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価格競争に巻き込まれない!『4つのブランディング』

早速ですが、本日の結論です。
『商品を売りたければ、商品を売るな』です。

例えば、美容師の場合。

カット料金5,000円のスタイリストと、
QBハウスの1,000円のカット料金。

この4,000円の差を埋めるための、
その差をどのように創り出すかがブランディングとなります。

私の所属するブランドマネージャー認定協会による
ブランドの定義は

ある特定の商品やサービスが「消費者・顧客」によって識別されているとき、その商品やサービスを「ブランド」と呼ぶ

有名、無名、品質の高い、低い、に関わらず、
消費者・顧客が特定の商品サービスとして識別できることが、
「ブランド」であるか否かの最低要件となります。

そしてそのイメージを【プラス】に持っていき、
更には、先程のカット料金4,000円の差を埋めるに
このプラスイメージを持ったブランドをどう作っていくかが大切なのです。

あなたの他店との差を『明確』に伝えられますか?

また、マーケティングとブランディングが
混ざってしまってはいけないので以下に違いを分けておきます。

【マーケティングとPR、ブランディングの違い】
マーケティング = 特定の人にあなたが好きよと伝える
広告      = 不特定の人に好きですと伝える
PR                        = 第三者があなたのことが好きみたいよと伝える
ブランディング = あなたが好き『私は〇〇です』と
          私も好きよ『あなたは〇〇ね』 が一致すること

ブランディングがないと負のスパイラルにハマる!

起業して5億円を達成する起業は1.2%、
そして起業してから5年間続いている企業は0.2%と
言われているこの市場の中で、
続いている企業・強い企業には必ず「ブランディング」があります。

ブランディングがないと負のスパイラルにハマりやすいのです。

例えば、スーパーAとスーパーBという店舗で
トマトを売っているとします。

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このスーパーにブランディングがなければ必ず
このトマトはまず【価格競争】となります。

そして利益が出ないギリギリのところになると
「トマトを使ったレシピを付ける」
「複数購入で送料無料」
などと言った【サービス競争】が起こります。

サービス競争が起こることで
レシピ作成のコストや送料のコスト等の【自社コスト】がかかってきます。

【自社コスト】がかかってくると
商品の【利益率が低下】するので、
【コスト削減】をしなければならなくなります。

コスト削減として【PR削減】が起き、
PRが減ってくるとその商品を「知る人達」が減少するので
シェアが減少し、もっと売ろうと【価格を落とす】という
負のスパイラルに陥っていくのです。。。。

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価格競争に巻き込まれないブランディング

こうならないためにもブランディングは大切です。
ブランディングには大きく4つあるので
今回はこの4つを紹介していきたいと思います。

コーポレートブランディング

コーポレートブランディングとは
『どう繋がるかのブランディング』です。

『顧客とどう繋がるかのブランディング』
・ホームページ・ロゴ
・パンフレット
・代表者
・資本金
・法務

競合を把握するが競合を作ってはいけない!
これがコーポレートブランディングでは重要です。

皆さんは、自分のお店は〇〇だが〇〇ではないと
明確に断言することができますか?

どういうことだ?笑

例えばGoogleは何の企業だと思いますか?

・Google マップ
・Googleフォト
・G Mail
・Googleカレンダー
・Google検索

など様々なサービスをしていますが、
その売上の90%は実は広告なのです。

「私たち広告会社だ!」といってしまえば
看板やテレビCMなど競合がいる中に飛び込んでしまい、
そこで比較や検討がされてしまいます。

なのでGoogleは「広告会社だけれど広告会社ではない」
とコーポレートブランディングし、
様々なサービスを行うことで他社と差別化をしてきたのです。

美容室で言うと〇〇専門店や〇〇特化型などは
スモールスタートには特にいいブランディングになるのではないでしょうか。

プロダクトブランディング

プロダクトブランディングとは、『何を売るかのブランディング』です。

『顧客に何を売るかのブランディング』
・価格
・材料
・パッケージ
・雰囲気
・デザイン
・希少性
・認可
・資格
・効果

ここでまず、以下の質問をお考えください。


あなたはシャングリラホテル でカフェラテの販売を考えています。
数値事実:100人対象の調査の結果500円であれば全員頼む
数値事実:1,500円だと高過ぎて誰も頼まない
数値事実:1杯のカフェラテを提供できるのに人件費、仕入原価300円かかる
質問:シャングリラホテル はこのカフェラテをいくらで販売すれば良いでしょう?

適正価格の設定は非常に難しいです。

お店を出店するときには周りの競合に合わせたり、
同じように設定する場合が多いですが、
いくら売上をあげたいかよりも、
最終的にいくら利益を残すかが事業では重要です。

そこでまずは人数から見ていきます。

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そしてこの人数に合わせてコストと売上、利益を見ていきましょう。

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こうやってみると分かりやすいですが、
一見売上の立つ750円の値段設定がよく見えますが、
実はコストを考えると1,000円に設定する方が利益が残るのです。

100人に買ってもらえると考えて500円に設定するよりも、
1,000円で50人の方に買ってもらった方がこの場合いいと見れます。

こうして値段の『切り捨てる』部分と『実践』をわけ、
【挑戦】の部分に対してどのようにしたら
この値段でも買っていただけるかを考えていくことが
ビジネスにとって大切であり、楽しさの部分になるのだと思います。

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この例でいくと500円の相場のカフェラテを
1,000円で販売するための500円の価値をどのように上げるのか?

これが店舗運営をしていく上でとても重要になります。

価値を上げるには3つの付加価値が必要です。

①空間付加価値 → 費用がかかる
②商品付加価値 → コストが上がる
③サービス付加価値(エンターテイメント付加価値) → アイディアのみ

渋谷の料亭にある牛丼の話を聞きました。

相場では1杯500円の牛丼がそこでは5,000円するそうです。

その料亭では、キッチンでできることを
わざわざ目の前で調理や盛り付けを行い、
その牛肉にまつわるストーリーを語る。
そして最後には目の前でタレを注ぎお出しする。

どうでしょうか??

この4,500円の差がわかる内容ですよね!

美容室の場合もそうです。
通常、周辺の美容室のカット料金に合わせることがほとんどですが、
世間ではカット料金1000円という金額も目にします。
自店のカット料金が5,000円であった場合、
その4,000円の差を何で感じてもらえるのか?
隣の美容室との料金の差をどのように出すか?

それを3つの付加価値と照らし合わせ、
【明確】に示せることがプロダクトブランディングでは大切です。

相場以上の物を売りたければその商品ではなく、
その商品以外を売らないといけないのです。

マーケティングブランディング

『顧客にどう広めるかのブランディング』
・チャネル
・ターゲット
・メディア
・口コミ
・SNS
・キャッチコピー
・ストーリー


ここでもまず質問です。

1杯500円のスターバックスコーヒーと
1杯100円のマクドナルドがあるのに
なぜ私たちはコーヒーを飲むのに
【スターバックス】に行ってしまうのでしょうか。

大きく違うのは「フランチャイズ」か
「フランチャイズではない」かになります。

フランチャイズ化しているマクドナルドは感覚を狭めて席数を増やし、
回転率を高めて利益を得ているのに対し、

全て直営店で運営しているスターバックスは席数を少なくし、
ゆったりとした感覚を広げ空間を利用して利益を高めています。

コーヒーを『買う』『飲む』を考えたときに、
どのようなチャネルで誰をターゲットにするのか、
そのためにどのようなストーリーを描き、
どこで口コミを起こさせるか。

これがマーケティングブランディングでは重要になります。

セールスブランディング

最後にセールスブランディングです。
これは『どう売るかのブランディング』です。

『顧客にどう売るかのブランディング』
・販売方法
・提携先選定
・顧客選定
・資料

ブランディングでは商品やサービス以外のもの(付加価値)をPRすること。
商品を売りたければ商品をPRしてはいけません。

例えば
YAMAHAピアノ音楽教室
ABCクッキングスタジオ
美容院イベント集客
カフェイベント集客
なんかがそれにあたります。

ピアノ教室は良い例ですが、
いきなり「高級なピアノを買ってください!」とはできないので、
まずはピアノ教室でピアノを学び、
少しずつ上達してくるに従って『相手から買いたい』という販売に
繋げていくという戦略を立てています。

美容室でも自分の得意なスキルを
顧客の方々に提供することで集客にも結びつけることができます。
メイクレッスンやキッズカット、
今であればスマホを使った撮影や、SNS講座なんかもいいかも知れません。

本来販売するべきサービスに関わる
一歩手前のブランディングがここでは重要になります。

まとめ

ブランディングをすることで様々な戦略を立てることができます。
これまで多くの新規出店に立ち会ってきましたが、

メニューはどうするか?
金額はどうすれば良いか? が先行してしまい。

ブランディングができないまま出店。。。

そのようなケースをたくさん見てきました。
集客や求人に繋げ、
他店と差別化を図り、
しっかりとした利益を得て、
永続する経営をするためには『ブランディング 』は重要です。

●出店に際してブランディングをしたい
●もう一度自社のブランディングについて考えたい

そのような方は是非一度ご相談ください。

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