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イギリス文学とおいしいお菓子

 イギリス文学にはおいしそうなお菓子が登場する物語が多い。子どもの頃にプティングというお菓子を初めて知ったのは鏡の国のアリスがきっかけだったし、ハリー・ポッターに出てくるイギリス菓子の数々は魔法のお菓子と同じくらいに興味深くて、どんなお菓子なんだろうと想像して楽しんだ。そんな子どもだったから、大人になった今でもイギリス菓子に対しては人並み以上に関心が強いと思う。
 一時期、「ブリティッシュ・ベイクオフ」という番組にハマってよく観ていた。この番組はイギリスのアマチュアの料理人がお菓子やパンの技術を競うコンテスト形式のリアリティーショーで、毎回どんなお菓子が登場するのかワクワクしていた。

 ブリティッシュ・ベイクオフにハマっていた時期に出会ったのがこちらの漫画。「午後3時雨宮教授のお茶の時間」だ。

 この漫画はイギリス文学とイギリス菓子をこよなく愛する雨宮教授が姪のサヤと共にイギリス文学の物語に出てくるお菓子を作るお話。イギリス文学とイギリス菓子が好きな私にとっては好みど真ん中なストーリーなのだ。
 特に私が好きなのは3巻。この3巻にはハリー・ポッターに出てくる「ハグリッドお手製のロックケーキ」やこれぞイギリス菓子!というイメージのクリスマスプティングやミンスパイが登場する。この3つのエピソードは登場するお菓子も魅力的なのだが、漫画のストーリーも心温まるもので、もう何度も読み返した。
 ちなみにこの3巻にはケーキの定番、チョコレートケーキも登場する。チョコレートケーキのエピソードに登場する物語はアガサ・クリスティの「ポケットにライ麦を」なのだが、イギリス文学に出てくるチョコレートケーキといえば?で個人的に思い浮かべてしまうのはハリー・ポッターに出てくるチョコレートケーキだ。「ハリー・ポッターと秘密の部屋」でハーマイオニーがクラッブとゴイルを眠らせるために睡眠薬を入れたあのチョコレートケーキだ。
 私はチョコレートケーキに目がなくて、このシーンを読んだとき睡眠薬が入っているにも関わらず、なんておいしそうなんだ!と強く思ったものだ。それくらいおいしそうに描写されていて、とても印象に残っている。
 
 そうしたら先日、タリーズコーヒーでハリー・ポッターコラボメニューがスタートすると知った。
 モチーフになったのはハリー・ポッターシリーズ第2作目の「ハリー・ポッターと秘密の部屋」だ。

 このコラボメニューにはなんとチョコカップケーキがラインナップされているのだ。どのシーンに出てきたチョコカップケーキなのか具体的に記載されていなかったが、おそらくあの睡眠薬入りのチョコカップケーキだろう。これは食べなければ!とタリーズコーヒーに行ってきた。

憧れのチョコカップケーキとイギリスらしくミルクティー。
カップケーキはパッケージに入って販売されていますが、撮影のため外しました。

 物語を読んで、食べてみたいと強く思っていたチョコカップケーキを食べられて感無量だ。ミルクティーと一緒に味わいながら、ゆっくりゆっくりいただいた。
 ケーキはしっとりとしたバター風味のケーキ。チョコレートは濃厚でチョコ好きにはたまらない。クラッブとゴイルでなくとも夢中で食べてしまうよなぁと思ってしまうほどおいしい。
 後日、気になっていたミンスパイミルクティーも試してみた。実はミンスパイ自体も食べたことがない。クリスマスのお菓子だというミンスパイ。見た目もかわいらしくてクリスマス気分を先取りできる。

ハリー・ポッターのオリジナルカップに入っている!
トッピングの星型クッキーがクリスマスらしい。

 トッピングのドライフルーツはミンスパイの中身のミンスミートをイメージしているらしい。私はドライフルーツケーキも好きなので、このミンスミートも気に入った。ミルクティーはほんのりシナモン風味でとても温まる。寒い日にまた飲みたい。
 大好きなイギリス文学とおいしいイギリス菓子、好きなものと好きなものが合わさるとワクワクも2倍になる。

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