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BtoC接客業から学んだ心を掴むコツ


HAB&Co.の黒木です。
この記事に目を止めていただきありがとうございます。
書き物は初めてなので拙い文章で恐縮ですが、最後まで見てくれたら嬉しいです。


自己紹介

まずはじめに、簡単な私の略歴から。
情報系専門高校を卒業後、地元で有名なバス会社に入社をしました。
バス会社とはいえ、運転手やバスガイドをしていたわけではなく、代理店運営しているドコモショップのスタッフとして入社をしました。
チーフ、副店長まで経験させてもらい7年5ヶ月勤めて退職。
それからHAB&Co.へ転職をし、今はBtoBの営業をしています。

今回は、前職のBtoC接客業で身についた、私なりの ”心を掴むコツ” について書いていきたいと思います。誰かの役に立てばいいなという思いを込めて。


社会人1年目

18歳でドコモショップ勤務開始。業種的に高卒採用は珍しくないのですが、私はバイト経験もなく、先生以外の大人とお話しする機会がほとんどありませんでした。先輩達からは、めちゃくちゃ不安がられていたと思います(笑)
正直、喋るのもそんなに得意な方ではありませんでした。

当時はau、SoftBank、docomoの三大キャリアが主流で、中でもdocomoは全体のシェアの約50%を占めていました。お客様からの期待値も高い。とにかく忙しくて、待ち時間への不満がナンバーワンでした。もう、待ち時間はディズニーラ◯ドの人気アトラクション並。

そして、のりかえ(MNP)も今ほど盛んではなかったため、行き場のない不満や怒りの矛先は迷いなく私たちスタッフに降りかかってきました。

18歳の私は、そんな大人達が怖かった。

そんな中、当時 お客様満足度No.1を掲げていたdocomoで、対人接客を行う上での大切な事を学んでいきます。

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感動してもらいたい

私の接客スタイルが変わったのは、入社1年目の冬に自店の店長が変わってからでした。その店長が、とにかくすごかった

発表されたばかりの商材をいち早く社内に浸透させ、一番に売ってみせたり。どれだけ理不尽に怒りを表現するお客様でも、魔法みたいに仲良くなってみせる。その店長の背中を見て、対人することへの姿勢が変わりました。

お客様から求められることを淡々とこなすだけでは、お客様が想像している期待値を超えることはできない。どうせ同じ手続きをするなら、自分の接客に感動してもらいたい!と思うようになりました。

また、ケータイショップは携帯電話を提供するだけではなく、タブレットやクレジットカードの訴求、音楽・動画などの有料コンテンツの提案をしたりと、たくさんの商材を取り扱っており、売らなくてはいけません。

今回は、大人が怖いと感じていた私が

・入社1年目で店舗のCSリーダーに抜擢
・入社2年目で県内タブレット販売数1位

上記の成績を納めたちょっとしたコツをまとめてみました。


心を掴む4つのコツ

◯名乗り 〜始め良ければ終わり良し〜
◯表情  〜口角はもちろん、目周りが最重要〜
◯復唱  〜同じ言葉を借りて相手の発言に寄り添う〜
◯傾聴・共感 〜相手の感情に隠れた意向に着目する〜

あたりまえのように見えるんですが、意識するだけで印象が格段に変わる!
全てに共通して言えることは演技力ですね(笑)
僭越ではございますが、ひとつずつ解説したいと思います。


◯名乗り 〜始め良ければ終わり良し〜

社会人なら当たり前ですよね。営業なら名刺交換を行いますが、ケータイショップは意外と名乗らないんですよね。最後に名刺を渡したりする場合もありますが、最初に名乗るショップ店員って少ないんです。
(研修では名乗れと教えられるんですけどね…)

私も恥ずかしながら、はじめは名乗らない店員でした。
だからこそ、名乗ることの大切さはものすごく感じています。

【質問投げかけた時のお客様が受ける印象】
名乗らない:ただのショップ店員、なんでそんなこと聞かれないといけないの?
名乗った:〇〇店の黒木さん、親近感あってなんだか喋りやすい

名乗ることで、ひとりの人間として対話してくれるようになったと感じました。


◯表情 〜口角はもちろん、目周りが最重要〜

話している相手の心を掴むには、表情がとっても重要。
「笑顔で接客しなさい」とはよく言われたものですが、なんとなく口元を意識しがちな気がします。

今まで1日何十人と接客をしてきた中で、一番見られるのは目周りの表情です。

【感情が伝わる表情の作り方】
笑顔:目尻にしわができ、眉尻が下がる
恐縮:眉頭が上がりハの字の形、眉間にシワがよる
驚く:眉全体を引き上げ、目を大きく開ける

マスクをしていても関係ありません。

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◯復唱 〜同じ言葉を借りて相手の発言に寄り添う〜

心理学テクニックのひとつで、すぐに実践しやすい方法です。顔の見えないコールセンターでもよく使われています。

相手の言葉を復唱することで、顧客は伝えたいことが伝わったと安心感を得ます。さらに、言葉を借りて少し要約したりすると、しっかり理解してくれているなと承認欲求が満たされたりします。

そしてなんだかわかんないけど心を許してしまい、あれやこれやと色々喋っちゃうのですね。

「それだったら、これがオススメですよ」なんて言って、商材を紹介したりしますね。まいどあり。


◯傾聴・共感 〜相手の感情に隠れた意向に着目する〜

傾聴は「目」「耳」「心」で聴く、と言われます。傾聴が人間関係で一番大事且つ一番難しい。

手法については、いい記事がすでにたくさんあるので今回は割愛(笑)
「🔎 傾聴 」で検索!

私が実践しているのは、悩みや不満などの感情的な言動に隠れた「どうなって欲しい!どうなりたい!」という意向を汲み取り、言葉にして共感するということを意識しています。


お客様「最近スマホの電池減り早くて参っちゃうよ〜(悩み・不満)」
私「スマホの電池減りが早いと、充電頻度も増えて大変ですよね(復唱・要約)せっかく使うなら快適に使いたいですもんね〜(意向・共感)」恐縮
お客様「そうなんだよ〜」
私「あ、そういえば!便利な使い方ありますよ(商材提案)」驚く

と、ちょっと大げさですがざっくりこんな感じです。
太字のように表情も変えながら言ったりします。

自らが扱う商材の中で、その意向に沿う提案ができたら一番ですが、そうでなくても相手の心が掴めればいいと思っています。これは仕事に限らず大切にしていきたいですね。


自分が変われば相手も変わる

4つのコツを意識するようになり、顧客の反応が変わりました。
私宛に来店する方が増え、直接ありがとうと感謝を伝えてもらえるようになったり、一番は個人の売上が何倍にも伸びたことです。

そして気がついたら、大人も怖くなくなっていました。

自分の意識と行動を変えるだけでこんなにも人の心を掴めるのかと、人と話すことが楽しくなり好きになっていきました。


求められている事

接客業は、顧客が求めているモノがあらかじめ決まっていて、それが満たされればいいという感じ。

スマホが欲しい → スマホが手に入る → 満足

でも、会社としては顧客が未だ「求めていないモノ、必要と感じていないコト」を提案し続けなければどんどん衰退していってしまう。

現にdocomoは、”いつか、あたりまえになることを” というビジョンを掲げています。そして、今やあたりまえになっているタブレットも、入社当時は「そんなん持つ奴おるんか」と嘲笑われたものです。

顧客から求められている事と、会社から求められる事って違いますよね。そのギャップを埋めるのがなかなか難しいしエネルギーも必要。でも、それを諦めず試行錯誤することで世の中を牽引する「企業・ヒト」になっていけるような気がします。

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最後に

私は転職して、業界の知識がないとなかなか苦しいなと感じていました。そんな時、私を支えてくれたのはこの ”心を掴むコツ” だと感じています。

もちろん、知識やスキルも非常に大事ですが、「この人と話してるとなんだか落ち着く」「嫌な感じがしないな」と思ってもらえると、効率的なエネルギー量で、世の中を牽引できちゃうのかも!なんて最近は考えています。

この ”心を掴むコツ” が、微力でも世の中の「顧客」と「企業・ヒト」を繋ぐ潤滑油になったらいいなと密かに願いながら。

最後まで読んでくださってありがとうございました。


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