膝(ヒザ)について考える
こんにちは!
今日からセラピスト(主に理学療法士)やトレーナーを対象に、カラダの各部位(関節)についてお話していきます。
内容は、大まかに以下の4部構成といたします。
①知っておくべき最低限の知識(解剖学、運動学など)
②その部位に生じる問題(障害)
③問題に対する評価方法の考え方
④評価に基づく治療・トレーニングの考え方
①と②は専門知識がない方にも分かっていただけるよう、なるべく平易な言葉で説明していきます。
③と④についてはかなり理学療法士寄りの話になると思いますが、人のカラダを扱う仕事をされている方々にとって有益になるような内容にしていきたいと思います。
具体的な手技・トレーニングの方法はどうしても文章や写真だけでは分かりにくいので、ざっくりな説明になってしまうかもしれません。
その点はどうかお許しください。
なお、内容の一部は有料とさせていただきます(高価な設定には致しません)。
絶対に後悔しない有益な情報にいたしますので、少しでもご興味ある方には是非読んでいただきたく思います!
それでは、早速内容に移りましょう!
初回は「膝(ヒザ)」についてお話します。
まずは導入ということで、そもそも膝(ヒザ)にはどのような役割があるのか、他の動物と比べることで考えてみましょう。
突然ですがクイズを出題します。
下の図をご覧ください。
Q かれらの膝(ヒザ)はどこでしょう?
正解はココです。
多くの人が膝だと思いがちなココ(赤い部分)は、実は人間で言う足首(足関節)です。
ざっくりですが、骨格を見てみるとこんな感じです。
黄色:骨盤
青:大腿骨(太ももの骨)
赤:下腿骨(すねの骨)
緑:足の骨(踵の骨)
ちなみに人間はこんな感じ。
基本的に膝は真っ直ぐで、中には反対に反っている人もいます。
(写真の我が子は、いわゆる反張膝ですね)
比較すると、動物たちはみんな膝が曲がってますが、人間は伸びてます。
他の生き物ではどうでしょうか?
魚には膝、というか足がそもそもありません。
カエルやワニはありますが、やはり曲がってます。
(いいイラストが作れないので、気になる人はググってね)
どうやら、脊椎動物は魚類以外に膝はありそうですね。
では、クジラやイルカはどうでしょうか??
彼らの祖先は一度陸に上がって生活していたので、膝は存在していました。
その後、進化の過程で生活のフィールドを海に移したため、足は退化してなくなっています。
骨盤の名残りの骨はあるようですが、膝にあたる部分はなさそうです。
(こちらもクジラ×骨格でググってみて下さい)
ちなみに、虫は??
虫たちは無脊椎動物であり、そもそも骨格が異なるため膝はありません。
(ちなみに昆虫などは外骨格、脊椎動物は内骨格といいます)
ここで、膝に関する法則を考えてみましょう。
・陸上で生活している哺乳類には膝がある。
・4足歩行の生物は膝が曲がっている。
この情報から考えて、人間にとって膝の役割ってなんなのでしょうか?
1つは「陸上での移動」ですよね。
脚の他の関節と連動しつつ、膝を曲げて伸ばすことで身体を移動することができます。
ただ、これは陸上で生活する脊椎動物全般に当てはまります。
(膝の使い方は動物ごとに異なりますが)
もう一つ、人間にとって膝の大きな役割は、「体重を支えること」です。
大切なポイントは、4足歩行動物では曲がっていた膝が、2足歩行の人間では真っ直ぐ伸びていることです。
多くの動物たちは4本という多くの脚で身体を支えられるので、多少膝が曲がっていても荷重を分散できます。
2本足の人間の場合、膝が曲がると細長い胴体を支えきれません。
この前の男の子は後ろに重心を崩して倒れてしまうでしょう。
膝が伸びない人の場合、多くの方はバランスを保つために体を前に倒してこのような姿勢になるでしょう。
今日はここまで。
次回、もっと詳細な膝の役割について考えていきましょう。
P.S.
今日のお話はこちらを参考にしています。
時には一般向けの本や専門外の書籍に目を通して、知識の幅を広げるのもいいですよね!