見出し画像

SDGs DE 地方創生

先日、富田林市で行われたSDGsカードゲームに参加してきましたー。
富田林市では「ConecTon(コネクトン)」という職員さんの自主研究会があり、金曜日のお仕事終わりに自主的な研修会として開催されました。今回は他の市町村の職員や自治体職員でなくても参加OKとの事だったので、参加してきました!

ちなみに、泉州地域でも「泉州オフサイトEGGせんたま」というグループ名で自主研究会がありまして、僕が立ち上げメンバーでもあるのですが、そちらは現在小休止中でして、色々お落ち着いたら再会したいなあと思っています。

さて、当日は富田林市の大堀さん、環境省の福嶋さん、地域活性化コーディネーターの乾さんという、スーパーファシリテーター3人の軽快なファシリの元スタートしました。


皆さんご存知の通り、日本はこれから経験のない少子化に見舞われます。この流れはもう変えようがないです。2100年には日露戦争の頃くらいの人口5000万人ほどになると言われています。もともと日本にそこまで人口がいたわけでは無い(鎌倉の頃750万人、江戸幕府の頃1200万人、明治維新で3300万人)ので、これだけ見ても「昔にもどるだけやん」と思うかもしれませんが、二つ問題があります。

一つは、都市区域やハコモノ、インフラなどが2008年の人口MAX時(1億3000万人)をカバーできる規模で作られていること。それどころか、今でも市街は広がり続け、「〇〇ヶ丘」とか「△△台」とか新興住宅地って多く作られていますよね?その一方で古くからの町には空き家が増え、平成初頭ころに作られたニュータウン(〇〇ヶ丘のはしり)でも街が同時に高齢化し、子どもが減って空き家が目立ち始めています。市街は広がっているのに密度が下がっているといった状態です。一度市街となれば、管理をしなければボロボロになり、管理不全に陥ると安全・治安・環境どの面も悪化します。また、市街が広がれば広がるほど道路・下水・橋・電気などインフラも必要になりますが、それも老朽化していくので維持管理に費用がかかります。

もう一つは、人口構造が逆三角形であるということ。ちょっと前まではお神輿と言われて何人もの現役世代で1人の高齢世代の社会保障や年金を支えていましたが、それが騎馬戦になり、肩車になり、そのうち一人が数人を支えるような構造になります。下の世代ほど数が少ないというのが問題です。医療費を始めとした社会保障費の増大は避けられず、逆に生産人口である若い人の方が少なくなっていくという人口構造も避けられません。

今後の日本はこの逃れられない宿命の中にあると言えます。極端な話、移民でも入れない限り滅びを待つのか?と言った悲観的な推移予測もあります。

そんな中で「誰一人取り残さない」を掲げ、「17の目標169のターゲット」を解決すべき課題として対策していこうというのがSDGsです。

このカードゲームはそれぞれが街のプレイヤーとなり、自分の夢を叶えることと同時に、自分の活動が社会全体にどのような影響を与えるのか考えながらより良い未来を皆で作っていこうという、SDGsの基本理念を共有するゲームです。

プレイヤーには第一次産業従事者や会社を経営する人、環境団体のNPO、行政職員、お金持ちになりたい人など様々な役割が与えられ、12分で経過する3年を1ターンとして自分にある資金やミッション・人脈をクリアしながら12年(4ターン)後の未来を見据えて町を発展させていきます。


あんまり書くとネタバレになるので、詳しくは機会がある時に皆さん自身が体験していただきたいのですが、キーワードをあげるとするなら「対話」を上手に駆使しないと町は発展しないようにできています。
町に存在する幾多のプレイヤーが対話し、状況を理解しあって、自分の夢を叶えながらも町全体を良くしていく。そんなイメージでしょうか。

風が吹けば桶屋が儲かる(風が吹く→ホコリがまう→失明が増える→三味線を弾く人が増える→猫が減る→ネズミが増える→桶がかじられる→桶屋が儲かる)という言葉がありますが、社会は連鎖しており、何かが起これば連鎖的に色んなことが起こります。連鎖は正の連鎖(超過勤務が多い→業務改善やワークシェアをする→効率が上がる→超過勤務が減る→健康になる)といったものもあれば、負の連鎖(超過勤務が多い→残業してでも頑張る→作業効率が悪化する→もっと残業が増える→健康状態が悪化する)もあります。自分の行動はどのような連鎖を生むのか、またそれは正の連鎖になり得るのか?負の連鎖になってしまうのか?そこを見極めて協力するために「対話」が不可欠。というところです。

概念だけではつかみづらいと思いますが、ゲームを通じて対話の重要性と難しさ、またゲーム上ではできるが実生活においてはかなり難しいこと(環境保全のようにお金はかかるけれど儲けが少ない事業)を、誰をどう巻き込んで繋がっていけばいいのか、その辺も勉強になります。


持てる叡智や財産を結集し、みんながみんなの幸せを考えて、差別も偏見もない社会で、お金持ちは自分の取り分を減らしてでも地球環境の事を考え、それぞれが出来る事をやっていく。そうすれば多分時類は、戦争も温暖化も人口爆発も食糧危機も乗り越えて行けるのではないかと思います。ただ、そこに個人の損得とか思想とかが絡んでくるから難しい、悪いことに手を染める人もいる。その課題をどうやって乗り越えて行けるかがミソなのかなと思います。

昔のガンダムの映画でシャアとアムロが「地球がもたん時が来ているのだ!」「人類はどんな試練だって乗り越えられる!」「ならば今すぐ人類全体に叡智を授けて見せろ!」というやり取りをしたことがありましたが、シャアは大量虐殺によって人類の食い扶持を減らそうとしました、アムロはそれは間違ってると主張し、物語は当然虐殺が行われない形で終わりますが、一人一人が叡智を結集すれば乗り越えられるものでも、それぞれが我がまま言いだすとうまく行かない。それを端的に表した場面なんかなと思いました。30年も前の話やのに富野さんは未来人なんやろか(笑)

ごめんなさい、話がそれました。つまりゲームを通じて、それぞれが対話しあって分かり合って協力し合おうと、そのマインドを育てるゲームなのかなと思いました。とてもよく練られていて、気づきに溢れたものなので、もし機会があったら体験していただけるといいなと思います。

今回は参加させていただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?