第7話☁︎TOMOSHOBIの夜

月曜日から金曜日と私は一生懸命働いた。
特に大した事がなく平和に終わった。平和に終わったというのは残業が今週はなかったという意味だ。

金曜の夜20時くらいにTOMOSHIBIにふらっと訪れるのがすきだ。
夜は22時くらいまでひっそりとお店をオープンさせている。(平日の夜はあまり人が入らない。)

「こんばんは〜」
野口さんとカフェの常連が座っていた。
「ビールで!」
「あら、おのはるちゃん、お久しぶりじゃん、元気してた?」
「みずもさん! 私は元気ですよ!」
みずもさんはTOMOSHIBIで出会った女性で、私にとっては姉御のような存在。年齢は30後半?バツイチではあるが、いまは50歳の彼氏と同棲中。(その彼氏もこの物語に出てくる)

もう一人の常連が座っている。その名は関剛。みんなせっきーと呼んでいる。少し小太りでダジャレ好きな40歳。現在、婚活中らしい。せっきーは休日のお昼にコーヒーを飲みにくる事が多いのだが、珍しく夜に顔を出している。
せっきーが野口さんに何か口をこぼしている。婚活のことらしい。
「エージェントの人に紹介してもらったときは、いいなと思うんだけど、実際会うと会話が続かなかったりして、次に繋がらないんだよなぁ。自分がコミュ障なところがあるからもだけど。
「数こなすしかないでしょ。いま連絡とってる人は?」
「1人だけ…」
「せっきーさん婚活始めたんですか?!私の友達もやってて、ついこの間結婚したそうですよん」
「20代はすぐ見つかるよ。はぁおじさんは…。おのはるちゃんは最近いいことあった?」
ビームをグイッと飲んで
「私は…最近いいな!って思った人がいます!」


続く。