教員でいながら海外研修に参加する方法
英語科教員だった私は、もちろん英語力向上のために、という理由もあったが、単純に海外に行きたい欲望が高かった。
海外にいったときのあのワクワク感。現実なんだけど、非現実のような夢のようなひと時。
教員になってからも、夏休み中、部活動や研修がないときを狙って、夏季休暇5日間+土日を使って、1週間程度、いろいろなところへ遊びに行った。
友だちといった、イタリア、シンガポール、カンボジア、ラスベガス…
1週間、英語力向上のためにホームステイをしながら勉強し観光したイギリス一人旅…
海外へ行くことが、英語科教員としても授業のネタにもなるし、何より自分が楽しむことができた。
楽しむと同時に、日本での「教員」という立場やしがらみから、少しだけでも離れたい、そんな現実逃避の願望も強かった。
おまけに私は勉強好きだ。ずっと英語学習も続けてきた。
もっともっと海外に行って学びたい、いろいろなものを見てみたい、いろいろな景色をみてみたい、いろいろな人と出会いたい…
そんな欲求が強かったんだけど、やっぱり教員でいる限りは、長期で海外にいけるとしても、夏季休暇の1週間、頑張れば2週間程度が限界だった。
教員なりたての頃は、もちろん仕事に必死で、長期で海外にいくなんて考えていなかったし、そもそも1週間、2週間、連続で休むなんて考えられなかった。
だから、海外に行きたい欲求は強かったけど、教員でいる間は無理だな〜と半分諦めていた。
時々、生徒向けにくる短期留学のチラシ。夏休みや春休みを使って、海外にいって異文化体験しませんか?のような案内のチラシをクラスで配る機会が何回かあった。
ある時、毎年配布物としてきているそのチラシをたまたまボーッとみていて、ふと、「この短期留学って子どもだけで行くわけじゃないよな…大人は誰がついていくんだろう?」と疑問に思った。
そして、それを校長先生に聞いてみたら、校長先生もあまり詳しくは知らない感じだったけど、どこかの教員が選出されて参加していると教えてくれた。
そこで私は、「とにかく海外で学びたいから、こういうなんでもいいので海外にいけるような研修があったら、絶対に声をかけてください!」と伝えた。
小中学生の留学の引率以外にも海外に行ける機会がないか、インターネットを使ってたくさん調べた。
自治体によって、いろいろな海外研修に行かせてもらえる機会があるようだった。自分でお金を払えばいけるような教員向けの海外研修もいくつか見つけることもできた。
ただ、教員が長期で研修に行けるのはそんなに簡単なことではなく、例えば全国で何かやっているものや、文科省絡みのものなんかは、研修にいける人はたったの数人。狭き門である。
自治体や県下で行っている研修が一番行きやすいと思ったので、情報が出てきた自治体の研修プログラムを校長先生に見せて、こういうやつはうちの県や市にはないのですか?ととにかくアプローチしまくった。
校長室に行く度、「なんか研修の機会はありませんか?」と聞いていた私。校長先生からもしつこいな〜と思われていたと思う。
それでもいい続けた結果、ある時たまたま 私のいる県の研修のひとつとして、10日間海外に研修に行けるチャンスが巡ってきた。
校長先生の話によると、校長会で各校に「海外に研修に行きたがっている教員はいるか?」と言う話になって、その時に私の学校の校長先生が、すぐに「うちの学校に1人います」と言って即決したそうだ。
もし私が校長先生に海外に行きたいと言うアプローチをし続けなければ、この機会は他の先生に声がかかっていたと思う。
その時は10日間カナダにいかせてもらったが、それでもまだまだ行き足りなかった私は、その後も海外研修に行きたいと言うことを管理職に言い続け、その一年後ぐらいに今度は2週間ニュージーランドに海外視察の研修に行く機会を得ることがでた。
本当にたまたまだ。
おそらく多くの先生方は海外に行ってみたいなと思いながら長期で休むことができないから諦めているのかなと思う。
特に英語教員は海外に目がいっている先生が多いと思うから、あきらめず管理職に海外に行きたいと言うアプローチをし続ける事をすると良いと思う。
すぐにはそのチャンスは来ないかもしれない。
でもいい続けることで、その突然のチャンスが降ってくる可能性は大いにあると思う。
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