第六話☁︎「はじめまして、隣人の…」
一人の女性が立っていた。扉を開くとジャージ姿ですっぴんで黒髪が胸辺りまで伸びていて、目がくりっとしていて、第一印象は「めっちゃかわいい」。
「あのお菓子とメッセージありがとうございます。401号室の小西あやめです」
おおー、今風な女性。
「あ、直接挨拶できなくてごめんなさい、小野寺春香です。3日前に引っ越してきたばかりで。」
「そうなんですね、どこから引っ越してきたんですか?」
「実は前もこの付近に住んでて、徒歩3分くらいのところなんですけど」
「ここらへんすみやすいですよね、あの単刀直入に聞きますが、20代後半ですか?」
「はい、今年28になります」おそらくあやめちゃんは…年下かな?
「え? そうなんですか!私も今年28ですよ!!ため?!!」
「ため!」
と、私たちはたわいない会話をし、出身も地方という共通点があったりで、10分ほど玄関先でだべってしまった。
「私この付近で看護師しているので、何かあったら即連絡ください! 今度おうちご飯でも♪ 私お菓子とか作るの好きなんで♪」
「それは心強い! LINE交換しませんか?」
「ぜひ!」
とLINE交換をして、その日の1日は幕を閉じた。
はじめての挨拶した隣人さんは同い年。素晴らしい一年になりそうだ。
続く。