銭湯日記　13

昨日は朝からスーパー銭湯に行ってみた。

いつもの銭湯は、午後からの営業だが、スーパー銭湯は、午前中から営業している。

風もなく、よく晴れた日だった。こんな日は、壺湯を独り占めしたい。
「クレオパトラの炭酸泉」で少し体をあたためてから、外へ出る。冬のように寒くはないのがうれしい。
壺湯には、誰もいなかった。何ごとも、独り占めしようとするとうまくいかない。欲を捨て、求めないことが心の安らぎをもたらすのだと、日ごろから自分に言い聞かせてきた。
しかし今日はこの、誰もいない壺湯を、独り占めしてもかまわないのではないか。
青空と、春風に揺れる竹を眺めながらお湯に浮かんでいると、気持ちがよく、意識を失っていたのか、あまり記憶がない。人の声でふと我にかえると、30分ほど経過していた。

とても満たされた気持ちで、壺湯を出る。
せっかくなので、サウナにも入る。

風呂上がりにびんの牛乳を飲む。冷たくて、体にしみた。朝の銭湯もいいなと思った。