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「曖昧さをデザインからも」#2 summit 齋藤智仁さん|haccobaをつくる人びと

こんにちは。2021年春、福島にあたらしい酒蔵を立ち上げる haccoba(ハッコウバ)です。
現在私たちは3人のチームで活動をしていますが、実はたくさんの「つくり手」たちが関わってくれています。

私たちのコンセプトでもある「みんなで育てる酒蔵」を、まさに一緒に育ててくれているクリエイターの方々を、ここではご紹介したいと思います。

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2020年夏、Craft Sake Breweryとして始動するhaccobaのロゴが完成しました。手掛けたのは、今回紹介するグラフィックデザイナー 齋藤智仁さん。実家である静岡の蕎麦屋を営みながらデザインもこなす異色のデザイナーさんです。ロゴをはじめとしたコーポレートアイデンティティのデザインや、ラベルやグッズなども作成いただきます。

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優しい風合いが目を引く齋藤さんのデザイン。私たちが好きな彼のデザインには、どんな思いが込められているのか。ロゴ完成までの経緯を含めてお聞きしました。

haccobaのデザインを手掛けることになった経緯と、その時の心境についお聞かせください

元々みずきさんが妻の友人で、以前から交流がありました。僕の仕事を気に入ってもらっていて、佐藤夫妻の結婚式用のペーパーアイテムなどのグラフィックを作らさせていただきました。
この時のメインビジュアルが杉玉をモチーフにしていたりと、すでに酒蔵への思いがあったのは知っていました。
それから1年ちょっとが経ち、「酒蔵のロゴをお願いします!」と依頼をいただきました。
これまでにビールやシードルなどのデザインをしていたので、日本酒のデザインはすごく興味がありましたし、何よりも0から立ち上げる友人のブランドに関わらせていただけるのは、とてもチャレンジングで魅力的に感じました。

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齋藤さんが普段、デザインで意識していることはなんでしょうか

僕はあえて、デザインにトンマナを作らずに普段制作しているのですが、基本的には依頼主さんからお話をお聞きして、それらを整理し、何が最善かを探って、ユーザーの“心を動かすモノ”を意識してデザインしています。

haccoba のロゴデザインで、意識したことはありますか

ロゴに関しては佐藤夫妻が依頼時から具体的なイメージを持っていたので、それを僕なりに整理していった感じです。当初「Futura(フツラ)」という書体を使いたいという要望がありました。
ラテン語で未来という意味を持つこの書体はhaccobaの「1000年続くブランドにしたい」という未来への熱い思いも込められていて、しっくりきていたのですが、形がかっちりしていたのが引っかかっていました。
そこで、もう少し全体的に柔らかい印象を持つ「Avenir(アヴェニール)」という書体を思いつきました。なんとこれもフランス語で未来。
この二つを融合させて、最後にアクセントで手書き風の処理を施して設計したのがhaccobaのロゴです。背景に使う事が決まっていたグレーの色味もクールな印象だったので黄色味を少し入れて、つくり手の温もりを感じてもらえるようなグレーに調整をしました。

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haccobaのデザインを通して、伝えたいメッセージはありますか

haccobaのメンバーが伝えていきたい「つくり手と受け手の境界をなくす」という良い意味での曖昧さがデザインからも伝えていけたら良いなと思っています。
そして、今後もhaccobaメンバーとともに楽しいコト・モノを生み出していきたいと思います!

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私たちhaccobaの思いをデザインに落とし込んでくれた齋藤さん。優しくも力強い意思と境界のない曖昧さが混在するデザインとともに、何代も繋いでいける酒蔵を目指していきます。

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齋藤智仁 summit
千葉生まれ、静岡育ち。多摩美術大学グラフィックデザイン学科を卒業後、グラフィック、ムービー、プロダクトなど様々なデザインを行うデザイン集団 groovisionsに入社。2018年からは静岡で両親が営む蕎麦屋で技術を学び始め、2019年にはフリーランスデザイナーとしても独立。日本タイポグラフィ年鑑2020、同2021、日本パッケージデザイン大賞2021にて入選。
Instagram:https://www.instagram.com/summit_saito/
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齋藤さんにより生み出されるhaccobaのグッズやラベルはhaccoba公式TwitterInstagramでもアップしていきますので、ぜひご注目ください。

「haccobaをつくる人びと」のアーカイブはこちら
https://note.com/haccoba/m/mea1479c7fc31

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