2022年 世は大フルリモート時代。Slackで組織が消耗しないためのルール鬼4則
うちフルリモートですよ、という話をすると表題のような助言を求められることがあり、その回数も増えてきたのでnoteに書いておきます。自由に使ってください。
「ルールの徹底!」と聞くとうんざりするマネジメント層の皆さん、安心してください私もです。これは口酸っぱく繰り返す類のルール周知は不要です。全員で一度合意をとりさえすれば、あとは自分一人からでも、愚直に黙々と浸透(方法を全て記載しました)をやりつづければ徐々に広がります。
余談ですが私が見た様々な会社のSlackコミュニケーションの中で最大の地獄は「#generalで@channelをする担当者に上司がガチ詰めする」です。
それではいきましょう。
この鬼4則を導入すると得られるもの
みんなが、Slackを検索すれば絶対に探している情報に出会える
逆にSlackを検索しても出てこないなら自分は共有を受けてないはずなので遠慮なく堂々と質問してよいという自信に満ち溢れる
Slackの通知さえ見きったら必要なものは全て認識したという絶対的な安心感
「しまった!プロジェクト管理のAsanaで来てた依頼に返し忘れていた!!」みたいなことがなくなる
無駄な気を遣わずに各々がメキメキと非同期で仕事を進められる
今この話が盛り上がってるからこっちの議題は後にしようとか不要になる
「チャットだと気づかないんだよね」みたいなこと言う人がいる時代が終わる
ルール①:DM / プライベートチャネルは理由がない限り使わない
原則パブリックなチャネルでやりとりします。プライベートチャネルやDMでやり取りするならそれなりの理由をひっさげます。
なぜ?
「あれどこですか」が頻発するから
各人がclosedなコミュニケーションをすればするほど、検索にヒットしない情報が社内に増殖していき、結局「xxさんに聞かないとわからない」という忌まわしき大属人化時代に突入することになります。議論の共有コストが増大するから
AさんとDMでわーっと議論を展開して、途中でBさんも巻き込もうとしたときに、DMだと詰みます(全部コピペもしくはスクショしてBさんに共有しないといけない)。パブリックチャネルでやっておけば、Bさんにメンションするだけで完了します。
浸透方法
DM / プライベートチャネルできた議題に対し、closedにする必要がないと思ったら、パブリックチャネルに持ち出しましょうと提案する
DM / プライベートチャネルに議題を持ち込む時は情報をクローズドにする理由をひっさげる
例外として、人事系の情報やお金の情報などはいちいち理由言ったりせずにもちろんプライベートチャネルでやりとりされます。
ルール②:Slackでやり取りする
Slackでのやり取りのルールの話なのに今更何を(ryってかんじですが、我々調査兵団は、数多の情報がSlackの外に出てから追跡不可能になっているという報告を受けています。TrelloやAsanaといったプロジェクト管理ツール上で、プロジェクトマネジメントをすることはあっても"議論"をしないでください。議論はSlack上の、もちろんパブリックなチャネルで行います。
なぜ?
ルール①と同じ理由です。「あれどこですか」が頻発し、議論の共有コストが増大します。
浸透方法
外部ツールを使ってるにせよ、議論や依頼は、Slack上で行う
会社によりますが、「結局は検索して出てくればいいじゃん」ということで、ファイルもxx Driveや xxBoxではなくSlackに上げる文化の会社や、議事録やドキュメントもSlackにアップする会社もあります。そのあたりは業態によると思います。制作会社がファイル全部Slackに上げてたら大変でしょうし。
ルール③:さっさとスレッド化する
「了解!」で終わらないならスレッド化します。ちょっとした質問から意見まで、とにかく言葉のラリーが1往復以上されるならスレッド化します。チャンネルの中のタイムラインは本棚のようなもので、本棚にページは散らばらず、背表紙が見やすく並んでいるだけです。
なぜ?
クロストークで議論が追えなくなるから
顧客Aさんのクレーム対応の対策を練り練りするやりとりと、新しいCS施策どうしよっかアイディア出しましょうのやりとりが、同じチャンネルで交互に入り乱れる様子を想像してください。チャンネルの無駄な増殖がおっぱじまるから
全てのやりとりがタイムライン上で行われると、いとも簡単にクロストークがうまれます。スレッド化しない限り、クロストークが起きないように「xxに関しては新しく作ったこちらのチャンネルでやりとりしましょう!」というチャンネル超細分化地獄が開門することになります。
浸透方法
スレッド化したほうがいいと思ったら、ダラダラとタイムライン上で(みっともなく!)議論が続いていても、どれか選んでそれにスレつけて「こっちでやりましょう」と誘導する
なんならもう議論にすること決まってるなら最初から「スレッド」として一発目を投稿しちゃって、暗に「タイムラインにだらだら書くなよ、スレ化しような」と示します
ルール④:メンションする
メンションしてないものは「言ってない」と同義です。見られないと思いましょう。メンションしてないなら、後から「聞いていない」と言われても自己責任です。
なぜ?
返信漏れを本人が検知できないから
「全てにレスしたな、もうこれ以上自分が答えなければいけないことはないな」という判断が不可能になるため。 cf.悪魔の証明
メンションさえされれば、その一覧を確認する機能はSlack上にあるが、「メンションされてないけど自分がはいる必要のある議論 」を探す機能は永久にありません。
浸透方法
どんなにテンポよく会話している最中であってもメンションをつける。
スレッドの返信であってもメンションをつける。「もうこのスレッドは入らなくていいな」と判断して通知off(スレッドのアンフォロー)にした人には、さっきまでならメンションなしでも届いてた通知が届きません。
以上です。
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