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#9 「当たり前」について考える

「当たり前」という言葉についてよく考える。

一般的に認知され、社会的な常識(ルール)として多くの人が共有する価値観をそう呼ぶ気がする。
でも当たり前ってなんだろう?と私は時々思う。

便利な物やサービスに溢れている現代。
普段何気なく使っているけど、よくよく考えてみるととても贅沢な時代に生まれたんだなと思う。

ボタン一つで洗いから乾燥までやってくれる洗濯機。
検索すれば膨大な情報が得られるネットサービス。
ネットでポチれば家まで届けてくれる宅配サービス。
美味しいお店の料理が食べれるデリバリーサービス。

作者は忘れてしまったけれど、以前見た読み物で「私達は過去のどの貴族よりも裕福な生活を送っている」という文言を見かけたことがある。
例えば昔はアイスクリームなんて高級品だったから、貴族しか食べられない物だったと。
冷蔵庫もない時代にアイスクリームを作るのは苦労したに違いない。

でも今はスーパーに行けばたくさんのアイスが売られている。
たくさんの種類のフレーバーとトッピングで美味しさマシマシのアイスがお手頃価格で買える。
現代のアイスの種類を見たら、昔の貴族たちはきっと発狂するだろう。

今、昔高級品だったアイスを安く好きな時に食べれるのも、過去の偉人たちがコツコツと世の中を便利に変えてきてくれたお陰なんだと思う。

アイス1つで何とも重たい雰囲気に感じるが、日常生活で溢れている便利に対して日頃から感謝せずにはいられないのだ。
名前の知らないどこぞの人が便利で豊かな生活になる事を願い、たくさんの発明やサービスを築いてくれた。
でもそれが「当たり前」だなんて思いたくない。

世の中はどの業界も人手不足。
これからもこの便利さを保とうとAIやロボットの導入が必要不可欠となる。
人ではなく、機械が活躍する時代になるかもしれない。

2024年問題で話題になった運送業界。
私の知人も運送業界で活躍しているのだが、話を聞くと中々にハードだ。

・指定の時間内に届けても「もっと早く持ってこい」と怒るお客
・何度も再配達依頼をして、何度も不在にしているお客
・悪天候による荷物の遅延にも関わらず、怒鳴り散らすお客・・・

など、聞いてみるともっと理不尽なクレームがあったりする。
ロボットが出来る事にもまだ限界があり最終的には人の手になるが、今のサービスが当たり前に慣れ過ぎて、本当ならよく出来たサービスであるという事を忘れている人もいるのだな、と感じる。

海外で言うと、2時間毎の時間指定サービスをやっているところなんてないし、そもそも荷物がきちんと届くかどうかも怪しいところだ。
日本のように郵便番号や住所が整理されていなければ、せっかく頼んだ荷物の行方さえわからない。

ここは日本だし海外と比べるな!と思うが、それだけ日本のサービスは心のこもったサービスで動いているのだから、それが当たり前なのではなく、利用する私たちも日々感謝を忘れてはいけないものだなと思った。
悪質なサービスは許せないが、ある程度のことは許容範囲を広く保っていたい。

運送業界を例にしてみたが、どの業界も人手不足で、そこで働いてくれるたくさんの人に私は心の底から感謝している。
やってもらって当然なんて事はない。
当たり前の事なんて何もないんだ、と。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!(^^)/



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