vol.2〈柿下・香春町消防団第五分団柿下班〉インタビュー 班長 常門 隆昭 さん
香春町南部、大阪山(飯岳山)の麓に位置する柿下地区は、日照がよく水が豊富な事から稲作が盛んであり、若い世代の農業従事者が多い地区でもあります。そんな柿下地区の安全を守るのは香春町消防団第五分団柿下班。消防活動だけではなく、地域の見回りや危険物の撤去作業、祭りの準備など地域に根差した活動を精力的に行っています。今回はそんな柿下消防団の方々にお話を伺いました。
___ビシっと決まってかっこいいですね。消防器具の点検は毎月行っているのですか?
中村さん かっこよかないよ(笑)何があるか分からんきね、しっかり点検しとかな。点検しとかなすぐに出れんやろ?
安藤さん 火災が発生して一番で乗り込んだのに何も出来ないなんてかっこ悪いやん。団員の皆がポンプ作業出来て当たり前だし、過去には使い方が分からなくて壊してしまったなんていう消防団もいるんやき。
中村さん 俺らは基本みんな集まって訓練しちょうき大丈夫と思うけどね。
村上さん 柿下で何かあったら俺達が出らんといけんきね。
成崎さん それによ、柿下はこうやって皆きちんと集まるきさ、俺も行かないけんって使命感が自ずと生まれるんよね。
___頼もしいですね。地域の方達からしても頼れる消防団なのではないですか?
安藤さん 何も知らないんっちゃないかな?本当は子どもたちに見せたいけど危ないやん。
小松さん 見る人は見てくれてるんじゃないかな?
成崎さん 俺らが子どもん時からおやじ世代がこういった事やってたきね、自然とそういった気持ちになるっちゃんね、だから今さら俺らがやってる活動がどうとか、全く思わんのよ。
今は子ども達もなんも思ってないやろうけど、それでいいんよ。それに、俺らも子どもたちに「消防入って地域活動もしろ」とは言わんし、自然とそうなるっちゃないかな?
安藤さん 俺達はみんな子どもたちが大きくなるまでは消防団を続ける覚悟でおるよ、俺たちの使命みたいなもんやきね。
常角さん 地域に愛される部隊を目指したいっちゃんね。
___団結力もさながら、縁の下の力持ちなのですね。班長の常門さんが皆をまとめてらっしゃるのですか?
常門さん みんな何も言わなくても勝手にやってくれるき、俺はなもしとらんですよ。
小松さん そうは言うけど、班長自らこっそり格納庫を訪れて掃除したり、ポンプに給油したりしてくれてるんよね。こう見えて謙虚やし、だから皆から愛されるやないと?縁の下の力持ちっていうか…
中村さん たかちゃん(班長)頑張ってるやんなぁ、みんなのこと気遣ってくれるしさ、意外とマメよね。
成崎さん 意外とね(笑)
常門さん のりおくん(成崎さん)「意外」は余計っちゃ(笑)
___皆さんの言葉のやり取りが微笑ましいですね。
村上さん 柿下はの、こいつらがおるきおもろいんよ。
成崎さん 誰かさんはすぐ蜂に刺されるきね(笑)
安藤さん おいおい、それ30年前の話やないか(笑)こうやって今でも子どもの頃の失敗や出来事を、今でも面白可笑しく話すんばい。この歳になってみんな柿下に戻ってきたきね。
村上さん 進学やら就職やらでみんな出てってしもたからの。
成川さん 深い理由は無いけど、何となく地元に帰ってきたっちゃんね。柿下はいい意味で何も変わってなかったよね。
成崎さん 俺も15年近く柿下を離れてたけどさ、仲間が待っていてくれたから安心して帰って来れたっちゃん。心配事なんて何もなかったわ。
安藤さん こうして今この場で皆が一緒に居るのは運命なんかもね。さ、早く片付けて飯でも食おうや。
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