第三話☁︎「ピンポン」

マンションに着いた。お隣のマンションを見ると電気がついていなかったから、まだ帰って何だろうと思った。明るい時に挨拶した方が、安心するかなと思って明日出勤前の時間帯に渡しにいくことにした。

月曜の朝、 8時35分に家をでて、お隣さんの玄関前に行く。あ〜やっぱりこのご時世挨拶なんてするべきなのか、ここまできたら一言だけいえばいいだけじゃん。金髪のギャルのお姉さんが出てきたどうしよう。人差し指でインターホンを鳴らした。

「ピンポーン」

さぁ、出てこい。心の準備はできている。どんな人でもかかってこい!

「・・・」

ありゃ。不在??

どうしよう。夜は帰宅するの遅くなっちゃうかもしれないし、クッキーは渡しておきたいし。そうだ! 置き手紙をしておこう! バックからペンとメモ帳を取り出して

「初めまして。404号しつに引っ越してきた小野寺遙です。ご挨拶に伺いましたが、不在でしたのでこのような形で失礼します。またちゃんと挨拶させてください。今後ともよろしくお願いします。」

ドアノブに手土産のクッキーを下げて、マンションを後にした。

今日は健康診断だから、駒沢公園付近の病院に行かないといけないから、バスに乗って病院へ向かった。

続く。