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「出来なくて、あたりまえ」という考えをお守りにしてみる

先日読んだ松尾たいこさんの本に、

「たくさんの失敗も、
センスを磨く大切な時間」


というフレーズがありました。

その本は、著者の松尾さんが
「1年間洋服を買わないチャレンジ」
をしてみるという内容で、

洋服を買わないことで、
小物のアレンジ力が高まったり、
自分が本当に好きな「定番」がわかったりと

様々な利点があったことが書かれているのですが、

このチャレンジは10代20代の若者には
オススメしないそうです。

なぜなら、若い頃にたくさん失敗することが、
その人の「センス」を作るから。

つまり、失敗がなければ、
センスは磨かれない
ということですね。

これを読んで、私は

「なるほど、だから私は、
最近、失敗が多いのか…」

と腑に落ちました。

というのもここ最近、服や家具や食器に関して、
お金、時間、感情をつぎ込みすぎな気がしていたのです。

そしてその過程には多くの失敗と落胆がありました。

迷い尽くしてやっと買った花瓶が
家のテーブルとは合わなかったり、

「一生モノ!」と思って
買ったものが案外夫に気に入ってもらえなかったり、

夫との2人暮らし時代に「長く使おう」と思ったカゴで
1歳の息子が今後ケガしないかと急に心配になり、処分したり。

自分のセンスのなさ、一貫性のなさ、見通しのなさに、
小さく絶望していました。

けれど、

「たくさんの失敗も、
センスを磨く大切な時間」

という一言を見て、

「あ、今、私、失敗しながらセンスを鍛えてるんだ…」

と思えたんです。

練習もナシに正解を選び続けるなんて出来ない。
うまれつきのセンスがない分野では、
試行錯誤を繰り返すしか無い。

よく考えれば、服・家具・食器に興味が出たのは最近で、
そもそも「試行錯誤期間」がなかったのだから、今がまさに
その時期。失敗があって当たり前。

家具だって、二人暮らし仕様の家を極めないうちに
三人暮らし仕様に変わったのです。

夫と自分の洋服の収納でさえ困っていたのに、
息子の分が加わってさぁ大変。

収納ボックスをあれでもないこれでもないと探したり、
子供のいるおうちの収納をインスタや書籍で研究したり、

あれこれ試行錯誤しながら
「私以外のみんなは、一体どうしてるの…?」
と自分だけが劣等生のような気持ちでいたけれど、
もしかしたらみんなも試行錯誤してるのかもしれない。

服、食器、家具選びも、赤ちゃんとの暮らしも
習ったこともなく、人生で初めてなのだから、
一発で正解を選べないのも当然です。

私は小さな失敗をするたびに「なぜだ…」
と肩を落としていたけれど、

もう少し緩やかな気持ちで…
失敗もするから、いつか成功するんだよね、

…と、いちいち重く受け止めない
軽やかさが必要かもしれません。

今朝、友人の高山都ちゃんのインスタに、

「よく出来た日が特別なんだと、
それくらいの感覚で毎日過ごしていけばいい」


という言葉をみつけました。

都ちゃんのラジオにゲスト出演した
松浦弥太郎さんの言葉だそう。

仕事にしても暮らしにしても、
成功を基準にする生き方は、
自分の首をしめてしまう。

けれど、対象に
向き合えば向き合うほど、

経験の数が増えれば増えるほど、

失敗も増えるのは当たり前だし、

その失敗の連続の先にしか成功はないことを、
学び直した気がしました。

▼関連記事:以前、松浦弥太郎さんの文庫の解説を書かせて頂きました。



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