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『40歳が社長になる日』 読書メモ

生後4ヶ月ベビーの母親です。

ねんねトレーニングのおかげで、生活のリズムが掴めているので

最近は、図書館でビジネス書も借りて読んだりしています。

この記事は、読書した本をまとめておく為に書こうと思います。

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『40歳が社長になる日』   岡島悦子さん著(2017年)


【メインメッセージ】

2025年には、1985年生まれ40歳の社長が誕生する。

今まで「社長」と言えば60歳を過ぎてからというイメージだが

デジタルネイティブである40歳を社長にしたい企業は増えている。

そして40歳社長を作るためのプログラムは、

既に30歳の頃から始まっているのだ。



●第1章 「40歳社長」が必要な理由

テクノロジーの変化は加速していて未来は読めない時代。

ひとつのビジネスモデルの寿命は20年をきっている。

この時代に必要なのは「破壊的イノベーション」。

既存のビジネスモデルを破壊する為には、

顧客に最も近い現場からのイノベーションが必要。



また「破壊的イノベーション」は、企業内の働き方に対しても必要。

今までの「長時間労働」から、

人生100年時代に対応した「長期間労働」へ変化させる必要がある。


もちろん長期間働くためには、時代に即した知識がいる。

会社を一度辞めて大学へ通い直し、再就職など

今までの働き方とは異なるワークスタイルが増えてくるだろう。

このワークスタイルに対応した仕組みが企業にも必要になる。



今後「課題の解決」はAIが担って行くが

「課題を抽出」は人間がしなければならない分野。

これには複数の専門領域が必要である。

自分につける「キャリアのタグ(強み)」の掛け算が

その人の価値になっていく。

そのためにも企業は複数のキャリアが積める組織にしていく必要がある。




●第2章 リーダーシップの型が変わる

破壊的イノベーションを生み出す為の組織には

「逆転のリーダーシップ」が必要である。

これは顧客に最も近い現場のメンバーから、

イノベーションが生まれてくることである。


しかし多くの企業の仕組みでは、現場から出たアイデアも

上司によって潰されてしまうことが多い。

このメンバー達を守れるかが、これからのリーダーシップとなる。

これを「羊飼い型のリーダーシップ」と呼ぶ。

メンバー達を後ろからバックアップしていくリーダーである。




●第3章 「40歳社長」のつくり方

大企業でもサクセッション・プランニング(後継者育成計画)

の要望が出てくるようになってきている。

早期に経営トップになるポテンシャルのある社員を複数つくり

社長交代のタイミングで、その時点で最もふさわしい人物を選ぶのだ。

そして、この集団の中に30代も含まれるようになってきている。



30代はデジタルネイティブと呼ばれ、

物心ついた時から携帯電話があった世代。

これからの時代に企業が生き残っていく為に

経営陣にデジタルネイティブが必要とされている。



そして後継者を育成させるためには

とにかく「場数を踏ませる」ことである。

同期よりも部署配置が変わるのが早いな、ということがあれば

それは社内のエリート・プログラムにのっているのかもしれない。

抜擢、不公平、えこひいき人事を積極的におこなって

戦略的にリーダーを育成していくのだ。




●第4章 ダイバーシティ推進論の誤解

破壊的イノベーションによる非連続成長のためには

ダイバーシティも求められることである。


ダイバーシティというと女性の視点を経営にいれるイメージがあるが

これは今まで成功モデルに属していなかったグループが

女性だったということだけである。



ダイバーシティとは多様性であるが、

これは単に属性が多様なわけではなく、

「違う頭の中身を持っている」必要がある。


見た目は女性、でも頭の中身は周りのおじさん達と同じ・・・。

(こういう女性を筆者は「チャック女子」と名付けている。)

このような女性が経営に加わったところで、

新しい視点が増える訳ではなく、ダイバーシティの実現には至らない。



チャック女子以外の多くの女性は、

自分が経営陣に入ろうと思わないマインドの方が多い。

筆者が行なった累計2万人の働く女性とのワークショップでは

多くが「管理職を目指したくない」

「ロールモデルがないのでイメージできない」と答えれいるそうだ。

これは、やる気のない女性が多い。ということではなく、

「女性はこうあるべき」という社会的イメージの影響によるものである。



女性が女性の視点で活躍していく企業にしていくには

ライフプランへの配慮が必要である。

子供が欲しいと考える女性にとっては、

出産によって仕事を休むことは必ず発生してしまうもの。

そしてそれは30歳前後で発生することが多い。


復帰した女性が自信を持って働くことができるようにするには

若いうちに多くの場数を踏ませておくことが重要である。

20代で3部署程度を経験させるのが良い。

これを「前倒しのキャリア」と筆者は名付けている。


そんなの女性の方が出世に有利じゃないか。

と考える男性もいるかもしれないが、

これは出産によるブランクがある以上、

なされるべき対応であることを理解してもらう必要がある。




●第5章 「40歳社長」になる方法

新時代リーダーの10カ条は以下である。

1、課題設定力、先見性、仮説構築力、大局観

2、変化抽出力、変化適応力、カオス耐性、胆力

3、素直さ、伸びしろ、学習能力

4、自己効力感

5、比較優位となる強み(タグ)の自己認識と、機会開発力

6、多様性受容力

7、越境力、領域をつなぐ力、違う領域の人脈

8、共感力、熱量、物語力、チャーミングさ

9、機会提供力、コーチング力、環境整備力

10、意思決定力、実行力、仮説検証スピード



これからの時代は「保守的キャリア」にはリスクがある。

自ら難しい環境に挑戦していく必要があり、

企業はそのチャンスを優秀な人材へ与えていく必要がある。


自分がその立場になった時、

「なぜ自分ばかり、こんな大変な部署へ行くんだ・・・」

と考えるのではなく、チャンスとして喜ぶべきなのだ。


そして自分の強み(タグ)を増やして行き、

その掛け算で自分の価値をつくっていくことを意識する。

例えば、

「人を巻き込む力×ヘルスケア領域の知見×仮説構築力」などである。



人生100年時代、労働寿命が延びたとき、

「変化はかならずやってくる」

そのときに生きてくるのが、自分の優位性であるタグを

はっきりさせておくことである。

そしてそれは実践してみることでしか得られない。


「多くの場数を踏むこと」

同じ30歳でも、成長には既に大きな差が生まれているのである。

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