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繁忙期になるとテンションの上がるメンバーたちと「ハコベルによるむだのない配車」を目指す

 新卒からずっと物流業界に軸足を置き、配車業務を経て現在は西濃運輸さんの案件に特化したチームのリーダーへ。「とりあえずやってみる」という気持ちで、谷石 篤弥は新たな経験や訪れた機会を活かして着実に成長しています。

一般貨物運送手配事業部 配車G
谷石 篤弥 Atsuya Taniishi
新卒で飲料メーカーの物流子会社に勤務、配車業務に携わる。業務の効率化が物流業界における課題のひとつと考え、2020年ハコベルへ転身。一般貨物の配車業務を担当したあと、22年10月より西濃運輸の荷物に特化した特別チームのリーダーへ。

物流が整わないと荷物は運べない。新卒で得た問題意識を携えてハコベルへ

—— いまの谷石さんのお仕事内容について教えてください。

 22年にセイノーホールディングス様とのジョイントベンチャーとして新たなスタートを切り、ハコベルはセイノーグループに入りましたよね。そこで私は配車業務からは少し離れ、西濃運輸さんから入ってくる荷物を弊社の配車サポート担当がオーナーになって差配する役割となりました。なにしろまだ1年弱という短い期間、入ってくる荷物を私たちが手配するににあたって「情報が足りない」だとか、「ちょっといま難しいです」といったコールを入れたりだとか、そういった部門が必要になったのです。私はそのリーダーを担当していまして、西濃さんのお問い合わせ対応がメインの業務になっています。

 仕事は部署を問わず、西濃さんという荷主に対して社内のさまざまな部署と連携をする必要があります。基本はもちろん配車サポート、軽貨物チームへの連携や、営業担当者との連携も多いですし、多分、私はいま、一番いろんな部署と話をしているんじゃないかな?と思いますが、日々そうやってさまざまの部署と連携、やり取りして進めています。

 簡単な説明をしますと、西濃さんからWeb上で入ってくる荷物を「これは受けます」とか、「これは受けられません」といった判断をする窓口。実際配車するのは私以外の配車サポートの担当が執り行っています。

 私が「受けます」と判断した後、それを配車サポートがマッチングしにいくのですが、西濃さんの荷物量は1日に数百件と非常に多いので、その膨大な量の案件を整理して配車サポートへ回す必要があります。その整理というのが基本的な業務になっているのです。

—— けっこうマンパワーが問われているのですね。とはいえ、谷石さんの担当業務が特殊なんでしょうか。前職との比較なども知りたいです。

 はい、物量の甚大な西濃さんに特化したチームですので特殊だと思います。それこそ遠くない将来にすべて自動でマッチングできていくことを目指していますし、現在マッチング率がほぼ100%で、人の手を介さずほぼすべてがシステム上で自動マッチングしている軽貨物グループに対し、一般貨物グループはまだ電話が大活躍しています。まずは軽貨物グループくらいの自動マッチング率が実現できると、かなり世界が変わってくると考えています。

 前職の話に少し触れますと、メーカーの子会社の物流会社で、大手飲料メーカーの子会社で配車担当をしていました。その当時、東北から関東のエリア内での車の手配が基本的な業務でした。
 業務は電話がメインになりまして、親会社から依頼された荷物を「これ運んで下さい」という依頼に対して車を手配する、これを電話で手配するというのが基本なのですが1日におよそ150~200本は電話をかけるので、当時のど飴を四六時中舐めていたという(笑)。

 新卒から入って2年ほど従事し、物流業界は結構自分の性に合っていると感じました。新卒のとき、就職活動時も物流業界にしぼって受けていましたし。そのとき説明会で聞いた話が印象に残っていて、「モノを売る営業や、メーカーでモノをつくることもとても大切だけど、それを届けるまでの物流も、同じくらい大切。車の両輪と同じで、そこが揃わないとちゃんと走れない」という話でした。「ああ、確かに」と、すごく納得したんです。
 縁の下の力持ちと言える仕事で影は薄い仕事かもしれませんが、大変重要な部分を担う仕事だと思いますし、それをやりがいに感じてきたのです。

—— 物流業界が性に合っていた。ハコベルへの転身を考えたのはどんなきっかけでしたか。

 けっこう暗い側面の話をしますが、アナログな業界ではあるので、紙ベースのFAXなど1週間でみかん箱満杯になるくらいの量を印刷していたんですよね。
 それでそれをFAXするんですが、印刷してFAXを送るという業務だけで1日1時間くらい使うんですよ。「むだだなぁ…」と思っていたりして。そういった業務特性もあって、前の会社はかなり残業が多い部署でした。それでだんだんと従業員が健康でなくなっていくのを目の当たりにしていて…。長時間労働で体調を崩す方もおられました。

 そうしたことなどからも、このアナログな業界に対する疑問符が出てきてもうちょっと効率化できないものかな?というのは、そのときから考え始めたというところではあります。

 効率化ということが視野に入り始めたとき、たまたまハコベルを知りました。もうひとつ、前職で「これってどうなんだろう?」と思ったことがあるんですが、売り上げを計上するためだけに、バーター取引というのをやるんですがそれがすごくむだなことだな、と感じてしまっていました。

 たとえばひとつの荷物をAからBの物流会社に送ります。そしてBがまたCの物流会社に送るんですが、これはなにをやっているかというと、売り上げを立てるだけのために荷物を移動していて、利益はほとんど発生しないことを承知でみんながやっているんですね。1個の荷物で3社に売り上げが立つんです。物流業界って荷主さんから運送会社に直で行かず、間にものすごく入る。それもむだだなと思っていました。それを見ていたから、「ハコベルってネットを使って直接結びつくのか」というところにも驚嘆したというのがあります。

「やってみたら?」という気軽な感じでリーダー職に。口にすると機会が山ほどやってくる!


—— 業界課題を実務から体感していたことで、ハコベルのサービスもビジョンも谷石さんにとってはそのものズバリ!だったわけですね。

 その点はまさしく。ですが、そういった商慣習が染み付いている業界ですので、突然にひっくり返すというのは、まだまだ難しいことなのかなと正直思っています。やっぱり多重下請けというのも、一朝一夕に無くなるものではないですから。

 この会社では私は1回もFAXを印刷していませんが、運送会社さんによってはWebのFAXのやり取りも残っていたり、全部が全部「一挙に解決!」はできないものなんですね。ですが、それでもこれを続けていき、徐々にハコベルのサービスを拡大していくことができれば、ネットを使ってむだのない配車ができるという未来も見えてくると思っているんです。まだ道半ばという感じではありますが。

 私個人の仕事の仕方でいえば、前職と違って現在はリーダーということもあり、業務の質と量は増えました。一方で紙を使わないですし、前職は使用するシステムも「こっちはExcelで管理」かと思えば、「こっちは自社のシステムで管理」などバラバラ。それを一元で確認できるようになっていますから、人的な漏れが起きにくくなりましたし、なにより見やすいですね。業務が増えたとしても効率的に進められるようになっている。ただ、大きな視点で見るとやっぱりそこも「まだ道半ば」。やれることがいっぱいある、というかやることばかりです。

—— 若きリーダーとして、新しい発見などはありますか。

 リーダーと言っても私以外は外部委託で編成されたチームなんですが、もともと私が持っていた業務を委託することで配車サポートの効率を高めることが目的です。業務をもっと細分化し見直すことで、もっと委託できるものがあると思いますので、配車サポートの手数を減らしていくことにさらにフォーカスしたいと考えています。

 ハコベルに入ったのが24歳でいまもまだ27歳という、かなり若いうちにいろいろな経験をさせていただいて。知識もなにもない状態からのスタートだったんですが、マネージャーから「ちょっとやってみたら?」といったラフな感じで機会をいただきました。やってからオーナーシップというか、責任が身についてきたな、という感じなのですが、そういった環境がハコベルにはある。やりたいな、と軽く口にしてみて機会をもらったところもありますけど、自分から希望を言う、発言をする、そうするといろんなチャレンジさせてくれる風土なんですよ。

 逆に言えば声を上げないと機会はきません。絶対にハコベルはそうです。声を出すと機会がめっちゃ来ます(笑)。「とりあえずやってみたら?」という感じなので。ですから、ずっと「やってみなはれ」って言われている気がしますよ。オーナーシップの身に着け方は人それぞれかと思うのですが、私の場合はまずやってみておのずとついてきた感覚。いろんな経験をさせていただける環境で、かつ代表や執行役員とも距離近くフランクに話ができます。同じレイヤーの人だけと関わっていても知ることのできない知識や意見、考え方やマインドの部分でインプットすることができるので刺激的な環境です。

—— 3年半ほどのなかで、転機となったことはなんでしょうか。

 これはもう、マネージャーに「リーダーをやってみろ」って言われて、やらせてもらっていることに尽きますね。22年の10月ぐらいですから、ちょうど1年ぐらい。それまで自分の部署内とか、内々では発言しますけれど、他の違う部署や他のエリアの方などとあまり議論をすることがありませんでした。ですがいまは、冒頭にお話したように他部署との連携が不可欠な仕事なので、横のつながりがしっかり取れるようになりました。というのが、そこからなんですが、それから責任というか、携わる範囲が変わったことで、できること、やれること、そしてやりたいことが少しずつ見えてきたのです。

 最初に「やってみろ」と言われたときって、部署内で1番私が若かったんですよ。1番知識も経験もないっていう状況だったんで、「できるかな?」と不安に思ったんですけど、「とりあえず、やってみますか!」という感じでした。

 とはいえ、とりあえず走ってみて、なんとか「ちょっとずつ走れるようになってきた」、という感じです。でも、マネージャーが私を信じてくれた。これがもう本当に大きくて、だからがんばれたと思っています。

 つらかった、しんどかったところで言いますと、やっぱりなにをしたらいいか?ということがよくわからなかったこと。「リーダーやってみろ」って言われて「はい、わかりました」と答えてはいますが、「リーダーってなんだ?」ってところからのスタートでしたから。

 メンバーにどのような指示を出すか、どうやったら配車の効率が上がるかとか、いままでは自分が1人でがむしゃらに行動して完結していたものを、「他人にどうやってやってもらうか?」とか、「どうやって数字を上げるか?」といったことを考えたことすらなかったんですよね。そういったところで最初困った、どうしたらいいんだろう…というところがありました。

 ですが、しんどいときはみんなが助けてくれましたし、私はいつもわからないときは「教えて」と言うので、その都度聞いたりリカバリーしてもらっていて、人に恵まれています。

—— リーダーという職務によって谷石さんが得た発見についても教えてください。

 私はもともと配車業務以外やったことのない人間でしたから、人になにかを教えることや、委託先に訪問してナレッジを共有するということをやったことがありませんでした。そういったところで最初、執行役員の田島さんが一緒に同行してくださって、伝え方や理解してもらえる共有の仕方などを見せてくれまして、これはすごく勉強になりましたね。

 また、他者に委託できる範囲についても自分の先入観を破ってもらって視野がかなり拡がった実感があるんです。私は当初、物流業界での経験がない人にはできっこない、と思っていたりしたんですが、「もっと教えられるよ」とか、「もっとこれできると思うよ、やってみて」という感じで後押ししていただいて。あ、そういうのもできるんだ、そうか、任せていいんだ、みたいな発見が日々にありましたね。

 そういうふうに、やらせてみてフィードバックをくれて、の繰り返しによって少しずつリーダーの役割を体験から学んでいった感じです。

配車メンバーは繁忙期を「祭り」と呼ぶ!いつしか自分も楽しめるようになっていた


—— 毎日の仕事から谷石さん個人としてもキャリアアップを図っているのですね。ハコベルとはどんな会社でしょうか。

 ハコベルって面白いのが、やっぱりベンチャーですから仕事はめっちゃハードじゃないですか。配車業務でいえば繁忙期になってくるとさらに忙しくなるので、通常できる配車もままならなくなってきたりすると、普通の状態だったら結構精神がダレちゃうと思うんですよ。ところが、この会社に入って配車のメンバーを見ていると、忙しくなるほど「祭りだ!」というテンションになる(笑)。「めっちゃ仕事入ってきた!」みたいな(笑)


 私も最初は配車担当だったので、そんなテンションでみんなが仕事をしているので「あ、この会社すごいな」と最初はあっけにとられた思い出があります。それでもいつしか自分も慣れてしまって楽しんでいることに気がついたとき、「ハコベルの人間になったな」と感じることができました。

 もう繁忙期に入っているのでそろそろウチは祭りです(笑)。繁忙期がくるとみんなのテンションがあがるので、しんどいのですがみんなで一致団結している感じはあって私は好きなんですよね。活気があって私は本当にこのメンバーが好きですし、挑戦することが好きです。

 一方で仕事が山のように降ってきて、しがみつくだけで必死というのがいまの私。正直ついていけてるのかわからないですが、いまはとにかく必死で目まぐるしい変化にぶつかっていっています。するとあとから見えるものが出てきたりして、視野が拡がっているのかな、と思うこともあったり。

 実務をするなかで、物流業界の非効率さや多重下請けの構造について問題意識を持つようになり、これからこの解決を会社だけでなく私としても模索していくテーマです。また、業界でシェアを高めていくことでハコベルの認知度も向上しますから、そのためにも売り上げをさらに上げていかなくてはなりません。これがいまの私の軸になっていますし、ハコベルで働いている人はみんなこれにしっかりコミットしているのだと思いますね。





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