自分がそんな深い愛になれたらいいな。(映画「アナログ」を見て)※ネタバレ注意
以前から気になっていた、映画「アナログ」を見てきた。
SNSやスマートフォンを持つとついつい忘れてしまう、人と人とのつながり方の原点。
それは、また会いたいなと思ったり、この人ともっと一緒にいたいと思う感覚だったり。
思い立って連絡したら、すぐ会えるようになった現代。
だからこそ忘れてしまう「会えること」「一緒に過ごせること」のありがたみを思い出させてくれる作品だった。
作品の後半、主人公の愛する人は事故で記憶障害と下半身付随に。
それでも、日記というアナログに綴っていた愛する人の言葉がまた2人の人生を動かし始める。
「何があっても、ずっと一緒にいたい。」
そう口にするのは簡単だ。
愛する人が一生動けなくなったら?
一生話せないとしたら?
自分のことを忘れたとしたら?
それでも、その人を愛することができるだろうか。
自分に問いかけてみても、はっきりYESとは答えられない。
そんな愛を自分が持っているか、正直自信がない。
この映画を見て、
愛しているのは分かるけどその人と一緒に居て自分の人生はどうなるの?と思う人もいるだろうし、
2人は結ばれたんだね、良かった良かったと思う人もいるかもしれない。
人を愛することって、すごい!と思う人だっている。
私は、こんなことやらあんなことを考えながら、最終的には
「自分自身が自分にとってそんな存在でありたい」
と思った。
主人公のように自分に何があっても100%受け止めてくれる人がいれば、それは何にも変え難い喜びだ。
だけど、自分と一生、ずっとそばにいるのは結局自分しかいない。
それは一見悲しいことだけど、そんな存在に自分がなれたら、もうそれだけで人生は明るい。
私はずっと自分を責めてきた。
今の自分じゃダメだと思って何度も自分を変えようとした。
でも苦しかった。だってそれは、自分の全てを受け止めずに鞭を自分で打ち続けていたから。
私はいま休職中だ。
これまでの自分の「正解」が自分にとって正解じゃなくなっていることに気づきはじめている。
正直、この先どうしていこうか、
真正面から考える余裕は十分にない。
でもこうやって、映画を見て、泣いて、
心動かされて。
ひとまず、生きてる。
それでいい。それだけでいい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?