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嗜好、思考、試行にかんする簡単な自己紹介

30歳も間近になりますが、いまだに自分の好き嫌いだとか快不快だとか、そういうものに対する認識がおぼつかないままです。

厳密には「なんとなくこういう人間だと思う」くらいには自分の輪郭を掴んでいるものの、それをnoteや他の場所で言葉にしたところで、一つの文章として仕上がった頃にはすでに全然違う自分が現れてしまうし、仮に今の自分とシンクロ率の高い文章が書けたところで表に出たのはせいぜい自分の一部、それも外に出して差し支えない程度には気軽な自分の一部を公にしたに過ぎないので、そんなものだけを見てわたし自身を知った気になられてたまるかよ、と思ってしまいます。なんて偏屈。

なのでこの自己紹介文のことは、いわば本の序文のようなものだと思ってください。その先の話はきっと、仕事やコーチングでのセッション、喫茶店でのお茶の場で生まれるから面白いのです。


仕事のこと

平日日中は、都内の企業で会社員としてカスタマーサクセス・事業企画をメインにお仕事をしています。三日坊主になりがちな習慣をサポートする、行動変容に特化した会社です。禁煙やダイエットなどが、現在の主な強化領域です。

一方で平日の夜や土日は「ライフコーチ」という、人の人生をより良い方に展開させていくためにあれやこれや対話する、気のいい伴走者みたいなことをやっています。

文章を書くこともあります。こちらは1年前のもの。最近は別の場所でもエッセイや小説を書き始めました。

仕事が好きか嫌いかでいうと、かなり好きな部類に入ると思います。

例えば仕事のなかで「人は何が引き金になってやぶれかぶれになってしまうのか」「どうしたら人は自分の真にやりたいことを継続できるのか」といった問いを扱うとき、仕事としてやるべきことを粛々と進める一方で「(ひとの)人生」と思う自分がいます。そうした意識を抱えて働くことは「(自分の)人生」と思いながら過ごすわたし自身とも親和性が高く、なので今のところ毎日健やかに働けているのかもしれません。

暮らしのこと

東京の西の方、中央線沿線の少しだけローカルな地域に住んでいます。たまたま祖母の友人が声を掛けてくれたことが、この街に住むきっかけでした。同じ家で、祖母の友人が二階、わたしが一階。不思議な同居ライフも三年目に突入しています。

自分の趣味嗜好や日々考えること、「やってみよう」と思うことごとの方向性が少しずつシャープになってきたのは、この街に住んでからのことです。

今のわたしの日々は、大家さんや近所のお店の人たちとの立ち話、職場の人とのオンラインでの会話(今はほぼリモートワーク)、仕事を頑張り過ぎたお昼過ぎに救いを求めるようにして淹れるコーヒー、いただいた新鮮な野菜で作る料理だとか、全部の仕事を終えてベッドで本に囲まれながら読書して明かす夜、そういうもので構成されているのですが、昔の自分はそうしたものをちょっと偏屈な気持ちで見て、そして遠ざけていたように思います。

ちょっと趣向の異なる場所に身を置くことでこんなにも自分の時間と心の使い方が変わるのか、と、引越しからしばらく経った今も感じています。わたしの日々の記録についてはこちらから。

生活をつくることの面白さに目覚めてからは、暮らしとコーチングをテーマにしたコミュニティを立ち上げました。これは仕事というよりももはやライフワークに近いものです。

ここまで読んでいただいて気づいたかもしれませんが、言葉をもにょもにょ形にしていくことが好きです。何を書くのが、とかどういうジャンルが、と聞かれても答えにならないのですが、言葉とその背後にある心情を大切にしたいし、また同様の人に肩入れしたい、という気持ちがあります。

終わりに

十数歳の頃のわたしは「いつかとても大人になったら、もう自分のことを顧みなくても良くなるのでは」と思っていたのですが、そこそこ大人になったはずの今もこうした文章を書くくらいには自分のことばかりを考えています。

しかも最初にお話をした通り、別にこれだけ自分のことを考えて言葉にしたところで内実たるわたし自身の人間性はもう既に変わり始めているかもしれず、なのでこの文章だけをわたしと思うなと言っているわけです。

わがままに更にわがままを重ねるなら、人は皆変わり続けるから、どうか今のあなたを見せてほしいし、今の自分を見てほしいと思っています。この序文に何が書いてあったかなんて忘れていいから、仕事、コーチング、言葉の往来、街の片隅の喫茶店、思いがけない場所で今のあなたと今のわたしが邂逅する、そんな瞬間をつくっていきたい。

いつかのどこかで、あなたとばったり出会って、うれしい気持ちになれますように。

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