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私がダイエットを決意したきっかけ

それは今からちょうど一年ほど前、4月の初めの頃のことでした。
当時の私はそのひと月くらい前から膝に原因不明の痛みを抱えるようになっていました。

階段の上り下りの際に、膝関節というよりは膝の皮膚の辺り表面にピリピリとした鋭い痛みが走るのです。

一体これは何なんだろう、こういうのは病院に行ってもなかなか良くならないしなぁ~と気が重くなりました。

私は毎月通っていた「おうち食医®」という薬膳教室での弁証塾でこの症状について相談することにしました。

弁証塾とは生徒同士が二人一組になり、相手の症状を聞き問診をした上で症状を判断して必要な薬膳での改善策のアドバイスの練習をする場です。

その生徒同士のやりとりは先生がチェックし必要な補足アドバイスをしてくれます。

東洋の伝統医学の中医学の中でも漢方が薬を使って健康状態の改善を図るものであるとすれば、薬膳とは普段の食生活や生活習慣を改善して健康状態の改善を図るものです。

どちらも同じ中医学の理論を使いますが、漢方と薬膳は別物なのです。

病気の症状を抑え込むのが得意な西洋医学とは違い、東洋の伝統医学の中医学は未病(病気になる原因、病気になる段階)を根本から改善することが得意です。

ですので不調を訴えているのであれば薬膳の弁証塾の問診では食生活に何か問題があるのでは?と見て、まず朝から晩までの食生活や一日の過ごし方、水分補給の量とタイミング、就寝時間などを事細かに聞き出します。

その当時、私は夕方にウニせんべい一袋(400kカロリーくらい)を空けるのがちょうど一ヶ月くらい前からの習慣になっていました。

そして更に仕事の帰りの度に成城石井のバターの風味が素晴らしく美味しいクロワッサン一袋(800kカロリーオーバー)
を買ってきては食べていたり、またスーパーのお惣菜コーナーの揚げシュウマイを夕方のおやつに食べるのが楽しみという今となってはとんでもない暴挙を行っていました。

そして控えめにしていたとはいえ、もともとけっこう食べれてしまう体質なので夕飯は別腹。

そんな余計な間食三昧の食生活でした。

その時弁証塾で一緒に組んだ相手の生徒さんは私の膝痛の症状を聞くと、
「膝は脾臓(消化器)の経絡の場所だから、胃腸に負担がかかっているからじゃないのかな?」
という見立てをしました。

そして私の大量の間食三昧の食生活をリストアップしていると巡回しにきた先生が、

「ねえ、ねえおせんべいって砂糖や脂肪分たっぷりのお菓子よりもヘルシーでいいって思うでしょう? 
でもね、せんべいってねこれくらい大きかったお餅を焼き固めて焼き固めて凝縮して小さくしたものなんだよ。
だから消化するのにものすごく津液を使うんだよ。」

と言うではないですか。

私はその瞬間に
「分かりました、もうやめます!」と反射的に宣言したのでした。

この辺りは中医学の知識がない人には分かりにくいと思いますので説明しますと、
胃腸の消化能力のキャパを超えて栄養に変えられなかった食べ物の残りは全て「湿」という体内に蓄積されるゴミとなります。

湿は個体で存在するのではなく「古くて汚く澱んだ湿気」として存在しますので、尿管結石、胆石、副鼻腔炎、中耳炎、花粉症、メニエール、止まらない鼻水、天気痛などからくる頭痛などの体調不良の原因にもなりますが、水太り成分の元にもなってしまうのです。

べつに胃が痛いとか気持ち悪くてあまり食べられなくて食欲が落ちたとか、胃潰瘍が出来たなどの症状があるわけではなかったので気づきもしなかったのですが、胃腸に負担をかけたことが原因で膝の痛みが生じているのであれば、かなり大量の湿を毎日生み出していたことが容易に考えられます。

そして体を潤す成分の津液が不足すれば、それはそれで消化液不足となり太りやすくなりますし、津液の不足は女性に多い津液不足から来る陰虚・血虚の原因となりますので髪の毛の抜け毛の増加、パサつき、肌の乾燥、爪が欠けやすい折れやすいなどといったアンチエイジング面でもマイナスですし、老眼が進んだり更年期障害などの体の不調の原因にもなります

そして今までどれほど胃腸に負担をかけてきたのか、何年も勉強していたのに今まで先生に教わってきた基本中の基本のことを全然役に立てていなかったと自分なりにものすごく反省したのでした。

当時の私の体重は79kgで、もう80kgの大台が目前という状況でした。

肉体労働の多い仕事から座りっぱなしがほとんどの占い師になり十年くらいの月日が経ち、気付けば20kg近くは増えてしまっていました。

身長は173センチとけっこうあるので太っていることを誤魔化せてしまいお世辞か「そんなに太ってないですよ~」と言ってくれる心優しい方もいたりしたのですが、BMIの数値では立派な「軽度肥満」の域に入っていました。

体重の増えっぷりからいい全盛期のブル中野さんも夢じゃないな状況で、ユニクロや無印良品などの量販店のLLサイズの服もきつくなっていて、これ以上太ったら一体どこで服を買ったらいいんだろうという漠然とした不安も感じていました。

「これは年のせいだからしょうがない、諦めるしかない、お金のかかるパーソナルジムに行けるようなお金持ちの人じゃないと痩せられないんだろうからしょうがない。」

と取り立てて危機感も何もなく、少しでもスタイル良くきれいになりたいなどの欲も50歳も過ぎたところですっかり失って久しかった私でしたが、
健康を害し始めていたということがハッキリと分かったその時が、
「心を入れ替えて今まで教わった薬膳の知識をちゃんと活かしてできることをこれからしっかりやってみよう!」
というやる気が突如目覚め出した瞬間でした。

夕方の間食をすっぱりと辞め薬膳でのダイエットの食生活の徹底を開始した翌日に、謎の膝痛はすっかり消えました。

そして一ヶ月後、私は食事の改善のみで3.5kg体重が落ち、4か月後には14kgの減量に成功しました。


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