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12月の行事<冬至>

長い不幸が去り一筋の希望の光が見えてくることを「一陽来復」といいます

それがまさに「冬至」のことです

北半球では 正午の太陽の高さが最低となって 一年で最も昼が短く夜が

長くなる日です

陰陽五行説でいくと 「陰極まり陽に転ずる」時として この日を境として 太陽の

力が少しずつ回復していく おめでたい日だとされてきました
諸民族の間では 冬至を太陽の誕生日として祝う日として 暦の起点として天を祀り 盛大にお祝いする日でもあります

冬至の日には まだまだ弱々しい春の氣が強く確かなものへと成るようにと 陽の氣を象徴する赤や黄色の食べ物をいただきます
例えば冬至に南瓜(かぼちゃ)をいただくと中風予防になると言われています
南瓜の黄色は厄除けの色です
加えて 名前に陽の氣を含む「南」の字があることから縁起が良いとされているのです
現に 新鮮な野菜が少ない時期にあって鮮度が長持ちして栄養価が高い南瓜を食べると体力をつけて風邪などの予防をすることができるという理にかなったものであるといえましょう
また冬至にいただくと良いものとして小豆粥(あずきがゆ)や蒟蒻(こんにゃく)も良いとされています
小豆粥は小豆の赤い色が魔を祓うとされ 蒟蒻は身体に溜まった砂や毒物を吸収し 排出するという「砂祓い」の作用があるのだとされ それは一年間溜まってしまった悪しき煩悩を洗い流して身を清めてくれるのだとされています
小豆は血行を促し 身体を温める作用があり 蒟蒻は整腸作用があるのですまた冬至は一年の最後の節句だとして「いろは」の最後の文字「ん」がつく食べ物を食べると幸運が得られるという言い伝えがあります
「みかん」「れんこん」「にんじん」「だいこん」「ぎんなん」「うどん」「きんかん」「かんてん」など「運盛り」として平安時代に陰陽師が広めたとされています
また 冬至といえば「柚子湯」が有名です
薫り高い柚子を浮かべた柚子湯に入れば向こう一年無病息災で暮らせると言われています
柚子湯は邪気を祓う禊(みそぎ)の役目を果たすと同時に薫りを楽しみながら 風邪の予防や冬場になりやすいひびやあかぎれなどの皮膚疾患を癒す効果もあります
こうしてみると 冬至の習慣には 儀礼的なものだけでなく厳しい冬の寒さを乗りきり新しい年を健やかに迎えようとする昔の人の智慧が詰まった素晴らしいものだと改めて 日本人の感性と智慧に感嘆するものです

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