「泥のなか」に咲く花がある(統合失調症の私の法人設立奮闘記Vol28)

中村郁さんの講演会と阿部ひろ江さんのライブのイベント



この間、私が代表を務めるSafe Space ほっこり主催のイベントを開催しました。中村郁さんの講演会と、阿部ひろ江さんのライブのイベントです。

おかげさまでたくさんの方が聞きに来てくださって、大成功しました。東京から、理事の一人で、大切な友達でもある人も日帰りで参加してくれました。

たくさんの人に支えられて、色々な人が手伝ってくれたおかげで、無事にイベントを開催することができました。

関わってくれた方、参加して下さった方に心から感謝です。会場のカフェベアトリーチェさんにも心から感謝です

そして何より、素敵なお話を聞かせて下さった郁さんと、素敵な歌を聴かせてくださったひろ江さんに心から感謝です。ありがとうございました。

このイベントを無事に開催できたことは、私やNPO法人化を目指している理事にとって、大きな自信につながりました。この経験から学んだことを今後の活動に生かしていきたいと思っています。


「好き」、「得意なこと」を伸ばせばいい

郁さんは発達障害の当事者です。アルバイトを何度もクビになって、「社会不適合者」とまで言われた郁さん。詳しいことは、郁さんの著書の「発達障害で『ぐちゃぐちゃな私』が最高に輝く方法」を読んでみてください。

そんな風に「社会不適合者」とまで言われた郁さんは、今、プロのナレーターとして大活躍されています。二人の可愛い娘さんたちのお母さんとしても頑張っておられます。まさに「最高に輝いて」生きておられます。

郁さんはおっしゃいます。「発達障害でできないことや苦手なこともたくさんあると思います。でも自分の好きなことや得意なことに目を向けて、それを伸ばしていけばいいと思います」と。

私は統合失調症です。そして診断は受けていませんが、たぶん発達障害です。そんな私ですが、得意なことがあります。それは文章を書くこと。書くことが好きなのです。書いているとすごく心が落ち着くのです。

統合失調症であってもなくても、発達障害であってもなくても、人はみんな好きなことや得意なことがあるはずです。出来ないことに目を向けるのではなく、好きなことや得意なことに目を向けて、それを究めていけば郁さんのように輝いて生きていけるのではないかと思いました。


「障害」と呼ばなくてもいい日が来るのを目指して

郁さんのお話は本当に素晴らしかったのですが、特に「○○障害」「発達障害」と「障害」をつけて呼ばなくてもいい日が来るようにしたいというお話に深く共感しました。

発達障害も統合失調症も疾患であるかもしれません。でもそれはその人それぞれの個性の一つなのです。そんな個性を互いに認め合える社会になったら、それはすごく素敵なことではないでしょうか?

「発達障害」、「精神障害」、「○○障害」と呼ばなくてもいい日が来るのを目指していきたいと、本気で思いました。

「そのために自分は何ができるのだろう?」と考えています。

一人一人が意識を変えていくことが大切だと思います。Safe Space ほっこりも活動を通して、そんな風にみんなの意識が変わっていくことを目指して頑張ります。


「泥のなか」で咲く花がある

講演の終わりの方で郁さんは、「発達障害で『ぐちゃぐちゃな私』が最高に輝く方法」の中の「『泥のなか』で咲く花がある」の箇所を朗読してくださいました。郁さんの本の中で私が一番好きな箇所です。郁さんの朗読は、さすがプロ!素晴らしかったです。

「泥のなか」で咲く花・・・それは蓮の花です。

郁さんの著書の中の言葉です

「蓮の花は、泥水の中で育ちます。泥水の養分を吸って育ち、その泥の濃度が濃ければ濃いほど、美しい花が咲きます。逆に美しい澄んだ水の中では、そこまで大きく美しい花は咲かないそうです」

「このことから、お釈迦さまは、こんなふうに説いたそうです。
『泥あればこそ、そこから立ち上がった後には、清らかな大輪の花がある』

泥とは、私たち人間が住む世界にある困難や悲しみのことです。困難や悲しみがあっても、がんばって根をはって、その困難や悲しみを自分の力に変えていくのです。

むしろ困難や悲しみがあるからこそ、自分を高めることができ、それを乗り越えた先に、素晴らしい花を咲かせることができる」

「たくさんの苦労をしてきたからこそ、どんなに汚れた世界に身を置いたとしても、泥に染まることなく、人間としての凛とした強さと美しさを保つことができるのです」

さらに郁さんは、こうもおっしゃっています。

「あなたがもし今、悲しみの真ん中にいるとしたら、蓮の花を思い出してください。泥水を養分に換えて美しく咲き誇る蓮の花を。

その困難や悲しみは、あなたを美しく咲かせてくれる養分です。

あなたの心は、清く凛とした蓮の花です。

たとえ今辛くても、苦しくても、いつか素晴らしい花が咲きます。

自信をもって、歩いていきましょう」

素適だと思いませんか?郁さんの朗読を聞いて、私は泣きそうになってしまいました。


悲しみと困難があるからこそ

振り返ってみたら、私の人生にも悲しいことや困難なことがたくさんありました。

・両親の離婚
・統合失調症を発病したこと
・大好きな仕事を辞めざるを得なくなったこと
・自身の離婚
・息子たちと離れて暮らさなければいけなくなったこと
・病気が原因で仕事をクビになったこと
・両親の死

まだまだある気がします。

でもその一つ一つは、郁さんのおっしゃるように私にとっては、花を咲かせるための養分だったのです。

私にしか咲かせられない花を、凛とした大輪の花を咲かせられるように、悲しみや困難を乗り越えていきたいです。

いや、乗り越えていきます!

最後まで読んで下さって、ありがとうございました❕

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