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「農業で地域に恩返しを」#3 豊田農園 豊田寿博さん|haccobaをつくる人びと

こんにちは。2021年春、福島にあたらしい酒蔵を立ち上げる haccoba(ハッコウバ)です。
現在私たちは3人のチームで活動をしていますが、実はたくさんの「つくり手」たちが関わってくれています。

私たちのコンセプトでもある「みんなで育てる酒蔵」を、まさに一緒に育ててくれているクリエイターの方々を、ここではご紹介したいと思います。

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日本酒の製法をベースにつくるhaccobaのお酒は、主にお米を発酵させてつくります。酒づくりにとって大事なお米をつくるのは、同じ南相馬市の農家 豊田寿博さん。
haccoba1年目の8割ほどのお酒は、豊田さんが育てた「天のつぶ」を醸していく予定です。

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南相馬市の鹿島という地域で、おじいさんの代から無農薬の合鴨農法を行っていた豊田農園。当時からファンも多く、市場を通さない直接の取引で一般流通米の3倍もの高値をつけていたといいます。

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しかしながら、2011年の震災により米づくりを中断せざるを得ず、積み上げてきたものが一度ゼロになってしまいました。計り知れない苦悩があったかと思いますが、豊田さんは2017年から同じ場所で米づくりを再開されます。
栽培再開だけでなく、ゼロからの販売先の確保など、さまざまな困難を乗り越えてきた豊田さん。いま考えていることや、haccobaに期待することをお聞きしました。

鹿島で米づくりを再開することになった経緯と、大事にしていることを教えてください

震災後、作付けを自粛していましたが、毎年祖父が田んぼを荒らすことなく管理してくれていました。試験栽培をやってみて問題ないと分かったので、次年度の2017年から本格的に再開することとなりました。
米づくりでは、品質、食味の2点を大事にしています。

haccobaにお米を提供しようと思ったのはなぜですか

知人に佐藤さんを紹介してもらい、お互いに話をする中で応援したいと思ったからです。

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(haccobaメンバーで田んぼに遊びにいかせていただくことも)

haccobaに期待することはございますか

初めて飲んだ方が、びっくりするほどの美味しいお酒をつくってもらいたいですね。また、地元の方から愛される蔵にもなってもらいたいと思います。

豊田さんご自身が今後チャレンジしていきたいことはありますか

稲作はもちろんですが、震災後に園芸施設での農作物栽培管理を経験しました。今後は園芸施設での経営にも取り組み、農業で地域に恩返しができる仕組みを作りたいですね。

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豊田さんのつくったお米は、優しい風味で甘さもうまみもあり、「お米ってこんなに美味しいんだ」と再認識させてくれる味わいです。
地元の美味しいお米だからこそ、haccobaでは精米を最低限に抑えてつくっていく予定です。愛情込めてつくられたお米を使わせていただくことに感謝し、お米のもつ本来の味わいの深さをお酒で感じていただけるよう醸していきたいと思います。

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豊田 寿博(とよたとしひろ) 豊田農園
南相馬市鹿島区生まれ。一般企業で働くも、2007年、25歳のときに祖父の米づくりに向かう姿をみて就農を決意。震災後は植物工場や大型菜園などを経験し、2017年から地元で再び米づくりを再開。2020年には自ら栽培した酒米を委託醸造した日本酒「SOMA」をつくり、グッドデザイン賞受賞。
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haccobaの最新情報はTwitterInstagramでもアップしているので、覗いてみてください。

「haccobaをつくる人びと」のアーカイブはこちら
https://note.com/haccoba/m/mea1479c7fc31


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