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子どもの成長とともに変わる音楽のかたち

ジャズセッションとライブ活動

夫とは、ジャズのセッションで出会いました。

・私も夫も楽譜が苦手。
・空気感でアドリブで音楽をする、、という共通点があり、仲良くなりました。

プロを目指すわけではないけど、
「地元で名の知れたミュージシャンになりたい」
という思いも共通していました。

お互い別のバンドでライブを重ねて実績を積むことに幸せを感じていました。


「夫に子どもを預けてライブしてます」

という人の話も聞いてたので、
お互い子守りをしながらライブ活動を続けていくのだと思っていました。


でも、いざ子どもができると、
夜の音楽とタバコとお酒の雰囲気の場所に行くことに抵抗感を覚えました。

子どもと音楽したい、、

という思いもあったので、
夜預けて音楽してても、子どもとできるイメージは湧きませんでした。それは夫も同意見。

ジャズDUO


この際、2人で音楽してみよう。

ということになりました。
ずっとベースとドラムがいる状態でピアノを弾いてきた私には、1人でトランペットをささえるイメージはもてませんでした。

産休に入って時間ができたので、
ベースラインや、ピアノと管楽器のDUOをきいたり、
練習したりしながら、YouTube活動を始めました。
週に1曲UPする、、という目標をたて、
ジャズスタンダードを中心に演奏しました。

子どもが生まれる頃には私もなんとか、ジャズっぽい伴奏ができる程度には上達しました。

この、YouTubeは生まれてまもない息子がスリング揺られてるのがうつっています。


ジャズスタンダードだけではなく、
みんなの歌や、ポップスもだんだん増やしていきました。

そんなある日、夫がふとトランペットで、聞いたことのない旋律を吹きはじめました。

「なんか急にメロディーが出てきた」

第一期オリジナル曲



そのメロディーは、そのままオリジナル曲になりました。


耳コピと、雰囲気アドリブしかしてこなかった私には、
オリジナル曲に伴奏をつけるなんて、全くわかりません。

自分の思いのまま伴奏をつけてみたけど、
正解がわからない。

いろんな人に聞いても
「オリジナルに正解なんてないよ」

と言われてしまい、
悩みに悩みました。

自分で正解を決めないといけない世界なんだ
とわかるには少し時間が必要でした。




夫はなんだか調子良く次々と
オリジナルのメロディを出してきます。

しかし私は
伴奏を悩んで、
正解を探して
わからなくて、、泣いて、、

1曲仕上げるまでには相当な時間をかけてました。

しかし、だんだんと
伴奏が洗練されていくのがわかってきて
次第にやり甲斐を感じるようになってきました。

CD完成



息子が1歳になった記念のCDを作ろう!!
とYouTubeの音源を集めて作りました。

1年間必死に頑張った結晶のようで、
とても嬉しく思いました。

ジャケットをプリンターで印刷して、
カッターで切り取って、
ケースにはめ込む

内職みたいなことをしながらも、
誰かに聞いてもらえるパッケージができたことがとても誇りに思えました。

恥ずかしいながらも、CDを配りまわりました。
友達や、昔のジャズ仲間や。

感想を言ってくれる人もいましたが、
聴いてくれてるか、、と言われれば
半分くらいかな、、と思います。

それでも、CDができたことが嬉しくて
せっせと作っては配りました。

ある日、馴染みのオーディオショップにCDを渡しにいくと、

「ここまで2人でやってるならウチでライブしなよ」

とお誘いを受けました。

「2人の曲は1部で、2部は誰か誘ったら?ベースとか、ドラムとか」

とマスターからの提案でしたが、
ピアノ伴奏をここまで積み上げてきたのだから
今更ベースとドラム入れても、、
と乗り気になれませんでした。

確かに、ライブの構成的には誰か入った方が、、、。


2人で考え抜いた結果、
ギターと、ピアノで、伴奏を自在に入れ替えられる人を誘おう、、と決めました。


トランペット×ギター×ピアノ

近所に住んでいるギタリストさんに声をかけ、
コンセプトを話すと、是非チャレンジしたい!
と言ってくれました。

今まで、伴奏で手一杯だった私は、自由にアドリブできることが楽しくて仕方ありませんでした。


家での練習は
2歳になったばかりの息子がギターやアンプを触ってしまうのでキッチンに息子と夫が入り、息子の相手をしながらトランペットを吹く、、という形をとりました。

練習が終わると、
疲れ切った夫とカオスなキッチン


そして生き生きと散らかし続ける息子がいるのでした。


オーディオショップのライブは盛況に終わりましたが、
そこに息子がいないのがどうもしっくり行きませんでした。(預けました)

息子もいるところでライブがしたいと
夫と意見が一致し、


「風の街音楽祭」という路上演奏のイベントに出演しました。

路上ということで、一般的な曲を
たくさん仕込みました。

息子もアンパンマン好きだったので、
アンパンマンをアレンジした曲も演奏しました。





息子は応援に来てくれた、友達夫婦に頼みました。

椅子に座ったと思ったら、
ふざけて椅子ごと転んで泣き出すわ、

どこかに走り出してしまうわ、、

友達夫妻にはご迷惑おかけしましたが
子どもと同じ空間で音楽ができる環境がとても素晴らしいと思えました。

活動の場をストリートにすれば、うるさくしてても大丈夫かも。

実はこのとき第2子を妊娠中。

大きなお腹でピアノを弾いてたので
終わった後たくさん声をかけていただいたのを覚えています。


「妊娠しても音楽続けられるって元気がでました」
「結婚して音楽やめてしまう人がいるけど、続けてる人がいるなんて勇気をもらいました」

とたくさんの人から声をかけていただきました。

第二期オリジナル曲

下の子が生まれてしばらくは、またYouTube活動に戻りました。
オリジナル曲の伴奏のアイディアも、ポップスのベースパターンを聴いて思いついたり、
クラシックピアノからヒントを得たり、
と、順調で、この頃からピアノソロもできるようになってきました。

ただ、2人子育てしながらだと、そう何曲もできず、
1ヶ月に1曲くらいのペース。

この頃から子育て記録用のブログもはじめて、
ブログ友達から曲の反応が聞けることがささやかな楽しみでした。

子育てブログの読者向けにプロモーションビデオも作りはじめました。


童謡JAZZ樂団

ママ友でタップダンサーのりえこさんに相談して、
福祉施設で演奏させてもらうことにしました。

うちの子2人は、ただ楽器をもってるだけだけど、
ステージに一緒に立ちたい、、という旨も快く引き受けてくれました。

童謡を演奏して、利用者さんに歌ってもらう。
時々タップダンスとジャズの演奏。
というような内容なので、

「童謡JAZZ楽団」

と命名しました。

オーシャンドラムで波の音を表現


たいこをたたきながら2人でぐるぐるまわる


お兄ちゃんが幼稚園に通うようになると、
楽器を持って走り回るだけの自分に違和感を感じるようになりました。

合わせてたたけるように教えても面白くないみたいでした。

ちょっぴりマンネリ

「楽器じゃなくて、歌いたい」

という本人からの希望で、歌を歌ってもらうことにしました。

樂団石原家



子どもたちが歌う関係もあって曲もタップダンスに合わせられなくなり、童謡JAZZ樂団の活動は縮小していきました。

よく考えてみたら、タップダンス入らなくても
家族だけで音楽ができるじゃない!!

ということで、樂団石原家に改名。

森のまつりに出演


上の子が中学生になるまでこの形の活動が続くのでした。

樂団石原家から卒業するために

いくらなんでも、小学校高学年になれば、
一緒に音楽はできなくなるだろう、、

という予測はたてていました。

また、夫婦の音楽に戻れるように、
年をとっても続けられるように

形を変えて活動を模索し始めました。
ピアノを持ち運ぶのは疲れたので
ウクレレとトランペットでできる音楽を模索。

初めは私がウクレレ弾き語りをして、
夫がカホンとトランペット

そんなお試し企画を樂団石原家の前座でやりました。

軽トラ朝市にて


2人で歌った方が良いのではないか、、
というご意見もあり、
ハモリが得意なわたしは、ウクレレとコーラスになりました。


夫婦の演奏の前座では人は集まらず、
子どもが歌うと人が来る。。


ベースオンザグリーン


なんていうことを繰り返してるうち、
いよいよお兄ちゃんが中学生になりました。

haco-uta

あるイベントの当日。
急に部活の練習が入り、学校に行かなければならない。
新一年生としては部活は休めません。

妹は1人で出るのは嫌とのこと。なので、思い切って2人で出てみました。こまったらトランペットとウクレレでジャズ。

みたいなスタイルで演奏。

のっぱらマルシェ


なんか意外に大丈夫だった!!
自信がつき、2人でイベントに出るようになりました。
イベントに向けて曲を選んでは2人で練習。


そんな折お兄ちゃんが

「たまにはライブしたい」

と言ったので、

「出たいなら練習しよう」と返しました。

それなら出たくないとのこと。


「それじゃあ、ライブには、出てほしくないな。。」

と返しました。

こちらは夫婦で必死で練習しているのに、
何も努力していない(ストリートライブに関して)息子に、私たちのステージの機会を使ってしまうのは、こちらとしても不服に感じました。


練習のためYouTubeにUP


いまだにお客様から

「中学生になったら歌ってくれなくなるよね?寂しいねー、、」

とか言われますが、


「練習しないからクビにしたんです(笑)」

と冗談まじりに返すのが定番になりました。



子どもたちは今は音楽ではない、
新しい夢を見つけて歩いています。

どんなことが2人を待っているのか、
夫婦で音楽で息抜きしながら見守っていきたいです。


いろんな人と音楽したくて、
レッスンとセッションはじめました!

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