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淡々と生きてゆく(統合失調症の私のNPO法人設立奮闘記Vol54)

『発達界隈通信 僕たちは障害と脳の多様性を生きる』 横道誠さん著

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発達界隈通信

中村郁さんの講演会と阿部ひろ江さんのミニライブのイベントをSafe Space ほっこりで主催させていただいて、中村郁さんの著書の「発達障害で『ぐちゃぐちゃな私』が最高に輝く方法」「発達障害・グレーゾーンかもしれない人の仕事術」を拝読して、自分が発達障害(ADHD)ではないかということを認識ました。

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「発達障害のことをもっと知りたい」
「発達障害で悩んでいる当事者の人や、その家族の方とつながりたい」
そして、
「Safe Spaceほっこりがやっている『心の安全基地づくり』のことを知ってもらいたい」
という思いから、発達障害とアルコール依存症の当事者で、京都府立大学准教授の横道誠さんが主宰されている「月と地球」の自助会に、参加するようになりました。

この自助会で、知り合った、奥さまが統合失調症の男性の方が、先日の珈琲焙煎処で開催した、にしぐりさんのライブのイベントに参加して下さって、つながることができました。

「横道誠さんはどんな本を書いておられるのだろう?」
と興味が湧いて、図書館で、横道誠さん著の「発達界隈通信 僕たちは障害と脳の多様性を生きる」を借りてきて読みました。

面白い!
すごく面白い!
一気に読み終えました。


生きづらさを抱えた人たち

この本は、大学教員の横道誠さんが知り合った発達障害の当事者の方達にインタビューされた記録です。

発達障害の当事者の横道誠さんが、当事者の方達の幼少期の両親との関係や、子供時代や、思春期や、社会人になってからの苦悩を、丁寧にインタビューしてまとめた文章を知ることができます。

発達障害の特性からくる周囲の人たちとの摩擦で傷つく当事者の人たち。

ある人は、優等生を演じて。
ある人は、親に褒められようと懸命に勉強して。
ある人は、両親が離婚して、養護施設に預けられて。
ある人は、忘れ物が多く、学校の提出物が出せない。
ある人は、周囲とのコミュニケーションの取り方が分からない。

みんな、それぞれに生きづらさを抱えての人生を送ってこられています。

「整理整頓が苦手で忘れ物が多い」ということと「過集中」は私も当てはまります。「多動」も当てはまります。

本の中に、私の友達のみやさん(宮原秀樹さん)と、私のブログをフォローして下さっている、広野ゆいさんが登場したので、驚きました。知っている人が、本の中に登場したら、驚きませんか?私はすごく驚きました。

みやさんは、私が以前に共同主宰していたCrossroadsにも何度も参加してくださいました。中村郁さんと阿部ひろ江さんのイベントにも来てくださいました。いつもすごくウィットに富んだ面白いことをおっしゃるので、大好きな方です。

広野ゆいさんは、お会いしたことはないのですが、、主宰されている発達系NPO法人DDAC  のホームページを拝見してみて、その理念と目指しておられるものが、Safe Space ほっこりで私たちが抱いているものと、とても近いと思いました。
広野ゆい|発達系NPO法人DDAC代表|相談室へどうぞ😊|公認心理師|兵庫県障害福祉審議会委員等|note

「是非、直接お会いしてお話してみたい!」と思って、10月にDDACが主催されるピアリーダー研修に参加させていただくことにしました。超方向音痴の私。大阪の会場に無事にたどり着けるか不安なのですが、私の心の新たな扉を開くために、頑張ってこようと思っています。


「心の安全基地」をどう得たのか?

発達障害の特性からくる生きづらさに悩んでいた人達。そんな苦悩を抱えた人たちですが、みなさん一歩踏み出すことで、自分らしく生きられるようになっていかれます。

ある人は、自助会に参加して。またある人は自助会を自ら主宰して。

先ほど書いたみやさんは、中村郁さんと共同で、発達障害の自助会をされていますし、広野ゆいさんは、「関西ほっとサロン」という自助会を立ち上げ、発達系NPO法人のDDACの代表も務められています。
NPO法人DDAC(発達障害をもつ大人の会) – すべての人の凸凹が生かされる社会へ (adhd-west.net)

当事者同士だからわかることって、絶対にありますよね。一歩踏み出された方達のことを素敵だなと思います。なんだか勇気をもらえました。


今すべきことを淡々とやっていくだけ

私が特に印象に残ったのは、「さかいハッタツ友の会」の主宰者で、X(旧Twitter)のフォロワーが1万人以上いる石橋尋司さんの言葉です。

「仕事をしていても、転職してもうまくいかへん。それなら、今すべきことを淡々とやっていくだけ。それを見ている人が必ずいるから、ラッキーチャンスがやってくる。クランボルツの言う『計画的偶発性』。それで人生は開かれていく。結局は運。

たまたま良い人に出会った、たまたま良いことが起こった、そのたまたまを期待して毎日淡々と生きていく」。

「思い通りにいかないことがあっても、自分にできることに集中する。

嬉しいことも悲しいことも、そうかそうかと流す。

『人間万事塞翁が馬』。結局は時代に翻弄されて、浮き沈みが起こる。淡々としていても、波乱万丈になる。

下手に動いて消耗してはならない。上善は水の如し。淡々と。ただし、それが泥んこになることはある。生活保護をもらっても、生きのびてゆけばいい」

淡々と生きる。
今自分にできることだけに集中する。

これ、簡単なようで難しいですよね。私は随分ましになったけれど、「承認欲求」がとても強いのです。だから人の反応がとても気になるし、少しのことで気分が上がったり下がったりしてしまいます。

淡々と生きてゆく。

意識したいです。


多様性を認め合える社会をつくりたい

横道誠さんはこう書いておられます。

「足や腰や背骨が通常とは異なる人が生きづらく仕向けている社会こそ、その人を『障害者』にしていると考えます。

この意味で、発達障害者も社会の仕組みによって『障害者』になっていると考えることができます。

通常とは異なる脳神経を持った私たちが、その通常とは異なるという特性ゆえに困らないように社会が設計されていれば、あるいは設計されなおすならば、私たちは『障害者』になりません」

そうなのですよね。私たちは一人ひとり異なっていて、違っていて、その脳も多様なのです。

人と違っていていいのだ。
違っているからこそ面白いのだということを、もっともっと堂々と言えるような社会になったら素敵ですよね。

違っているからといって、いじめられたりしない社会。
多様性を認め合える社会。
そんな優しい社会をつくっていきたいな~と、この本を読んで改めて思いました。

この本を読んで学んだこと、感じたことを、Safe Space ほっこりの活動にも生かしていきたいです。

最後まで読んで下さって、ありがとうございました。

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