないか、と強く思いました。

生命をかけて職務を全うした方々に、改めて敬意を表します。

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